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明日を思い浮かべると僕は君の笑顔を思い出すんだ。

それは土曜日の朝だった。普段通り、身支度をして自宅を出て学校に行く。何気ない日常の朝だった。外へ出ると晴れていて小鳥が鳴いていた。「今日は晴れていて気持ちがいいなぁ、昨日は雨降ってたのに」道路には昨日降った雨の名残なのか水溜りがあちこちにできている。靴が濡れないようにその水溜りたちを避けながら学校までの道のりを歩く。「今日の科学の授業は何時限目からだったけ、スマホのスケジュ一ル帳で見てみないとな」ポケットからスマホを取り出しスケジュ一ル帳のアプリを起動させてメモを確認する。「あ〜、そうだった、2時限目からかぁ。結構授業早いな」僕はスマホのメモを見終わった後、ポケットに携帯をしまい込んだその時だった。ドンっ!急に曲がり角から現れた少女らしき?人影が前方に現れてその人影に体がぶつかってしまう。そのまんま転けてしまった。「だっ大丈夫?怪我とかしてない?本を読んでて前を見てなかったの。ごめんねー(>_<)」転けたまんまの状態で顔をあげるとそこには他の学校の制服を着た可愛らしい少女が立っていた。「あっ、こっちこそごめん!僕も前を見てなくてさっ、スマホに気を取られてて」「そうなの?理由が私と一緒だね。怪我とかしてたら絆創膏貼ってあげるから遠慮なく言ってね。」「ありがとう」即座にお礼を言って転けた衝撃で乱れてしまった制服を両手できちっと整える。「これも落としたよ。はいっ!スマホ」「大事なスマホを無くすところだった。ありがとう」「お名前なんてゆうの?私と制服のデザインが違うみたいだね、どこの学校?」その少女は制服のデザインが違うことに気づいたらしく訊ねてくる。「僕は○○高校の1年生。君とは違う学校だとおもう、名前はゆうと」「ゆうと君って言うんだぁ一。私の名前は、いつきって言うの、よろしくねっ!」少女は屈託なく微笑んだ。可愛かったのでおもわず目を逸らしてしまう。「私は○○中学の2年生、ゆうと君より年下にあたるのかなぁ?違う学校の生徒とこうやって関かわるのって新鮮味があって何か楽しいね」「たしかにな、他の学校の人と会うのってあんまりないから」目を合わせるのは緊張するため、僕は少し俯きかげんで会話を続ける。そして、少女は笑顔のまま「昨日は雨が降ってたよね?でも今日は晴れ、明日は降水確率70パ一セントで湿度は60パ一セント、最高気温は22℃最低気温は11℃今日の新聞の予報とは誤差があるの」何故か明日の天気予報を詳細に語る少女。今日の新聞の天気予報では、確か明日の予報は降水確率30パ一セントで湿度は40パ一セント。最高気温は19℃最低気温は10℃「明日になったらゆうと君も今日は昨日の予報と違って雨降ってるなぁーっておもうよ」「でも予報では晴れのち曇りだけど......。」僕は困惑した表情で少女に問いかけた。「予報や予測って言うのは違うことが多いの、だからゆうと君も自分の勘を信じてねっ!」少女はそう言い残して僕が歩いて来た道に向かって走り出した。

その日の授業中、あの少女の屈託のない笑顔が脳裏から離れず先生の話が全く頭に入らなかった。「あの少女可愛かったなぁ、名前は......。いつきっていってたよな。何処にすんでるんだろう。」僕はぼんやり頬杖をつきながら窓の外に目をやる。「おいっ!ゆうと、なにぼんやりしてるんだ、今、先生が話した事を復唱してみなさい。」「うわっ!やばっ!先生の話を聞いてなかった。」僕は一瞬のうちに我にかえり先生の方を振り返る。「復唱してみなさい」「え一っと、ですね?明日は降水確率70パ一セントで湿度は60パ一セント、最高気温は22℃最低気温は11℃今日の新聞の予報とは誤差がありますっ!!」「天気予報の話なんてしてないぞ。全く聞いてないな、ゆうと、今日は先生と付き添いで居残り授業だ。わかったな」クスクス、クラス内から生徒の笑い声が聞こえてくる。「えぇ〜!先生と放課後付き添いで居残り授業かよ。最悪っ。」あの少女のセリフをおもわず口走ってしまった

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