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――そして時は戻る。
「その後は清空と共に研究を続けつつ孤児院で厄介になることになったのさ」
白銀の言葉にボクはうなずく。
「どうして今、そんな話をしたのですか?」
「今だから……だよ」
「え?」
「どういうわけか僕の偽物が現れた。
彼は結構悪い存在なんだ」
「噂は聞いています。
先生が裏切ったって……」
「そうか……」
白銀の目はどこか寂しそうだった。
「話の途中申し訳ありません」
女が申し訳なさそうに話に入ってくる。
「あ……うん。
今はそんな場合じゃないね」
「はい。
いずみさまを助けてください。
苦しみから逃してあげてください」
女が涙をボロボロと零した。
「うむ」
かみさまがうなずく。
「あ……」
沢山の魔力が集まってくる。
邪悪な魔力であることはボクにでもわかった。
沢山の魔物が部屋の入口に集まってくる。
「む……
魔物か」
かみさまが小さく笑う。
「あ、貴方さまは……」
魔物がかみさまの前にひざまずく。
「うむ。
長い話はあとだ。
余たちを広い場所へとあんないしてくれ」
「かしこまりました!」
邪悪な魔力を持った魔物たちは、かみさまの指示に従った。
「どうして……?」
ボクにはその状況がわからない。
「かみさまだからよ」
女の説明では、ボクにはわからなかった。