美白
女の子の肌は白く美しくなくてはいけない。私はそう思う。
小さい頃、化粧をする母の姿を見るのが大好きだった。いつか誰かを綺麗にする仕事に就きたいと、幼稚園の頃から思っていた。
どうすれば美しい肌を作ることができるんだろう。私は密かに研究した。初めは失敗の連続だった。市販の化粧品をどんなに試してみても、私の求める白さにはどうしても届かなかった。
でも先日ついに私は理想の肌を作れる薬の開発に成功した。
お店を開こう。そう思った。私は自宅を改装した。ご近所さんの迷惑にならないような防音設備。そしてお客さんのプライバシーを守れるような部屋を作ることは大変だった。
今日はお店のオープン初日。目の前には第一号のお客さんがいる。まさか最初のお客さんがこんなに若い子になるとは思わなかった。
私はたっぷりと水をはったバスタブに開発した薬を注ぎ込んだ。この中に約三日漬ける。するとどんな肌でもたちまち白く美しくなるのだ。底に固定したお客さんと目が合った。接客の基本は笑顔だ。私は微笑んだ。