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第3章の第96話 どうしようもない問題23 ブルーツウィルス(加筆修正)




☆彡読者層の皆様へ、お詫びと改善のお知らせ★彡
謝辞。
読者の皆様へ、不適切な発言があった事を、深くお詫びします。
私なりに、深く考えましたところ、クリスティ編の手術後の話から、ストーリーを大きく分岐していきたいと思います。
そうですね。
このまま、カジノの話を進めますが、それは、戒めの章として扱い、第一部の第三章ではなく、
後々の第三部の章で、伏線回収していきたいと思います。
ですので、未来のスバル達が追う、少女に出会うまでを、目的としています。
チルディアに関しましては、現在トップシークレット中にて、脳内でどうしようか作成中です。
同時に、若き日の見習い医学生クリスティ編の手術の話も、併せて考えている次第です。
越えるべき難易度(ハードル)が高過ぎました。
フレアウィルスの8つの場所は、当第96話中に開示します。
なお、ブルーツウィルスの16の場所は、その少女に出会った後に、開示します。
聡明な皆様であれば、話の途中で、ちょっとした推理ショーを行い、ヒントを残す次第です。
それで、おおまかな場所が、わかることでしょう。
また、フレアウィルス、ブルーツウィルスを、パソコン版ではなく、一度、スマホ版で流して通してみた所、実に読み難いことがわかりました。
よって、小説用にするため、改良を施しました。
また、先の投稿した96話、97話、98話を、一度、こちらで取り下げてから、
7月の話である、問題の答えの方から、先に出す事にいたしました。
よって、読者様の皆様方も、未来のスバル(トヨボシ)の視点に立って、物事の道理が、一緒にわかって見えるはずです。
ここからは、再スタートを切っていきます。
失敗話:2024年3月6日(水曜日)
再投稿話:2024年4月1日(月曜日)
深くお詫び申し上げます。
では、お楽しみくださいませ。


↓『再スタート』


★彡
【カジノ】
――アストル選手は、こう語り部を説くのだった。
『――そのどうしようもない問題の発端となったのは、6月からだったと聞きます』


★彡
【その職業訓練校時代の6月】
【コミュニケーション能力】
ナレーションの語り手は、ヨーシキワーカ。
【――私は、今までお世話になった会社を期間満了退職し、その後、自動車教習所に通い、ここ職業訓練校に入所するのだった】
【希望は設備管理科】
【……だが、その前に、本校のカリキュラム上にあるコミュニケーション能力を学ぶのだった】
――私の話し相手は、年下のヤマグチ君だったんだ。
『――そう言えばヨーシキワーカさんは、なぜ昔の会社を辞めて、ここにきたんですか?』
『う~ん……『逃げるようにして辞めたんだ』……』
『逃げたんですか!?』
『あぁ……ちょっとあってな』
『へぇ~……』
と思い加減のヤマグチ君(年下)がいて、
周りのグループの人達は、その聞き耳を立てていたのだった。


★彡
【カジノ】
――アストル選手は、こう語り部を説くのだった。
『――この逃げるようにして辞めたんだ、が……適せなかったのです!』
コクリ
『……』
とその横で頷き得るテラコルさん。
その心の内に思うは、こーゆうものだった。
(赤点ものだな……)
赤点とは、テストでギリギリ30点の事だ。
(まだ、体を壊してとか、体調を崩しても、結局はダメなんだがな……。
どの会社間にしてもそうだが、会社の内情を包み隠すためには、あの問題に頼ってくる以上、
逃げも、体も、体調も、同じNGワードだ。
そこには、学びにきている以上、次の就職先の為に、特別技能を学びにきたんだ……と言えば、だいたいが60点台だ。
後はまぁ、人間関係の悪化だな……)
――アストル選手は、こう物語っていた。
『――それはごくごくありふれたもので、班別にいくつか別れたグループの人と、何気ない会話の風景の中に溶け込んでいたものだったのです!』
そこへ、未来のスバル(トヨボシ選手)が。
『その時の話し相手の名前はわかるか!?』
『そうですね……。それは、ヨーシキワーカ氏と比べれば、まだ年端もいかないような、ヤマグチ君という子ですね。
年頃は、20代の頃でしょうか?
後の設備管理科の中でもひときわ、年下にあたる子で、将来性の見込みある好青年だったという話です!』
『ヤマグチ(年下)』
『20代』
『設備管理科』
『将来性の見込みある好青年か』
トヨボシ選手が、イチハ様が、サクヤさんが、アサヒさんが、その人物名を口々にするのだった。
そうやって、頭の中に叩き込む。
で、姿をまったく見せないLが。
(その子の連絡先の交換とかってしたのかな?)
『! そうだ! 質問なんだが! そいつとヨーシキワーカ氏は、仲が良かったりしたのか!? そいつとの連絡先の交換は!?』
『仲に関しては、名前順の席割もあって、意外と近い席でしたねぇ! ……ただし、煙たがっていた印象でしたね!』
『なっ!?』
それが、その程度の仲というわけだ。
『ペンの音が、カチカチとかうるさいとかがそれですね。
あと、問題を誰よりも早く解いていた為、その印象はすこぶる悪かった方ですよ。
だからか、連絡先の交換は一切していませんね。
あくまで、12月中の修了日、設備管理科のグループメールを通じて、そうしたLINE通知があっただけです』
この話を聴いたトヨボシ選手は、嘆息し、こう漏らすのだった。
『……なるほど……。なら……無理だな』
(そいつじゃ、未来は変えられない……! 他のどの生徒さんにも……!)
俺は、そう道理を説くのだった。
(未来を変えるのは、いつだって人の力! 何も行動を起こした人だけじゃなく、それを報せようとした人こそが、陰の功労者なんだ!)


