転生
「生まれ変わりたいかって?」
「まだ、死んでから、数年しか経っていないと思うんですけど」
「死後の経過時間は関係ない? 別に焦って、今すぐ生き返りたいとは思いませんけど。だって、いじめ苦で自殺したんですから、もう少し、こうして、幽霊として、あっちこっち行っていろんなもの見たいです」
「幽霊なら、こっそり忍び込めるところが多いし、今だって全然暑くも寒くもないし、今の状態の方が色々便利だし・・・」
「なるほど、今すぐ転生すれば、あたしをいじめた奴らに再会できて、生前の復讐ができる? でも、わざわざ復讐のために転生なんて、虚しくないですか?」
「そういう考え方ができるから、転生者に選ばれた? はぁ、そうですか」