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「もうすぐ秋だね」
「そうだね」
僕たちは、いつもと変わらず雑談をしながら学校に向かった。
「ぃゃ…ぁぅ」
「瞳?
今、何か言った?」
「ん?何も言ってないよ?」
「ぃゃ…して…」
この声は、瞳の声じゃない。
「なんか聞こえないか?」
「なんか、嫌がっているっぽい声だね」
「いや…!離して下さい!」
通学路の公園の方から声が聞こえる。
「よし、行ってみよう!」
僕は、そう言うと瞳もうなづきその公園に向かった。