☆彡
【イルミナティカード、クロスSEX】
【アントラローダイトVSブルーツ 始まりの出会いの地は、コロンビアのボゴタ。そのイエスキリストの塩の協会!?】
――過去から現在に返り、エメラルティさんが。
「トヨボシ選手は、その心の内で、こう思ったそうよ!
そいつじゃ、未来は変えられない……! 他のどの生徒さんにも……!
未来を変えるのは、いつだって人の力! 何も行動を起こした人だけじゃなく、それを報せようとした人こそが、陰の功労者なんだ!
――と」
「陰の功労者……」
「ええ、ヨーシキワーカさんに、それを報せようとしてくれた別の誰かさんよ!」
「……」
そーゆう人がいたという事だ。
エメラルティさんは、こう話す。
「あの人じゃないと未来を変えられない……!」
と。
クリスティ(あたし)は、眼を瞑り、心の中で、その言葉の意味を反芻し、そして、スッ、と目を開けたの。
そこへ、アユミちゃんが、こう言葉をかけてきて。
「あの、未来が変えられない……って!?」
エメラルティから、クリスティさんに代わり、彼女は、コクリ、と頷き得て、こう語るのだった――
「――『この後の話』になるけど、トヨボシ選手たちが追っていた『謎の少女』の行動とも重なっていて、
人の身では、関与できない領域があったのよ!
そう、人がダメなら、AIナビに頼るしかない!」
「AI……」
「ナビ……」
ミノルさんが、アヤネさんが、そう呟きを落とし、スバル君が。
「そうか!! アントラローダイトかッ!!」
そのスバル君の発言を受けて、
クリスティさん(あたし)は、コクリ、と頷き得る。
続けて、アユミちゃんが。
「そうか! だから、そのAIナビの所有者であるヨーシキワーカさんにコンタクトを取った訳ね!! だからか!!」
「そうよ、アユミちゃんにスバル君!」
「……」「……」
「あのナビの力に頼らないと、いけなかった……!! ――あの、最強のAIナビに!!」
「……」
最強。それは最も強いAIナビの称号である。
「奇しくも、民間人のナビたちでは歯が立たず、それはポリスのAIナビ達にしても、また同じだった……。
戦闘は、苛烈を極める中で、白いAIナビリューコの姿が目撃されていた。
けど、その場には、そのナビのオペレーターがいなかった……!」
「……」
「戦闘は激化していき、リューコは満足に力を振るえなかった……。
いくら、完全自立型AIナビでも、できる仕事量には、限りがあったからよ……」
「……」
「このままじゃいけない。このままでは、すべての作戦が水泡に帰す、そうなれば破綻してしまう……。
その時、イチハさん達からの進言の声もあり、そのオペレーターの力が、どうしても必要だった。
あなたじゃないといけない!!
けど、本人は、動けない状況下だった……!」
「……」
「そこで、苦渋の決断に迫られたらしいわ……ッッ!
アントラローダイトの力を振るうには、彼をおいて他にいない。
つまり、ほぼ同一の存在を創るしかなかった。
彼から、その貴重な血のサンプルを頂き、DNAデータの塩基配列RNA遺伝子を組み替えて、新たな生命体が創られた。……その名が――」

