略称あああ プロローグです。
リアル系異世界妄想fantasy小説
ああ…あこがれの普通が
異世界でも遠すぎる…
エピローグ
壮大なる物語の前振りともなると
それ相応に長くなるのは当然である………
…というのは言い過ぎです本当にごめんなさい。
先ずは貴重なお時間を割いて
この処女作を読んで下さるあなた様に感謝致します。
拙い文章かもですが
一生懸命に書きました。
少しでも読んで良かったと
思って貰えたら幸いです☺︎
では続きをどうぞ!!
…
………
……………………
はぁ…
何でまた人生をやり直さねば
ならないんだ?
いや、人生をやり直せるのは
素直に喜ばしい事だと思う…
…普通、なら。
………何で異世界転生してまで
この忌々しいアトピーとお付き合いせねばならんのだ!?
もうそのまま無に還るか
“普通”
に異世界転生させて欲しかった…
一旦は納得しかけたけど、
やっぱり改めてアトピーあると
納得いかねーーー!!!!!!
ち…
ちっっくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお………
…
……
………
それは今より少し前
いや体感的には、
と言った方が正しいのかもしれない…
俺は自らその哀しい生涯に終わりを告げた。
物心ついた時から重症アトピーで
親も一生懸命に治そうと
色々と手を尽くしてくれたし
社会に出てからは自分でも
色々と治す努力をした。
ある時期は1日1食を試し
ある時期は1日1万歩歩き
ある時期は酒と間食を断ち…
他にも挙げたらキリがない。
でもまるでそれらの努力を嘲笑う
かの様にアトピーは存在し続け
俺に苦痛と絶望を与え続けた。
そんなアトピー持ちに対して
この世界は優しくなかった…
世間のアトピー理解度は低く
子供の頃はその純真無垢な残酷さから来るイジメを受け
思春期を迎えると
寧ろ自分自身が一番に己を否定し
必要以上に他人の目を気にする様になった。
社会人になると
健常者という括りによる
平等という名の悪意無き狂気が襲いかかる。
そしてこれが非常に強大な敵となる。
そう、悪意が無いだけに………
…
勿論全てがそうだとは言わないし
何も特別扱いして欲しい訳ではない。
普通で良いのだ。
今よりほんのちょっとだけアトピーのツラさを理解と共感をしてもらえればそれだけで我々アトピー持ちはどれだけ救われたか…
しかし残念ながら俺はこの困難に打ち勝つ事は出来なかった。
世間は言う
誰しもが何かしら困難等を背負って生きているのだから、と
そしてとある偉い人はこうも言う
自分で決めた魂の修行をする為に今世に産まれるのだ、と。
つまりその理論で言えば
少なくとも俺のアトピーは
自分で自分に試練として課して
この世に産まれてきた、
という事になる。
…?
………!?
ふっ…ふざけんなぁーッッ!!
そんなふざけた魂の修行があるかー!!!!
ぜってーこんな修行?
自分で選ぶわけねーだろ( *`ω´)
まだ前世で肌が汚い人をバカにしたから
その因果が今世に出ている
の方が納得いくわ!!!!!!
…
確かにアトピーはそれ自体では死ぬ事は殆ど無い。
だからといってアトピーが比較的軽い病気だと思ってんじゃねーぞ
このヤロー!!である。
所詮人の苦しみなんて人それぞれ
その人にしか本当の所はわからないし、
比べられるものでもないのだ…
…
……
………はぁ、虚しい。
そんな訳で俺は自分の人生に絶望して自ら命を絶って全てが終わったハズだった。
…あ、まだ言ってなかったけど
俺の最終ステータスは…
享年30歳の誕生日当日
殆どの項目が人並み以下
勿論非リア充
友達、恋人もいない
物心ついた時にはアトピーと格闘
性格も変わり者で捻くれている
自己評価は100点満点中…
マイナス4万9千点、といった所か。
で、これでやっと辛く哀しい我が人生とサヨナラ出来たと思った…
…
……
………ん?
あれ?
ここはどこ?
俺は死んだのでは!?
どの位そうしていたのだろう?
自分がいつからかソコにボーッと突っ立っているのに気がついた。
周りを見渡すと一見普通の庭園の様であったが、
直ぐにそれらが無機質で生命感の無い異質な空間である事に気がついた。
自ら命を絶った瞬間の光景…
具体的描写を避けるが
その瞬間と苦しさはハッキリと覚えていたので、
ここが死後の世界…天国なのか?
