一話 とある事件
俺はなんてことをしてしまったんだろ。
俺は昨日、好きでもない女の子に冗談で告ってしまった。
しかも、オッケーをもらえた。
だから今俺は……困っている。
どうしよう。俺には二つの選択肢がある。
一つ目は、このまま付き合い続ける。
二つ目は、断ってしまう。
だが、俺には後者の方はできない。
俺にそんな勇気はない。
せっかく俺のことを好きと言ってくれたのだ。
だから、演じ続けるしかないのだ彼氏を。
俺の名前は、岩崎一真だ。
得意なことはサッカーくらいだ。
勉強もそこそこできる。
そんな普通と言ってもいい男子高校生だ。
そして、俺が告ったのが『学校一の美少女』と言われている白崎陽乃だ。
俺は、白崎とは一度も喋ったことがない。
確か中学も同じだった気がする。
それなのに、白崎は俺のことを好きだと言ってくれた。
別に好きじゃないけど、美少女に好きと言われるのはいい気分になる。
俺はそんなことを思いながら、自分の部屋でニヤニヤしていた。
明日、噂になってなきゃいいけど。
俺はそんなことを思いつつ、明日も早起きしないといけないのでもう寝ることにした