新人指導
「ここが、呪われたやべぇ場所だと知ってて来たんだろ?」
「は、はい・・・」
「それなのに、呪われるわけないと、タカをくくって来たんだろ、だったらこっちも絶対に呪ってやるとか、怖い目に会わせてやるって気になるのも分かるだろ」
「それと、そっちの彼女、怖がってるふりして、わざとらしく彼氏に抱きついて、人気のない場所で、やる気満々だったじゃん」
「別に、そう言うつもりは、本当に気味悪くて・・・・」
「とにかく、そういういちゃつきをみせられたら、こっちは絶対に祟ってやると思うじゃない」
「つまり、面白半分に来た私たちが、皆さんを煽ったのが悪いと、で、こうしてみなさんのお仲間に引っ張り込まれたと」
「で、俺たち、どうなるんすか」
「そりゃ、俺たちの代わりに恐怖の心霊スポットとして、ここで誰か来るたびに脅かし続けるんだよ。運が良ければ、お仲間を引っ張り込んだ分、あの世に行けれるかもしれない」
「あの世へ行ける?」
「『七人ミサキ』って聞いたことあるか、新しい仲間と入れ違いに成仏できるって集団亡霊ってやつさ。あれと同じさ」
「俺たちも誰か祟り殺せば、成仏できる?」
「たぶんな、俺たちはもう逝くぜ、がんばれよ、新人」
「いつか、あの世で、また会いましょう」