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「歩法。
 なんかかっこいいな」

 ボクの目がキラキラと輝く。

「君が受け取る技は、歩法の中でも一番難しくいちばん重要な技だ」

「そうなんですか?」

 ボクのテンションが少し上がる。

「歩法・護りの章~逃げの形」

「逃げですか?」

「そう逃げの形さ」

「かっこわるい」

 ボクのテンションが下がる。

「無傷なのも強さの証さ。
 特に君の場合は、攻撃が当たってしまえば敵を強くさせちゃうからね。
 そうさせないための基本の形だと思ってくれ」

 白銀の目が真剣だった。

「……はい」

 ボクも空気を読みうなずいた。

「ま、今日は疲れているだろうから部屋に案内しよう」

 清空がそういってボクの頭を撫でる。

「はい」

 ボクは再びうなずいた。
 疲れいるのも事実だった。
 部屋に入りすぐにその部屋にあったベッドに横になる。

 そしてボクは久しぶりに……
 この人生では初めてベッドで眠った。

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