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黒く塗りつぶされた男 結

 今朝入った速報です。〇〇市✕✕町の駅のホームで、高校生と思われる男性の二名の死体が発見されました。
 警察は身元の確認を急いでいますが、非常に損壊が激しく捜査は難航している模様です。次に……
  
「ねぇねぇ、黒木さんは今朝のニュース見た?」
「え……あ、ああ。私は徒歩で通学だから、その駅は利用してないんだけどね」
「実はね私……偶然その現場に居合わせたんだよ! すごくない? すごくない?」
「へ、へー……」
「ちなみにここだけの話、高校生の死体はね、まるで――|黒《・》|く《・》|塗《・》|り《・》|つ《・》|ぶ《・》|さ《・》|れ《・》|た《・》|よ《・》|う《・》|に《・》顔としての原型がとどまってなかったんだよ。グロくなーい?」
「グ、グロいですね……。でも、なんでそんなこと知ってるんですか? 普通は死体が見える距離ほど警察が近づけさせるわけないし、なんでそんなことを知――」
「やっだな〜冗談だよ冗談! ブラックジョークってやつだよ! 黒木を怖がらせるためのウ・ソ」
「ナ、ナンダ〜、コワガラセナイデヨ〜」
「ごめんごめんって! あとで飲み物奢ってあげるからさ〜。キャハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

 今日初めて存在を知ったそのクラスメイトの目は、ちっとも笑っていなかった――

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