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それでも、私は、怖くて眠れなかった。
朝なんてあっという間にやって来た。
慌ただしく響く床の音。
私は、怖くなって部屋の鍵を閉めた。
「理香!
ここを開けなさい!」
「ヤダ!」
私は、大きな声で抵抗した。
ドン!
ドン!
ドン!ドン!
ドン!ドン!ドン!
ドン!ドン!ドン!ドン!
扉を叩く音が響く。
暫くドアを叩く音が響いた。
そして、ドアを叩く音がしなくなった。
足音が離れて行く……
助かったのかな?
私は、一呼吸入れた。
だけど次の瞬間、私が息を呑んだ。
カチャリ
閉めたはずの扉のドアの鍵が開けられる。
そして、ママが顔を覗かせる。
「理香~~
どうして、扉を開けてくれなかったのかなぁー?」
ママが、怖い笑顔で私を見た。