もう一度・・・
避けられるようになってから2か月。
今日は委員会の仕事があった。朝早く学校に来て旗をあげるのだ。
あみも同じ委員会だ。
だけど、あみは来なかった。
そんなに俺のことが嫌いになったんだと思った。
俺は、あみが来ない中一人で旗を揚げた。
旗を揚げ終わった後は教室に戻った。
すると優樹菜と話しているあみの姿があった。
「今日なんで旗揚げ来なかったの?」
なんて、怖くて聞けない。
聞けずに席に座った。
授業中も気になって集中できなかった。
給食の時もいうチャンスは何回かあったが、言えなかった。
そのまま授業も終わり、夕方の旗を下げることとなった。
きっと夕方もこないだろうなと思った。
カラカラカラっ
旗を下げていく。あと一つ国旗を下げようとしたとき
「どんちゃーん」
と、俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
すると、女の子が走ってくる。あみだった。
「どうしたの?」
汗がかいて息切れをしていた。ダッシュしてきたんだな。
「ごめんね。旗揚げ忘れてて・・・」
朝の旗揚げ・・俺が嫌で来なかったわけではなかったんだ。
「先生に言われて思い出したの。」
「大丈夫だよ。わざわざ走ってきてくれたの?」
「うん。だって、朝も忘れてたのに・・・あとは国旗を下げればいいの?」
「うん」
俺は、授業中悩んで仕方なかったのにもう吹っ飛んだよ。
あみは国旗を下げてたたんで職員室に返しに行った。
「どんちゃん、残ってたの?帰っててもよかったのに」
「ううん。俺、あみさんに聞きたいことがあって」
ちょっと怖いけど、このまま避けられ続けるのは嫌だった。
嫌われる覚悟でいう。
「あみさんって俺のこと嫌い?」
俺はそう聞くと、あみはきょとんとしていたが答えてくれた。
「ううん。嫌いじゃないよ。」
「じゃあ、なんで俺のこと避けてたの?」
「いや、避けてるつもりはなかったんだけど・・・」
あみを困らせてしまったみたいだ。
この質問をなしにしてほしいぐらいだ。あみの口が開く。
「うち、どんちゃんのこと女友達みたいに仲良くしてたの。でも、勉強会でペンを取ろうとしたとき、触れたじゃん?それでどんちゃんのこと男として意識し始めちゃって・・・」
あみは顔を真っ赤にして言った。俺があみこと好きだから避けられていたのかと思ってたけど、ただ単に俺のことを男として意識してくれてたんだ。
やばい・・・かわいすぎる
そう思った。