死なれて迷惑
「こっちは、あの女に死なれて迷惑してるのよ」
「せっかく、内定をもらってたのに、我が社には相応しくないとか言われるし、彼氏もドン引きだとか言って去っちゃうし、私の人生、滅茶苦茶じゃない、たく、迷惑してるのよ」
「そりゃ、あたしたちも、やりすぎたかもしれないけど、死ぬことはないでしょ、あの自殺、全部あたしたちのせいだって、ネットに住所までさらされて、近所に買い物にも行けないじゃない」
「どうせ、自業自得だと思ってるんでしょ、でも、弟の彼女のお父さんが激おこで、あんな女の弟と付き合うなとか、うちの家族、散々なんだからね、どうしてくれるのよ」
「相変わらず、自分中心で、私への謝罪はないの?」
「え? 今、他に誰かいるの?」
「ふふふ、あなたが、全然反省してないようだから、祟りに出てあげたのよ」
「祟り?マジ、どこ、」
「あんたって、鈍感だと思ってたけど、私の姿が見えないなんて、でも、一番悪いあんたが死んでくれたら、許してあげるから、安心してこっちに来なさい」