森葉月(もりはづき)は地域で二番手校の沼津海星館高校の一年生、そして勉強にも部活にも人付き合いにも興味のない底辺女子。
彼氏どころか友達も一人しかいない。
そんな底辺の生活でもそれなりにエンジョイしていたが、唯一の友達・遠藤比呂美(えんどうひろみ)に絶交されて、さすがの葉月も戸惑った。
しかも、密かに片想いしていた相手の杉野疾風(すぎのはやて)が自分のことを性格がブスだと言っているのを聞いてしまう。
私はそんなに不幸じゃないと言い聞かせて学校に通い続けるが、よりによって疾風と二人で図書委員の仕事を一週間することになった。
葉月本人も気づいてない魅力に疾風は気づく。
疾風は交際を申し込み、葉月も勢いで同意する。
リア充男子と底辺女子という究極の格差カップルが誕生したが、格差がありすぎて自信喪失気味の葉月。
それでも初めてのデートも経験し、二人の距離は確実に縮まっていく。
でも、疾風を密かに想う比呂美。
葉月に疾風はもったいないと二人を別れさせようとする疾風の弟たち。
次から次へと恋の障害が立ちはだかる。
最大の難関は葉月の母。
葉月の母は二人の交際に全面的に賛成しているが、葉月のスマホにスパイアプリを仕込んで疾風のことを調べ上げる悪魔のような母親だ。
疾風の祖父の喜一郎(きいちろう)の画策により、疾風は囲碁六段の葉月のために学校に囲碁同好会を発足させようと活動を開始した。
新入会員集めに苦戦する中、立花吉歌(たちばなきっか)と星林檎(ほしりんご)というまた一癖も二癖もある新入会員を、友達が一人もいない葉月が見つけてきた。
夏休みになる前に、比呂美も含め五人の会員がそろい囲碁同好会が正式にスタートした。
初陣は9月から始まる新人戦の県大会。
葉月の目標は県大会を勝ち上がり全国大会に出場すること。
吉歌に結婚を迫られたり、母が疾風を家に連れてきて薬で眠らせたり、平和にはほど遠い日々を送りながらも、葉月たち五人は大会に向けて着実に前進していく。
そして秋、葉月たちの初試合の日が来た。まず県大会団体戦。相手は夏の選手権で県大会を制し全国大会に出場した沼津第一高校。
強敵すぎて落ち込む比呂美たち。でも立ち止まっている暇などなくて、葉月たち三人は難敵との初戦に挑むのだった。
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