第15話:ペット
暫く歩いて見つけたのはーー
そう思って俺は
「うう‥‥‥しにたくないの‥‥‥だれか、たすけてほしいの‥‥‥」
助けを願う声の出どころが気になった俺は周りを見渡した‥‥‥しかし、どれだけ周りを見ても周辺には生き物はおろか、虫の一匹すらいない。
今のは何だったんだ‥‥‥。俺は気を取り直して再度、攻撃の準備をした。すると、また何処からともなく声か聞こえた。
今度は注意深く耳をすませて声の出どころを探すとーーなんと、それは
俺は声が通じるかわからないが何故か、声を掛けてみようと思った。
「どうしたの?」
俺の声が聞こえたのか、
「ころさないでほしいの‥‥‥まだ、しにたくないの‥‥‥たすけてほしいの‥‥‥」
やだ、なにこの可愛い
流石に
見逃すのもいいけど‥‥‥
「殺さないけど、代わりに
随分と汚い手段だが、この
「こ‥‥‥ころさないの‥‥‥?」
「殺さないよ、ペットになれば」
「う‥‥‥うん。ぺっとになるの‥‥‥だから、ころさないでほしいの‥‥‥」
よし!!言質はとった。俺がそう思って喜んでいると、機械的なアナウンスが脳内に響いた。
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個体名『-』種族名『
スキル:【テイムLv:1】を獲得しました。
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あれ?今のでスキルを獲得したのか?スキルって結構簡単に獲得出来るんだ‥‥‥。
「よろしくね」
「‥‥‥」
あれ?『スラ君(仮)』が黙ったままだ‥‥‥。あ、『スラ君(仮)』というのは便宜上の仮名だ。流石にずっと
それに俺にネーミングセンスはない‥‥‥ひどい名前しか思いつかないから便宜上の仮名でいいだろ‥‥‥。