「「「チルディア」」」

美人三姉妹の声が重なる。
スバル君が、アユミちゃんが、その子の名を相呼する。
「チル……」
「ディア……」
クリスティさんは、こう言の葉を零す。
「ヨーシキワーカさんが動けないなら、その人格と知性を持った子供に、そのアントラローダイトを託したわけよ。つまり、オペレーターはその子!」
「……」
次の物語の主役になってくるのは、その子という訳だ。
「チルディアが生誕してからは、彼はその行動に準じたわ。
試験もいくつか、パスし、彼から、アントラローダイトを任せられるまでになった!
それが継承の義!!」
そうして、ヨーシキワーカから、チルディアへ託された訳だ。
「その後、チルディアは、イチハさん達と手を組み、8つの国々を見て回った!」
そこへ、アユミちゃんが。
「8つの国々!?」
それに対し、クリスティさんは。
「その8つの国に、8つのAIナビがいたのよ! そう、太陽風ウィルスを管理するAIナビがね!」
とこれには、アユミちゃんも。
「そうか! だから、8つのAIナビを倒したんだね!」
それに対し、クリスティさんは。
「ええそうよ! 良くわかったわね! そう、フレアウィルスを管理する8つのナビを倒せば、止まるのは自然の道理だからね!」
「……」
太陽風フレアウィルス、それを管理する8つのAIナビを倒す。
1つの偉業達成である。
クリスティさんは、こう続ける。
「倒した8大ボスは、
大火のモス・ドラキュラ!
全身金属のチベット・ラット!
電脳世界の破壊者ジャパン・エゾシカ!
水陸両用の幻想生物マレーシア・マーライオン!
大空の雷霆カナダ・ゴールデンイーグル!
暗黒の有象無象集団スウェーデン・モスキート!
唸る大海の覇者カザフスタン・タツノオトシゴ!
地響く森林の覇者アラスカ・グリズリー!
そして、何度も、アントラローダイトの眼前に立ちふさがった好敵手(ライバル)のブルーツ!!
その2人の出会いは、コロンビアのボゴタ。そのイエスキリストの塩の協会だったとあるわ!!」
次いで、サファイアリーさんが。
「そこで、超変身したアントラローダイトが、勝利を治めた訳よ!」
おおおっ!
と感心の声が挙がったのだった。だが――
「――でも、それだけじゃ、まだ終わらなかった……」
「え……」
そう、太陽風フレアウィルスの脅威が去っただけだ。
「作戦名は、『イルミナティカードのクロスSEX』とも言われていて、蝙蝠と猫が交わり、2面作戦だったからよ!
あくまで、さっき告げたのは、蝙蝠の太陽AIナビ達!
後続の猫の月のAIナビたちが控えていたのよ!
交っていたのは、その為!
太陽の8つの候補地と! 月のその2倍の16の候補地があったわけよ!」
「じゅっ、16!?」
と驚き得るスバル君。
うっひゃ~~
と驚き得る。
(僕にとっては大先輩だ)
いたく関心ものだった。
クリスティさんは、一度、その目を瞑り――……。その瞳を開け、こう言葉を発す。
「――……。だから、トヨボシさん達は、内密にその行動を続け、その情報の持ち主である彼女の行方を追っていたのよ!」
それが、この物語の核心だ。
これには、スバル君も、アユミちゃんも。
「まさか……それがいたのが……!?」
「いえ、もしかしてそれがくるのが……!?」
クリスティさんは、こう言う――
「――そう、例のあの娘よ!」
【――そう、それこそが、未来のスバル達の動機の1つだった】
【ヨーシキワーカさんを助けないといけないと】
【これには、一同たまらず、戦慄す、震撼す、激震す、ただならない予感だった――】
クリスティさんが脳裏に浮かべるは、世界地図と照らし合わせた太陽の蝙蝠だったわ。
太陽AIナビ。
世界地図に照らし合わせるは、蝙蝠のイメージ図。
8つの候補地
1.モス国のユスリカ
心臓を司る、モス・ドラキュラ
2.チベットのラサブータン
左足を司る、チベット・ラット(大型のネズミ) 
3.日本の首都東京に似たところで、人口が多いところ
右の付け根を司る、ジャパン・エゾシカ
4.マレーシアのシンガポール
右足を司る、マレーシア・マーライオン(頭部が獅子、胴体は魚)
5.カナダのバンクーバー
右の羽を司る、カナダ・ゴールデンイーグル
6.スウェーデンのストックホルム
左の羽を司る、スウェーデン・モスキート
7.カザフスタンのアルマトイ(リンゴの意味)
左の付け根を司る、カザフスタン・タツノオトシゴ
8.アラスカのアリューシャン列島
尻尾を司る、アラスカ・グリズリー
そして、
9.コロンビアのボゴタのイエスキリストの塩の協会
宿敵(ライバル)のブルーツ
「……」
なお、蝙蝠の主食は、蚊、ユスリカ、ヨコバイ、ウンカなどの小型昆虫類である。
ユスリカとは、蚊にとてもよく似た小型昆虫である。
ただし、その大きさはとても小さく、夏の暑い時期になると、小さな虫が大量に沸いて、蚊柱を見掛けるほどだ。
その体長は、成虫でも6mmから11.5mmほどで。
それに対して、世間一般的な蚊の体長は、成虫で4.5㎜から5.5ほどと言われている。

――クリスティさんは、こう告げる。
「――敵組織の武器は、太陽も月も、蝙蝠発祥のウィルスだったわ!
前者は、太陽風フレアウィルス!
後者は、月光線ブルーツウィルス!
それは、『パラミクソウィルス科ヘニパウィルス族』と『異性交遊を必要としないネズミ』と『冬の時期でも活動できる蚊』だったとされてるわ……!
仕掛けるタイミングは、フレアウィルス発動から、『数年から25年以内』が計画されていた!
でも、その作戦が前倒しにされてしまう」
「……」
「その動機は、『人類の間引き作戦』……!
発動したら最後、今後、『500年間はこうした地獄』が続く、最悪とも言える年では、『年に15、16億人もの死傷者』でかねないものだった……。
あくまで、統計学的にはね……」
「……」
「未然に封じ込めに成功して、良かったわ! 尊い、犠牲の上に、あたし達は今、立っているのよ!」
それに対して、呟きを落としたのは、アヤネさんだったわ。
「尊い犠牲……?」
「ええ、その仲間のイチハ、アサヒ、サクヤさんたちのおかげでね」
ハッ!?
これには、ミノルさんも、アヤネさんも、ビックリ仰天顔を禁じ得なかったわ。……何でかしら?
「「……ッッ」」
(あれは、そーゆう事か……)(そーゆう事だったのね……)
とその心の声が重なるのだった。
クリスティさんは、その後の未来を語る。
「未然に防ぐ、封じ込めには、成功はしたわ!
そのウィルスを封じ込めた、その金属の容器は、硬くフタをされていたらしいわ。
後は、騙された信者が、その容器のフタを開け、凍結保存されたウィルスを大気中にバラまくだけだったらしいからね。
だから、そうなる前に注意喚起を促し、止めにかかったわけよ――」
それが、もう1つの物語だった――
とそこへ、アユミちゃんが。
「……なっ、何でそんな事になったの!?」
クリスティ(あたし)は、その少女に対し、一度間を置き。
「………………」
よく考えてから、こう答えたの。
「誰も、ヨーシキワーカさんに連絡を取り次がなかったからよ……」
「ッ」
「彼ならば、誰も安易に踏み込めない一室で、その人物と接し、人知れずにその頭を貸していたはずよ!?
決して、『誰にも口外しないことを条件』にね。
だから、『燃やした』わけよ。その『2枚目の紙』だけは……」
「………………」
黙る一同。
その沈黙を破ったのは、アクアリウスファミリアのプロトニア、そうシャルロットさんだったわ。
「その金属容器の色の指定はありますか?」
「ないわ!! バラバラだったらしいわ!! 銀色に固執すると、絶対に失敗していたらしいわ!!」
「なるほどぉ」
ニィ
と勝ち得た笑みを浮かべる。
(へぇ~……色の指定はないわけですね。これは、怪しいと思ったら、そのカプセル容器を、警察の方に持ち込むのが正しい見解ですね)
フッ……
とあたしは笑うのだった。
とここで、アヤネさんが。
「その人物が、誰だかわかりますか?」
「……」
クリスティ(あたし)は、その首を、フルフル、と振って、「知らないわ……」と答えたわ。
これには、アヤネさんも、「そう……」と残念がっていたわ。
あたしは、こう続ける。
「ヨーシキワーカさんが、その人の名前を出さなかったのは、その人を護るためでもあったのよ?」
「……」
「生きているのか? それとももう死んでいるのか?
それともその人の身にも何かがあって、そうした苦難の状況に耐え切れず、楽になろうと思って、その紙を破り捨てて、燃やした可能性すらある……。
現存する紙は、2枚一組で数枚だけ」
「……」
そう、世界で数枚だけだ。
敵組織とイチハさん達グループ。
そのイチハさんグループから枝分かれして、件のヨーシキワーカが所持していた事になる。暗黙の了解付きで。
「失敗の可能性だって、万に1つもある。
自分の命が、誰かに狙われる危険性だってある。
……だけど、自分ができることを、ただやるだけ。
とても、一般人の身には、過ぎたものだけど、『扱い切れない事柄』だけど、
誰かのためになるのならば、告示しないわけにもいかない……!」
「……」
(そう、それが、あの人の心の在りかた……! 誰かのために、できない事もない。
クリスティ(あたし)は、前を向く。
「……巨悪が、遣おうとしたのは、騙された信者だったとあるわ。
ある学校の問題に騙されて、その問題の渦中の中で、騙し騙され、世界のすべてから欺かれ、
泣く泣く親が頼った先が、ある教団だった。
そこで、話が結び付けられてきた。
そして、そこで信者となってしまった……。
後は、教団のありがたい教典のまま、その意に従って動き、船や飛行機などを乗り継ぐなどして、目標地点へその足が行く。
そこで、渡されたのが金属製の容器だった。……色の指定は、ないけどね?」
「フッ」
と笑ちゃうシャルロットさん。
クリスティ(あたし)は、こう続ける。
「騙された信者たちは、その容器の蓋を開けようとしてしまう。その時だった――」

