悪は死なねば治らない
「悪は死なねば治らない」
「何を言ってやがる、てめぇ・・・」
「貴様、自分が生きている価値のある生物だと思っているのか」
「あ、なんだって」
「人間は生きているだけで、大量の車の排気ガスで空を汚し、限りある資源を使って電気を浪費し、贅沢に好きなモノを食う」
「それがどうした、みんなやってることだろ」
「その結果、環境を破壊されこの地球上の多くの種が、人間の身勝手な行動により滅んだ。絶滅危惧種としていまさら保護しても,すでに絶滅した種の無念は誰が晴らす」
「いまさら俺一人殺しても、絶滅した種は生き返らないだろ」
「分かっている。だから、慈悲深い神は、人間の数を減らし、環境に影響が出ない程度までの人口の縮小を決めた。心配しなくても、死ぬのは、お前だけじゃない」
「狂ってやがる」
「そうか? 自分たちの都合しか考えずに生きている人間の方が狂っているのではないか。少なくとも、そう神は審判を下したのだ」