それとも自ら許されない事をしたから地獄か?
などと考えていた矢先だった。
?「よく来ましたね。」
!?何も聞こえなかった
いや、聞こえはしなかったが
確かにそれはハッキリと頭の中で
聴こえた
そして辺りを見回すと…
遥か天空にソレは浮かんでいた。
…いや、ソレだなんて表現は適切で無い、な。
一目見て直ぐ只者では無いと分かる。
神々しいオーラの様な物を纏っている。
ま、天空に浮かんでる時点で
只者では無いけどね。
その只者ではない感じの人?
がまた直接頭の中に語りかけてきた。
?「貴方は自らそのかけがえのない命を絶ちました。
それは決して許される事ではありません。
なので貴方にはこれから新たな試練を受けて頂きます。」
あぁ………普段なら誰だアンタ?
何でアンタにそんな事言われなきゃいけねぇんだ?
とか思う筈のオレが
言われた事を心の底から
素直に受け止めている…
つまりこのとてつもないお方は
カミサマ!!
の類だな、と思った。
するとまた頭に直接聴こえてくる
神?「まあ当たらずも遠からずですね。
私は貴方の存在した世界ではない
別の世界の神ですがね。」
!?どうやら頭の中を読まれたらしい。
流石神さま…
でも如何して別世界の神さまが?と思っていると
神「通常はその世界の神が全てを統括する訳ですが、貴方のいた世界の神は
今非常に多忙でしてね…
仲間の我々が一部を引き受ける事に
なったのですよ。」
神「で、貴方は今世産まれる際に神と取り決めた約束である
アトピー
という名の魂の修行
を果たさず約束を一方的に反故にしました。」
神「ですが修行の放棄は当然許されませんし、
その場合はまた同じ魂の修行を赤ちゃんからやり直す事になっています。」
…なる程。
エライ人がよく言う様に
自ら命を絶つのは許されない事らしい。
でも死ぬより辛い事だってあると思う。
自殺がダメだって言う人は
死ぬより辛い思いをした事が無い人だと思う。
でも今し方
他ならぬ神様にダメだと言われたので納得せざるを得ない。
はぁ…そもそも魂の修行って何だよ…
ンなもん俺はやりたく無いよ。
何が楽しくて自ら苦難を背負って生きていかなきゃいけないんだ?
世の中には産まれてから死ぬまで苦労のくの字も知らずに過ごす
人生ベリーイージーモードみたいな奴等もいるじゃないかよ!!
アイツらも魂の修行をしてるっていうのか?
そういった事を考えていると
神「どんな人でも生きていれば必ず悩みがある、と聞いた事はありませんか?
勿論傍目からは悩みなどなさそうな方達にも悩みはあります。
寧ろそういう人達の方が
深い悩みを抱えていたりするものですよ…」
…確かに金持ちや芸能人なんかの命絶ちも耳にはするが………
何故金も名声もある奴が命絶ちしなきゃいけないんだろうな?
やはり普通が一番なのかな?
俺は…普通には縁遠かったけど。
せめてアトピー無かったらな…
そこで神様が考え事に割って入る
神「さて、とにかく神との約束を反故にした貴方には罰として今一度アトピーの試練を受けて頂きます。
ただ本来の赤ちゃんに転生して一からやり直しでは無く命絶ちした時の状態からの続きを私の世界でやってもらいます。」
………
なん、だと?
今聞き捨てならない事をのたまりやがったな!!!
もう一度アトピーの試練!?!?
冗談じゃない!!
アトピーが辛すぎて自ら命絶ちしたと言うのにまたアトピー?
何で俺だけ人生ウルトラハードモードになさる?