「パンドラの箱を開けちゃいけない」

「――その現場へ駆けつけたイチハさん達の到着だった!」
ホッ……
と胸を撫で下ろすアユミちゃんに、スバル君たち。
「聞けば、その人達は、何も知らなかったし、何も知らされてなかった……!
ただ、そうなるとは、そもそも知らされてなかったからよ!?
だから、彼は、そうなる前に動いたのよ!」
「それが、執筆……」
「ええ、そうよ。『未然に防止』しないと大変危険だからね!
1枚目の紙、8つの候補地までは、彼は、そのメモ帳に書き記していたわ!」
「……」
「でもね……。残りの16か所の候補地に関しては、彼はその紙を破り捨てまで、燃やしたらしいわ……」
これには、アユミちゃんが呆け、アヤネさんが怒りの声を上げる。
「え……!?」
「な……なんで燃やしちゃったりしちゃったのよその人はッ!?」
それに対して、クリスティさんは、こう答える。
「そんなの簡単よぉ!」
「へ……」
「その場所を特定できても、『仕掛ける側』からすれば、『また一から選定場所を変えればいい』だけ……でしょ!?」
「あっ……そっか……」
もはや納得の思いのアヤネさん。
クリスティさんは、こう続けるのだった。
「フッ……そもそも、一般人が所持するには、あまりにもおかしくて変で、『扱い切れない事柄』だったからよ!!」
「……ッ」
「そして、ひとえに、その人物を護るためでもあった!」
「……」
「そして、もうわかっている人もいるでしょうけど、あの人のホログラム映像出力装置付きマウスがハッキングに会い、それが流布されてしまった……。
そうした危険性を考え、2枚目だけは、燃やして、この世に遺さない方が良かったのよ!?」
「……」
「わかるアユミちゃん? スバル君?」
「……」
「そうなってしまったのは、どうしようもない問題を続けていた、その人達のせいでもあったのよ!?」
「……」
(そう、仮にもしも、それがハッキングに会い、集団を経て、人伝手へ伝わった場合……。
それを知った誰かさんは、また、別の誰かさんに、言いふらし、口外する可能性があった……。
そうなれば、すべての作戦は、水泡に帰し、破綻と化す……。
そのウィルス所持者は、人類の間引き作戦を急ぐ必要があり、人を介さない可能性だってある。
加えて、その情報を持ち込んできた別の誰かさんも、その途中で、100%中200%の割合で確実に命を落とす。
希望が絶望一色へと取って変わる可能性がある。
だから、その別の誰かさんは、出てこない方がいい。
そうした危機意識が働いたからこそ、あの人は、黙秘を貫いたんだわ……。
そう、いつだって、解決するのは人の力、その集団の力に置いて他ならないのだから――あの人はそうやって、集団の力に賭けたのよ!)
とここで、珍しくも、シャルロットさんが。
「なぜ!? 誰も、そのヨーシキワーカ氏に取り次ごうとしなかったのですか!?」
とこれには、嘆息してしまうクリスティ(あたし)がいて。
「怪しい人物がいたら!? なぜ、身内の人間を差し出す必要があるのよ?」
「え……」
これには、シャルロットさんも、戦慄を禁じ得なかったわ……。
でも、それは、よくよく考えてみれば当たり前だったのかもしれない。
(そうか……!? 親が子を護るみたいに、そうした場には出さなかった……!?)
その解に行き着く。
とここで、アンドロメダ王女様が。
「そうか! 信頼を勝ち取っておらぬかったからか!?」
「どーゆう事!? 王女様!?」
「主とわらわの関係みたいなものじゃ! スバル!」
「???」
「主だからこそ、ここまでの譲歩案を引き出せた! そのヨーシキワーカという男、『線引き』、という一点においては、頭が切れる!!」
「えっ!? どーゆう事!?」
「周知の事実として、恐らくその者は、『危機的意識』を、『全体』に持たせていったのじゃろうな!!」
「……危機的意識……」
「ウムッ! スパイでも何にでも、できる『仕事の量は限られておる』!!
なら、『全体』に広げれば、そうした『危機的意識の元』、そんな事は『そもそもなかった』とできる! ……つまり、『未然の防止策』じゃよ!」
「……未然の防止策……」
僕は、御兄さんの考えにビックリ仰天するのだった。
まさか、そんな手を使ってくるだなんて……素直に脱帽ものだ。


