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読者への挑戦状

 さて、ここまでの物語の中で、謎を解くために必要な手掛かりは、全て提示しました。

 え? 犯人は判明して物語は終わっているじゃないか? そんな声が聞こえてきそうです。

 確かに、物語は完結しています。犯人もトリックもこれ以上(くつがえ)ることはありません。

 それではこの作者、読者諸氏に何を挑戦しようというのか。

 実は本作、とある国内ミステリの古典作品を元にした、パロディになっています。

 ですので、作者からの挑戦とはズバリ、「本作の元ネタは何でしょう?」です。「作品名」と「作者名」をお答えください。

 元ネタはかなり古く、なおかつマニアックな作品であるため、いくつかのヒントを明示しておきます。

 お時間のある方は、ぜひ挑戦してみてください。

【ヒント】

・タイトルはかなり元ネタに近いです。

・サブタイトルは無視しましょう。こちらは我孫子武丸先生の短編シリーズ『人形は○○で推理する』のオマージュです。

・「前口上」の箇所はほぼそのまま、名詞を入れ替えたものです。

・主人公の名前は、元ネタにほんの少しのヒネリを加えたものです。元ネタにも探偵の「摩耶」と、警察官の「島崎」が登場します。

・密室トリックの原理は元ネタと同様のものですが、丸パクリではありません。現代ならではのアレンジを加えています。

・本編中に「そのものズバリ」な記述が潜んでいます。

 それでは、皆さまのご健闘をお祈りいたします。

 紗倉 亞空生

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