もういっそ無に還して欲しい…
そこでまた神から
神「それは出来ませんね。
そもそも自分で神と決めた約束を
守らない何て有り得ないでしょう?」
「ですが今回は特例として
赤ちゃんからではなく前世の続きから出来るのですからかなり優遇されていますよ。」
「ま、同じ世界で生き返る訳にはいきませんから、
貴方から見たら異世界である
私の世界に転生して頂きますがね。」
…異世界転生。
ファンタジー物とかに良くあるアレか。
まさか本当に…
それも自分が。
…チートとか無いよな、多分…
アトピー付きだし(T-T)
そこで神からの僅かな希望すらも打ち砕くありがた〜いお言葉が…
神「基本的に能力は生存時からの引き継ぎになります。」
…。
う〜んオワタ\( ˆoˆ )/
異世界で早々に命絶ちしたら…
…今度こそ本気で怒られるんだろうなぁ( ;∀;)
死んでも逃れられない神との約束がアトピーだなんて…
神との約束をする前に転生したい(T ^ T)
神「人間は10万回は生まれ変わります。
遅かれ早かれ皆さん大体同じ様な流れを経験するモノですよ。」
「ただ今回は赤ちゃんからスタートでは無いので、流石に異世界での常識や言語等の違いはハンディが大き過ぎるでしょう。」
「なので特別にサポート役の精霊を
お付けしましょう。」
すると空から降臨してくる眩いばかりの神々しい存在が…
おおッッ!?
…おっ?
精………霊?
中型位の芝犬にしか見えない存在がそこに居た。
う〜ん俺は動物の中で芝犬が1番好きだけれども…精霊?
…でもこの芝わんちゃんよく見るとマジでかわいいな( ´∀`)
すると眼の前の芝犬が
神と同様に頭の中に直接語りかけてきた。
芝犬?「かわいいだなんて嬉しい事言ってくれるじゃないか!!
あ、ちなみに私には性別無いからね。
オスでもメスでもないよ。」
「そして私は君の思考を共有している。
今回のこの姿は
君の深層心理を参考にしている。」
「だから深層心理が変われば
私の姿も変わるかもしれないね。」
「まあとにかくこれから宜しくね
相棒(=´∀`)人(´∀`=)」」
俺は眼の前の精霊と思しき芝犬が差し出してきた前脚と自然とハイタッチをしていた。
神「この子の名前は貴方が決めてあげて下さい。
これから人生という名の長い旅路を共にする
唯一無二のパートナーなのですから…」
名前、か。
芝犬みたいだから
シバ
ではちと安直過ぎるか?
忠実であってくれれば助かるから
忠犬ハチ公…
公はおおやけ…公人とか言うしな。
何となく神様や精霊は公な感じがするし、
それに敬意を表す意味合いもある。
ハチ公だと少し長いし呼びづらいから…
主「君の名前はハチでどうかな?」
すると眼の前の芝犬な精霊は
大きくシッポをフリフリさせた。
オッケー
今日から宜しくなハチ!!
俺はシッポを一層強くフリフリしているハチの頭をナデナデした。
ここで神様より
神「では貴方の新たな名前を決めましょうか。」
主「え?新たな名前?」
神「そうです。
貴方に実感が無いとしても
事実異世界転生する訳ですから
名前も新たに授かる必要があります。」
ナルホド。
新たな名前か…
何か自分の名前を考えるのって
他の名前を考えるより難しいな。
俺もリア充してれば
今頃自分の子供の名前を考えたりしていたのだろうか…
そんな事を考えていると
ハチ「君の名は今日からエイタだ。
うん、それが良いよ。」
突然頭の中にハチのノリノリの声が聴こえてきた。
エイタ?
瑛太だと何だか若いイケメン俳優みたいな感じがするな。
即座にハチから
ハチ「いや、君はエイタだ。」
主「…別に瑛太でも良くない?」
ハチ「いやいや君は瑛太よりエイタって感じがする。」
………。
主「ま、もう良いよソレで。」
深くは考えない様にした。
神「決まりましたね。
では貴方は今よりエイタとして
この世界で使命を果たすのです。」
主「はい!!神様!!!!」
ん?
主「…あの〜神様一応お聴きしますが
今神様が言われた使命って
アトピーを背負ったまま
寿命まで生きるって事ですよね?」
神様は笑って言いました。
神「エイタよ本当にそれだけなら
お供の精霊など必要あるまい?
今後こそアトピーの試練を乗り越える事が
当然の使命であろう?」
主「あ、そうですか…
ではこの異世界で本気でアトピー
を治す為のガチ治療を…」
神「お前のアトピーは治療では治らん。」
…へっ!?
俺の口から自然と声が漏れた。
神「この世界では魔王を倒した者は
神であるシン…そうこの私に1つだけ
どんな願いでも叶えて貰える事になっている。」
「つまりこの世界でのお前の使命とは
ハチや出逢った仲間達と共にこの世界にいる
魔王
を倒す事である。」
…。
一瞬ぽか〜んとした後
へ〜魔王ってまた異世界っぽい…
…って何だそりゃ!!!?