★彡
【カジノ】
――アストル選手は、こう語る。
『――しかし、この時、逃げてきた……という表現の言い回しが、適さなかったのです。
ヤマグチ君から話を振ったものですが、そこには幾人かのメンバーがいて、誰かが聞き耳を立てていたのです。
そこから付け入れられていったのですよ!』
『どーゆう風にだ!?』
『それは件のヨーシキワーカが、まだ職業訓練校の設備管理科に在籍していた時でした。ちょうど7月の時期辺りだったでしょうか――』


★彡
【その職業訓練校時代の7月から9月にかけて】
【職業訓練生のヒソヒソ話。それは人の噂話が、飛び火していく様だった】
『……』
それはヨーシキワーカ(私)が廊下を歩いている時だった。ふと曲がり角付近で、立ち話を聴いてしまう。
『――マジかよあいつ!?』
『!』
(何だ!?)
とその場で立ち止まる俺。
ソォ……
と訝しげに、足音をできるだけ立てないように近づく俺。
その場にいたのは男女複数人だった。
『――自分の昔いた会社だろ!? なんか問題に答えるのが妙にやけに速いなぁ……って思ったら……』
『あぁ、それに、自分の昔いた会社の悪口を言ってるし……』
『あの目立ちたがり屋がぁ~……!』
『……』
その話を聞いて、俺は、顔を出さないようにしつつ、聞く耳を立てる。
(……いったい誰の事なんだ……!? 声はあんまり聞こえにくいなぁ……何て言ってるんだ……? 俺の事か? それとも他の誰か……か?)
この時は、まだ、その人物名が飛び出していなかったので、まさか、それが自分の事であるとは、この時、夢にも思わなかったんだ。
『ぜってぇ何かおかしいなぁ……!?』
『ちょっとー! それは誰から聞いた話なの!?』
『あたしの知り合いから聞いた話よ! その子も気になって、知り合いにちょっと聞いて回って、どうやら出所は、その会社みたい……』
噂の出所は、どうやら昔の会社らしい。
ここにいる職業訓練生たちは、全員が全員と言って良いほど、その昔の会社を自己都合退職し、職業訓練校(ここ)へ学びにきているぐらいだ。
つまり、まだ、この時ばかりは、自分の昔いた会社だとは、夢には思わなかったんだ。
『どーゆう事なんだろ~?』
『さあ、ちょっと気になるよね~?』
『ちょっと何かわかったら、こっちにも回してくれ!』
『どうする? 本人に言う?』
『いや、『言わなくていい』でしょ!? 『余計な心配を与える事になる』わよ!?』
『『先ずは確かめないとね』』
『それもそうね』
『でね~知ってる~?』
ヒソヒソ、ヒソヒソ
その人達との距離が離れていた為、余り聞こえなかったが……。
(男女、複数人か……)
それは職業訓練校にいた生徒達だった。


★彡
【カジノ】
【信用買いの共謀者 ドクターイリヤマ達】
アストル選手は、こう語る。
『――この話の相前後にして、ハーバード大学姉妹校に属していたドクターイリヤマ氏たちの耳にも届いて言った事になるのです』
次いで、テラコルさんが。
『大事になってくるのは、2面性だったという事です!』
『2面性!? どういう事だ!?』
『1つは、外から持たされた情報! もう1つは、中から持ち込まれた情報があるという事です!
これが人の噂話とTV電話回線を介したものだったと聞いてます!
先に影響してたのは、外からの持ち込まれた情報だったからです!』
『……』
黙る一同。
『……外から……』
呟きが零れたのは、アサヒさんのものだった。
アサヒさんは、その驚いた顔のまま、サクヤさんの顔を覗き込むのだった。
『ドクターイリヤマ達が毒していくのは、以前から犯していた行いだった故に、早期のうちに毒が回っていく事にも成ります』
そこへサクヤさんが。
『どーゆう事!?』
『以前からの金巡りのいい話し合いにも参加しているため、『信用買いの共謀者』だった経緯(わけ)です!』


