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 朝が来る。
 目が覚めても隣にママはいない。

 泣きたくなった。
 でも、泣く前にパパが、私の頭を撫でてくれた。

 安心。
 安心。
 安心。


 私の心は、温かい何かによって包み込まれた。
 今日は、日曜日。

 パパもお仕事がお休み。

 朝になっても、ママは帰ってこない。

「ママ、遅いね……」

「うん。
 遅いね……」

 パパも何処か元気がない。
 ママがいないせいなのかな?

 パパが、元気ないと私も元気が出ない。

 泣きたくなる。
 泣きたい時には泣けばいい。
 誰かが言った言葉。

 幼い私にもわかる。
 泣きたい時に泣いたら世の中すべてダメになる。
 だから、私は、我慢した。
 我慢して涙を堪えることにした。

 12時を過ぎ、吉本を見ている時だった。

「ただいまー」

 ママが、帰って来た。

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