まさか俺が魔王を倒さなきゃ
いけないって事か!?
いやそんなまさかね………
それで神様は実に冷静沈着に
神「そのまさかだが?」
と仰られたのだった……………
その魔坂〜
俺の頭の中で
実に心地よいテンポで
そのま・さ・か〜
がリピート再生されていた。
…まさに まっさかさま………。
…しばらくしてほんの少しだけ落ち着いてきた俺は神様に改めて訪ねた。
主「…何でそうなるんですか?」
「てか例えばアトピーで自殺した他の人達も同じ様な事した人いるんですか?」
神様は答える。
神「う〜ん…いないかな。
赤ちゃん転生が基本だからね。」
俺は即答した。
主「なら俺も基本コースで
お願いします!!」
神「いやもう遅いし…
ハチとも契約してしまってるし。」
…と神さま
俺は叫んだ!
主「遅いもなにも最初から説明とか全く無かったじゃないですか!!」
「何ですかその魔王を倒すとか何とか…
そもそもアトピーと全く関係無いですし。」
慌てふためいている俺を他所に
神様は事務的に淡々と応える。
神「だから今回の君はイレギュラーなんだよ。」
「だけどこうして選ばれたという事は
深層心理では他の誰よりも
こういうのを望んでいるんだよ。」
「そうでないとそもそも選ばれないからね。」
…。
確かに俺はスロットの版権のアニメとか見る度に
表面的にはバカにしたりしつつ
内心はアニメの世界に憧れがあった。
自分がアニメの中のキャラになって活躍している妄想なんかも良くやった。
それは認める。
認めるけど…
神「貴方は良く妄想の中で何の努力もせず
いきなり完璧超人になって思うがままに敵を無双して妄想世界の住人から称賛を浴びて悦に入ってましたね。」
「なぁに…今回はそれを
もうちょっとリアルにやっていくだけですよ。」
でも神様…
主「リアルにって仰いましたが
自分に特別な能力とか無いんですよね?」
すると神様は
神「何を言ってるんだエイタよ!
お前には超絶特別な能力をプレゼントしているではないか!
ハチというかけがえのないパートナー精霊を。」
「この世界では精霊と契約してその力を行使出来る者を
精霊術師
と呼んでいるが
お前の元いた世界の基準で言うと
オリンピック出場選手
位の凄い存在なんだぞ!!」
………オリンピック出場選手。
確かに凄い…けど何というか
この例えに対して俺は何と言えば良いのだろうか?
口には出かかっているのに
出ない様なこのモヤモヤは何だ?
神「だからエイタよ
この世界の魔王を倒すがよい。
さすれば私が何でも願いを1つだけ叶えてやるから、その時にアトピーの呪いを解いて欲しければそれを願えば良いのだ。」
…えーっといくつか引っかかる点があったが、
1番気になったのは
アトピーの…呪い?
すると神様は又しても淡々と答える。
神「そう、自らの力で願いを勝ち取れ!!
さすればアトピーの呪いは解かれよう。」
俺は恐る恐る神様に聞いた。
そう…
答えが自分の想像と違う事を願いながら………
主「あの…神様?
そのアトピーの呪い?をかけたのは誰ですか?」
即座に
神「無論この私だ。」
その答えを聞いた瞬間
自分の中の何かが弾け飛んだ俺は
訳の分からない奇声をあげつつ
涙とヨダレを垂らしながら
地面に降り立っていた神に
殴りかかっていた…
だが勿論結果は知れている。
いや、それ以前に俺の弱々しい拳は
神の身体をすり抜け空を切るだけだった。
ぐぅうわあああぁぁぁ………
感情がマトモに声にならない…。
神は言う
神「少し落ち着けエイタよ。
この世界にはアトピーが無いのだよ。
お前のいた世界と違って人間ファーストの世界ではないのでな。」
「人間と精霊と自然
これらが上手く共存する様に
文明レベルを調節しているのだ。
ま、直接神が手を加えてはいけないルールなので
間接的にではあるがな。」
「そうして永らくこの世界は平和そのものであったのだが、いつの頃からか
魔のモノ
が現れる様になった。」
「だが、この世界を愛する者達
人間と精霊と自然
この三者が互いに手を取り合い協力して
魔のモノ…魔王を打ち倒して平和を保っていたので私も安心していたのだが…
いつの頃からか魔王は倒されても数年すると復活する様になった。」
「そして今の魔王はもう50年近くも倒されず
その勢力を拡大しつつある。
幸いな事に魔王もこの世界に感化されてるのか…
勢力拡大のスピードは緩やかだったのだが、
いよいよ魔王の勢力はこの世界の脅威となってきた。」
「私も流石にこの事態を看過出来なくなった。
が、神々のルールで直接手出しが出来ない。
そこで私は良き変化をもたらしてくれる事を期待して異世界の者を召喚する事にした。」
「そう、それがエイタお前だ。」
はぁ〜っ…
…少しは話が見えてきましたけど
本来自分には関係無い話ですし
随分と勝手な話だと思いますが?