☆彡
【失敗を招く要因】
【本人には言わなくていい。余計な心配を与える事になる。先ずはこちらで、それを確かめないとね】
――それは、スバル君の言葉は聞こえても、アンドロメダ王女様の御言葉は、聞こえない類のものだったわ。
「……」
「えっ!? どーゆう事!?」
「周知の事実として、恐らくその者は、『危機的意識』を、持たせていったのじゃろうな!!」
「……危機的意識……」
「ウムッ! スパイでも何にでも、できる『仕事の量は限られておる』!!
なら、『全体』に広げれば、そうした『危機的意識の元』、そんな事は『そもそもなかった』とできる! ……つまり、『未然の防止策』じゃよ!」
「……未然の防止策……」
僕は、御兄さんの考えにビックリ仰天するのだった。
まさか、そんな手を使ってくるだなんて……素直に脱帽ものだ。

――それは、あたし達から見て、アンドロメダ王女様の会話は、聞こえない、ものだったわ。
きっと、高次元の存在でいらっしゃるからなのね。
コクッ……
と小さく頷き得たエメラルティ(あたし)は、こう説いていくのだった。
「――話を戻しましょうか」
その人の声で、振り返っていく、僕達、あたし達、私達。
「――この時、この人達全員は、『失敗を招く要因』を考えてなかったのよ!」
「どーゆう事!?」
そこへ、声を投げかけてきたのは、アユミちゃんだったわ。
それに対し、あたしはこう説いていくの。
「いい、良く聞いて、アユミちゃんにスバル君!
これはあなた達子供世代が『よく陥りやすい失敗の要因』にも、成り兼ねないものよ!! もちろん、あたし達、大人も含めてね!!」
!?
それは大事な話だった。
「ポイントは、
1.本人には言わなくていい。
2.余計な心配を与える事になる。
3.先ずはこちらで、それを先に確かめないとね……よ! 順序良く、行きましょうか!?」
「……」
エメラルティさんは、それを丁重に話すのだった。
「先ずは1.本人には言わなくていいよ、よ。
これは、『本人を介していない』……と捉えてもいいわよね? つまり、それとなく聞き出しているもいる……という事にも繋がる悪態の要因。
次に2.余計な心配を与える事になる。
これは、その人達にすれば、ヨーシキワーカさんを気遣って、自分達の方で勝手に納得してしまおう……ともなったわけ。
でも、もしもこれが仮に、本人の耳に入れば、それは大層、不平不満を抱きながら、不安しか抱かなくなる。
自分には、その情報しか聞き出さなかったから……。
その後の教室になって、みんなの前で、昔の会社の悪口をほんの少し言っただけなのに、
物事の順序の道理が、なんだか変になっていってしまった……。
だからか、あんな悪態の態度を取り、続けて、昔の会社の悪口を言ってしまっていた……。
周りの方で、ヒソヒソ話が挙がっていたからよ。
あの人も、終始、不安に怯えていたものよ……!?
そして3.先ずは先に確かめないとね。
これも、本人をまったくと言ってよいほど介さずに、その会社の人達に連絡を取り合う事は、
それは、つまり、詰まるところ、偏った偏見的な視方となってしまう……。
連絡を取れるのはせいぜい、会社の上層部に。
次に女の人同士の強力な情報網に加え、知人男性同士を介したものに過ぎないのだから……。
それは詰まる当然、ヨーシキワーカさんの昔いた会社の箱洗いが、集中的に誤解と偏見を招くような要因のある視方となってしまった……。
それは詰まるところ当然、その箱洗いで働いていた人達も、不満を抱いていたことに他ならないのであって。
おそらく、ヒソヒソ話がどこかで挙がっていて、こんな所でやってられるか――ッ!! って次々と辞めていったんだと思うわ。
入ってきていたパートの社員の方々さんからね。
それは、ベテランの人達にも、同様に言えた事なのよ!?
この手の悪態の話は、大事な人たちを、まったくと言ってよいほど介していないものだからね……。
そうなって、つい、当たり前……だった経緯(わけ)よ!」
エメラルティさんは、そう、わかりやすく説明してくれたのだった。
これには、アユミちゃんも。
「な……なるほど……ねぇ……」
と納得の理解を得られたのだった。
そして、あたしはこうも思う。
「つまり――その昔の会社からの発着点だけども、それが人の噂話に乗って、
それが外から見た人達の誤解を招くような、偏見的な視方になっていってしまったわけね……」
「ええ、そうよアユミちゃん。この手の話は、ヨーシキワーカさんがミシマさんに関わった年に、その全容に薄々感づいていたらしいわ……」
「へっ……!?」
と驚き、思わず呆けてしまうアユミちゃん。
エメラルティさんは、その心の内でこう思う。
(そう、既にその当時から、そうなる事を危惧していた……。つまり、そうなるだろうと予め知っていたのよあの人は……。
当時の時点で、残り5年の歳月だった……その倒産するテセウスの船まで……。
だが、時に事態は急変してしまい、人の噂話という攻撃によって、そのテセウスの船が、残り年数を大幅に縮めていってしまった理由(わけ)なの……)


★彡
【カジノ】
【テセウスの船】
テラコルさんは、こう言の葉を零す。
『――あなた方は、『テセウスの船』という言葉の意味を知っていますか!?』
『テセウスの船……いやぁ……』
『それが何よ!?』
『……』
アサヒさんが、サクヤさんが、そう口の零すと、
テラコルさんは一拍の間を置き、続けてこう語り出す。
『テセウスの船とは、ある物体に置いて、それを構成するパーツがすべて置き換えられたとき、
過去のそれと現在のそれが『同じもの』だと言えるものなのか否か!?
それは詰まるところ、同一説の問題を指すパラドックス説の矛盾の1つなのです!』
ピクンッ
とこれに強く強く反応を示したのは、未来のスバル(トヨボシ選手)だった。
テラコルさんは、話をこう続ける。
『それは逆説を辿っていくことによって、その真相に迫りくる事ができる』
『……』
そう、未来のスバル(俺)は、確信していた。


