お祓い
「この私を二度も殺す気? ひどいひとね。でも、どうやって除霊なんて依頼したの、自分が殺して警察にもバレない様に山奥に埋めた女の怨霊に悩まされていますって、ちゃんと霊能力者の先生に本当のこと言ったの?」
「言うわけないわよね。あんた、私が妊娠したって言ったら、責任取るのが嫌でビビッて私を殺しちゃうような、チキンだものね。正直に殺人なんて告白する度胸なんてないでしょ」
「どうせ、相手にされないストーカー女が、逆恨みで自殺して、祟られてるから除霊してくれって、嘘ついて霊能力者の先生に頼んだんでしょ?」
「大金払って、お祓いしてもらって、ちゃんと私がいなくなるといいわね。けど、あの霊能力者の先生、自分が払ったつもりでいる悪霊にたくさん憑りつかれているみたいだけど、大丈夫?」
「悪いけど、私、簡単に成仏する気はないからね」