神「そうだな。
だが神との約束を破って
自ら命絶ちしたお前も
同じ様なものだぞ。」
…。
まさか死んでからも
ここまで命絶ちが非難されるとは思いもしなかったな。
神様のお話は続く
神「で、アトピーの修行をしなくてはならないのだが、さっきも言った通りアトピーが無い世界なので、それに近いものとして
アトピーの様な呪い
をお前にかけた状態にしたのだ。
そうしないと辻褄が合わなくなるからな。
と同時にお前が魔王を倒す目的にもなるだろうと思ってな。」
「なぁに仮にお前が魔王を倒せたとしたら、
人間的にもむちゃくちゃ成長してる筈だからな。
本来の世界でのアトピーの試練はクリアしたと考えて良かろう。」
う〜ん…
納得した様なしない様な(ー ー;)
ここで俺は当然の疑問をぶつける。
主「しかし神様
ご存じの様に自分がその…
精霊術師でしたっけ?になっても
他のスペックが低過ぎて
魔王を倒すなんてとてもムリだと思いますが?」
すると神様は仰った。
神「大丈夫だエイタよ。
この世界で1番重要な要素は
強い想い…執念の力だ。
執念こそが強さに繋がる。
この世界の我が子等にはそれがあまり無い。
何せずーっと平和だったからなぁ…」
「それに三者共存出来る様に競争心とか欲望とかを出来るだけ抑える様に創造したからな。」
「だが異世界の者である
エイタ…お前は違うであろう?
忘れるな…
この世界では想いの力が他の全てに勝る事を。」
「ある程度なら我を出しても構わん。
アトピーの呪いを解きたい!!
という我の目的を達成せよ。」
「結果的にそれがこの世界に
良い影響をもたらせばそれで良い。」
神様からのお話を聞いてある程度理解した。
何故自分が選ばれたのか。
ちょっと、
いやだいぶ複雑な気持ちだけど…
主「分かりました神様。
こんな自分で良ければ
頑張って神様のご期待に添える働きをしたいと思います。」
神は上機嫌で
神「うむ、期待しておるぞエイタよ。
だがこの世界で度を越えて
重荷を背負う事はない。
楽しむ事も忘れるな。」
「それとどうしても行き詰まった時は
ハチを通じて私とコンタクトを取ると良い。
だがこれは本当に最後の手段だと思え。」
「私との交信は
とてつもなく膨大な精神力を消費する。
この世界では精神力を使い過ぎると最悪廃人になり、再起不能になる事もあるからな。」
廃人…
分かりました神様。
主「それでは私はこれからどうすれば良いでしょうか?」
すると神様は手を地面に向けてかざした。
そうすると地面に魔方陣の様なものが浮かび上がった。
神「これからお前をこの世界で1番魔王の居城から遠い村へと転送する。
先ずはこの世界に慣れよ。
そして徐々に成長し仲間を見つけ力を付け、
見事魔王を打ち倒すのだ。」
神「後の細かい事はハチがフォローしてくれるから
安心するが良い。」
では逝くが良い。
えっ!?あ、ちょっといきなり?
まだ聞きたい事が沢山…
…などと言う間もなく
俺はパートナーのハチと
冒頭の場面に飛んだのだった…
ここまででエピローグは終わりです。
第1章に続きます。
ここまでの長文を読んで下さって本当に感謝感激です!!
頑張って早く第1章も書きますので、
第1章以降もお逢い出来る事を楽しみにしております。
作者 リアル妄想系fantasistaより