☆彡
過去から現在に返り、エメラルティさんは、こう言の葉を零す。
「――その語源は、ギリシャ神話で、怪物ミノタウロスを倒した英雄『テセウス』が乗っていた船が記念として、後世に残されていました。
老朽化するたびに、修復作業をするのですが、古くなった部品を新しいものに交換していくうちに、
最初の部品は、段々となくなっていきます……」


★彡
【カジノ】
――テラコルさんは、こう言の葉を続ける。
『――ついには、新しい部品を取り付ける際、その元あった古い部品を加工する訳ですから、その同じ長さに会わせる必要があり、
結果的に、老朽化を早めてしまった訳なんです……。
そのわかりやすい例では、当初は、木造船だったものが、途中で立ち寄った漁港などで、破損した部品などを取り換えていくうちに、
段々とその姿を変貌してしまう訳です。
つまりは、旅だった日から戻ってきた日には、まったく別の船になっている経緯(わけ)なのです』
『……』
その言葉を聴き、未来のスバル(俺)は、静かにその瞳を閉じるのだった――
『……』
想い出すは、当時のあの頃――


☆彡
――過去から現在に返り、エメラルティさんは、こう言の葉を続ける。
「――これは、ヨーシキワーカさんにも言える事なんだけど……も、そのどうしようもない問題に会い、
その事件解決のために、執筆活動を始めた事に他ならないのよ!
その事件性を一から洗い出す必要性があったって事! その小説の中に落としてね……!」
そこへ、アヤネさんが、こう言ってきて。
「それは、なぜ……!?」
それに対して、エメラルティ(あたし)は、こう切り返したの。
「人に口頭で伝えても、上手くは伝わり切れないからよ!
どこかに間違った情報を仕入れてくる人達がいて、デマ情報を持ち込まれて、その人達に伝いに鵜呑みに騙されて、話が変に変貌していっちゃう事があるの!
だから、その危険性があったって事!
だから、下手に動けなかったのよあの人……。だから、黙るしかなかった……」
「……」
これには、アヤネさんを推しても何も言えず。
「……」
エメラルティさんは、続けてこうも語るものだった。
「警察の捜査の基本(お手本)にしてもそうなんだけど、容疑者は下手に動いちゃいけない!
犯人達に付け入れられて、狙われやすいからね!?
その捜査線上に挙がった容疑者が、誤った形で加害者となってしまう悲しいケースがあるの……。
だから、その時の証拠の現場保存をできるだけしないといけない……! 現場を下手に下手に荒らしちゃいけない!!
そして、その日からあった事を、できるだけ詳細に残すために、メールやノート、メモ帳などの小説の中に落とすことが有効なのよ。
まだ、そうした証拠の記録として残せるからね! 安全のためよ!」
「なるほど……!」
「フツーは、『自分の無罪を勝ち取る』のに、『10年以上は少なくともかかる』からよ!
10年もしたら、見知っていた街並みも、何だか様変わりしていて、出所する頃には、歳相応になっている。
その時には、親のどちらかが死んでいて、兄弟とも離反している状態。
顔も何だか合わせ辛い事でしょうね……。
そして、その足が向かう先は、自分が昔住んでいた家屋だった。
でも、もう、そこには何もなくなっていて……、土地も建物も財産等も、差し押さえになっていた。
もう、そうなったら、泣き崩れるしかない……」
「……」
「だから、そうならないために、守護霊の彼女が、色々と意見を出してくれた。
その中で、自分はできる事を精一杯やった。
たった1人と1霊でね。
だから、あの人がやった事は、まさに最短記録のやり方だった……。どうしても、2,3年は少なくともかかるんだけどね……」
このエメラルティさんの発言を受けて。
アユミちゃんが、スバル君が、アヤネさんが。
「2、3年……」
「キッツ……」
「1年じゃ無理なの……!?」
「無理よ!! そもそも無理ッ!!」
「何で!?」
「だって、領収書だったなんて、あの人それに気づけなかったもの……」
「あぁ……」
と嘆いてしまう一同の姿があったのだった。
エメラルティさんは、こう続ける。
「ようやく気づいたのは、そこを辞めてから3年目よ?」
「3年目……」
3年という時間の重みだ。
「あの人は、あの会社を辞めてから、3年目にしてようやく、無実の罪を、勝ち取ったのよ。
代わりに、相手は大変な事になっていく、それに加担していた人達も……」
「……」
「そこに書かれていた物語にしてもそうなんだけど……、当初はたった1人で始めたものでも……。
幾多もの人達のヒソヒソ話や、
偽詐欺電話や、
ハッキングなどの手口に合えば、編集ソフトなどによって揉み消されたり書き換えられたり、入れ替えられてしまえば……いったいどうなるのか!?
想像に難くない……。
だから、ヨシュディアエさん達は、親御さんや、信用買いの弟君などを使って、
その動きを揉み消そうと画策していたものよ!!
下手に立ち向かっていけば、それは漢前だけど、逆に返り討ちにあうパターン事例もある!
99.9%の確率で負ける!!
勝率は、極々わずかなもので、0.001ほどと限りなく低過ぎるものだった……。
相手からの要望を、聞いてみても、何か1つぐらい付け込んでいって、結局は複数の請負だからね!?
だから、1人でもやるしかなかった……。結構辛くて、心が痛むものよ!?」
これには、一同、辛辣なものだった。
「……」
「1人で……」
「……!」
「……」
一同、その呟きを落とした少女に振り返ったものだった。
だが、何だか可哀想に思えてきて、何も言えず……。
そんな中、エメラルティ(彼女)は、続けてこうも語るものだった。
「辛いも辛い……。たった1人で、雪原に放り出されたようなものよ? あの人はそんな中、1人で歩き続けた」
「……」
「たった1人でね……。
それはまるで、当初予定していたルート通りには決して進まなくなって、気づいた頃には、同じものとは、決して言えないものよ!?
まるで、哀しい生き物のような物語(話)よねぇ!?」


