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「で……話を進めていいかな?」

 そういったのは既にその場に来ていたスタンレイのリーダー、サイアス=サウスバード。
 そして……

「あ。もしかして玉藻さん?」

 ボクが懐かしい顔を見て顔がほころぶ。

「ボク!生きていたのか?」

「うん。
 玉藻さんの方こそ……」

 ボクがそこまでいうと玉藻が涙目になって尋ねた。

「亜金が……亜金が……」

「僕がどうしたの?」

 すると亜金がゆっくりと現れた。

「え?」

 玉藻が驚く。

「あ、君は……この間の知らない人」

「無事だったのか?亜金……」

 玉藻は混乱しつつも答えを探す。

「あ、亜金くん記憶がないらしい」

 ボクがそういうと玉藻がうなずく。

「……そうか。そうだったのか」

「ふぅ。玉藻くんの目的はひとつクリアだね」

 サイアスがそういうと小さく笑った。

「サイアスさん、ありがとうございます」

 玉藻は涙を流しながらお礼を言った。

「では、話を進めてもいいかいのうぅ?」

 アザゼルがそういうとサイアスがうなずく。

「はい。お願いします」

 そして、はじまる。
 今まで一方的だったテオスの攻撃。
 これから反撃に出る。
 テオスを倒すための大きな前進がはじまる。




「まずはダークグラムのジル。。
 父上のデスペル殿が来なかった理由はあるのかい?」

 アザゼルの問いにジルが答える。

「親父は、こういう会議嫌いだからな。
 全て任せると言ってくれた」

「そうか……
 デスペル殿は元気かいのう?」

「ああ。元気も元気!」

 ジルがゲラゲラと笑う。

「それはよかった。
 ちなみにこちらにいるのはスタンレイのリーダー、サイアス=サウスバード殿だ」

 アザゼルの言葉にボクが驚く。

「えええ!リーダー?
 こんなに若いのに?」

「うむ。
 サイアス殿は、立派なリーダーじゃぞ」

「……すごい」

「そんなことないよ。
 僕は、まだまだ未熟だよ」

 サイアスがそういって苦笑いを浮かべた。

「おいおい。
 作戦会議だろ?ここは、雑談しに来たわけじゃない」

 ジルがそういうとアザゼルがうなずく。

「そうじゃな」

「作戦プランの提案がある。
 まずモトフミのバリアを親父が能力で解除する。
 そのあと俺らがモトフミに一斉攻撃。
 どうだ?」

「いい案じゃが。
 なかなか難しいのぅ」

 アザゼルがそういうとジルがため息混じりにいう。

「そうだな。
 バリアがなくてもアイツは硬いらしいからな。
 なんかこう……
 最高に強い攻撃を放てるやついないのか?
 咎人クラスのやつ」

 ジルがそういうとボクが口を開く。
 言うか言わないか迷った。
 でも、人類の存亡がかかった今。
 迷う理由はない。

「俺、咎人です」

 その場に静かな空気が流れた。

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