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私は、駅に向かい。
懐かしの高校に向かった。
同窓会は、高校である。
懐かしい旧友に懐かしい先生達。
そして、橘 武(たちばな たけし)と出会った。
「なぁ、このあとどっかいかない?」
しつこく私に誘ってくる武くん。
高校の時、付き合っていた事がある。
だけど、浮気されて別れた。
武君のとの過去は隠したい。
「私、結婚しているんだ」
「そんなの関係ない」
「子供もいるんだ」
「関係ないさ」
武くんが、詰め寄る。
誰も助けてくれない。
なぜなら、武くんは表面上ではWeb関係の系の仕事をしているってことになっている。
でも裏ではヤクザみたいなこともしている。
私は断りきれずお酒を進められ……
そして気が付いたら、ホテルのベッドの上にいた。
武くんが、ケラケラと笑いながら携帯で私の写真を撮る。
私は、裸だった。
「ん……?」
私の体は、ロープで縛られ動けない。
口も塞がれ、叫べない。
「これ、なんだかわかるか?」
武くんはそう言って、カプセルを私に見せる。
「非合法のドラックだよ。
これを飲めば暫く眠る。
それをこうやって女の子に飲ませて抱くんだ」
ケラケラと笑う武君。
私の心の中は、青ざめる。