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「はい。
 亜金さんは、アンゲロスのところにいるみたいです」

 マスターの言葉にシエラが複雑そうな顔をした。

「アンゲロス……天使ですか?」

「はい、天使です」

 マスターの言葉に緊張が走る。

「そっか。
 天使ならまだ安心か」

「そうでもありません。
 亜金さんは、記憶がないようです。
 いわゆる記憶喪失に近い状態ですね」

「まぁ、そのうち戻るだろ?
 亜金を回収に行こうぜ!」

 焔の声は元気だった。

「うん!行こう!」

「とりあえず。
 パンドラ艦は、13の回収を優先でお願いします」

「え?」

 シエラが驚く。

「13は、スタンレイと合流していますので……」

「そうですか……」

 マスターの言葉にシエラは、小さく頷く。

「スタンレイ艦もアンゲロス艦に向かっているそうなので、どちみち合流は必要でしょう」

「了解。
 とりあえず13を回収するぞ」

 バルドがそういうとゆっくりと上昇した。

「はい」

 シエラがうなずくと焔とともに上昇した。
 向かう先はパンドラ艦。
 パンドラ艦もアンゲロス艦と同じく空間魔法を使われている。
 そのため中の広さは国レベル。
 しかし、見た目はそれほど大きくないように見える。
 それが空間魔法を使われた艦だ。



 そして、3人がパンドラ艦の中に入る。
 パンドラ艦が、静かに発進する。
 沢山の人々を乗せて……
 静かに走る。

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