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浴槽の蓋を開けると、暖かそうな湯気がバスルーム全体を温める。
僕は、体にお湯をかけてから湯船につかった。
気持ちいい。
僕が、湯船につかっているとき水谷さんの声ががドアの向こうから聞こてきた。
「今から、服を洗濯しますね」
「う、うん。
ありがとう」
「いえ、いえ」
ピー。ピポパー。
と、電子音のあとガーガガガガーと、洗濯機が動いている音が聞こえる。
「今からご飯を作りますので、ゆっくりお湯で体を温めてくださいね」
「あ、うん。
わかったよ」
体とか、いつもより洗った方がいいのかな?
今、気付いた。
僕……
今、水谷さんとふたりっきりなんだ。