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保険金詐欺

「これはアリバイ作りよ、私はあくまでも、夏の湖畔を撮りに来ただけ、事件には無関係っていうね」
目の前には緑の山々を鏡のように映す美しい湖面が広がっていた。波はなく、自分たち以外、鳥のさえずりも聞こえない美しい静寂の中だった。
「それにしても、うまく偽装したわね、あれなら、誰が見ても事故と思うでしょう」
相棒の手際の良さに心底感心する。
「は? 私にも保険金を掛けてある?」
「あら、奇遇ね、私もあんたに保険金掛けてあるんだけど、どうする?」

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