48
「ママは、同窓会に行くんだ」
英雄さんが、笑顔で答える。
「どうそうかい?」
理香は、不思議そうに首を傾げた。
「ああ、高校の同窓会だ」
「こうこう?どうそうかい?」
理香は、聞き慣れない単語に首を傾げる。
「お友達に会いに行くんだよ」
「ママのお友達?」
「ああ。
そうだ」
英雄さんが、そう言って理香の頭を撫でる。
「私も行くー!」
理香が、涙声でいう。
「ダメだ」
その一言で、泣きそうになる理香……
「ママは、いつも家事で忙しいだろう?」
「うん」
「だから、今日は、ママへのご褒美だ。
今日は、パパと一緒に遊ぼうな?」
「わかった」
理香は、頷く。
「あとで、一緒にファミレスに行こうな?
お子様ランチ頼んでいいから……」
「お子様ランチ?」
理香は、嬉しそうに英雄さんに尋ねた。