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僕は、朝食を食べ終えると制服に着替えるとリビングに戻りソファーに腰を掛けた。
「真白って、ホント!
テレビが好きだよね」
髪を結いながら、瞳が言った。
「うん。
なんか、声を聞いていると落ち着くんだ」
「真白は、早く彼女を見つけなさいよー」
「どうして、そこで、『彼女』が出てくるの?」
「彼女が出来たら、いつでも寂しい時に話し相手になってもらえるよー」
「そうだけど…
家に帰れば瞳がいるじゃん?」
「私は、真白の彼女じゃないもん。
それにいつまでも真白の傍に入れる訳じゃないし……」
「そうだね」
「だから、早く水谷さんとくっついちゃいなよー」
「どうして、そんなにあの子と俺を結びつけたがるのだ?」
「だって、水谷さん良い人じゃん!
今週の土曜日にでもデートに誘っちゃえー」