★彡
【カジノ】
未来のスバルが、静かに、その瞳を開けると。
どこかにいた少女が、その細い腕を伸ばし、碁盤の上に石を打つのだった――パチンッ


☆彡
【完全離反】
過去から現在に返り、アユミちゃんは、こう零す。
「何でそんな事になったの……?」
と。
それに対し、エメラルティさんが。
「誹謗中傷を受けた小説家やマンガ家にも言える事よ」
「えっ……誹謗中傷……」
「そうよ、アユミちゃん。小説家やマンガ家が、もう絶滅危惧種なのは、知ってる?」
「……」
小さく頷き得るアユミちゃん。
エメラルティさんは、こう続ける。
「とある作家がいました。彼は、10冊以上の本を世の中に出しましたが……。その途中で書けなくなり、連載打ち切りとなりました。
続きの10巻から15巻までは、そのメモリデータに保存していましたが……。
先にハッキングができる者達が閲覧し、読み終わり、そのデータをメチャクチャにして、見る影もないものでした……。
その原作者が、気づいた頃には、どうにかして復元しようと試みましたが、てんでダメで……。
救出データ復元ソフトを導入してみても、ハッキングによる、クラッキングを受けてしまった以上は、文字化けを起こしていたのです。
そのファイルも途中から、何だか意図的に入れ替えられたりしていて、妙な具合に穴ぼこのような状態でした。
その10巻から15巻までの間をどうにかして、書き出そうと思って、机に向かって行っても、
あの当時の構想のやり取りが、糸口が、いったいどーゆうものだったのか、思い出せず、
出版部との約束の期日までに間に合いませんでした……。
それは、出版部とのやり取りの中で、やる気がないんだな……と変に誤解され、勘違いによるものでした。
それというのも、先に送った出版部と、自分の手元にあるデータとの間に、妙な食い違いがあったからです。
そのせいで彼は、その出版部から、見切りをつけられるようになっていきました。
泣く泣く、その原作者は、その予定してあった作品の続きが書けなくなり、
どこぞの就職先へ務めようとしてみるも、周りの人達の声もあって、その定職に定まらず、
自分の生きる道は、ここしかなく、自殺となってしまったのだった……。
悲運な最期を遂げてしまった原作者さんを惜しむ声も挙がり、
その追悼の意味を込めて、彼が執筆したその原作本が、その店頭に並べられてました……」
「……」
これには、アユミちゃんも何も言えない……。
エメラルティさんは、こう語りかける。
「さっき言ったのは、TVニュース報道番組を通して、実際にあった、とある作家さんの身に起こった出来事だったのよ。
ヨーシキワーカさんも、似たような口で、途中からの話数をほぼすべて削除してから、また、一から再スタートを切るしかなかったと聞くわ。
知ってる?
原作者さんを、死に追いやる原因を、これは絶対にやっちゃいけない事よ!」
そこへ、アヤネさんが。
「……話してくれる? その話を?」
「ええ、もちろん」
――これから語るは、ヨーシキワーカから見た、実際に起こった出来事だった。
その語り手を担うは、やはり、彼女を置いて他にいない。
「――ヨーシキワーカさんが、職安に行った時、こう聞こえたそうよ――」


★彡
【マイアミの公共職業安定所』Public Employment Services In Miami(パブリック エンプロイメント サービス イン マイアミ)】
――1つは、ヨシュディアエさんを通して、ハッキング伝いの相手だった。
『どうにも先が気になっているのよね? あの作品の続きが!?』
『……』
『あの子のは、これで見れるんけどね? あのお父さんの方にも通して、それぐらいでいいって、言っていたし。
もちろん、あの子には無断で、勝手にこっちの方で、それをやってるんだけどね!?』
『……まぁ、そうだな。勝手にこっちが、向こうにいるあの人に了承を取らずに、盗み見ている事だし……ホントはやっちゃいけない事だぞ? こんな事は』
『フゥ……でも、何だかつまんないのよね……こうも何もしてこないとさ……こっちとしても』
『何!?』
『あっ、あの向こうの方の大きい建物中に、いくつもの並んでいる本があるじゃない!?
でも、それも封がしてあって見れないんじゃないのよ!?
一々、金を払って、買うのも面倒だし……市のゴミ出しの分別もね!?』
『いや、それはどこもそんあもんだぞ!?』
『そうだわ、あなた知っている!?』
(何を!?)
そこには、疑問に思うハッキングができる人がいたのだった。
ヨシュディアエさんは、こう語る。
『ある有名なマンガ家の奥さんがいて、その人伝いにそのマンガが先に見れるって話!?
それは、まだ公開も何もされていない、ネームの未公開の作品でね。
あそこのマンガ家さんやアシスタントさん達、編集部さんの周りなんかは、そーゆうのに対してガードが堅いけど、
なぜか、その奥さんに対しては、ガードが緩くて、
その人にちょっとものを頼んでからは、その人のパソコンのパスワードや、そのIPアドレスなんかを聞き出してもらってからは、
ちょっとこっちの方で、それを見せてもらおうって話!』
『……』
『ちょっとこっちの方で、それを先に見ない!? この職安の特権を活かしてさ!? ねっ、それぐらいの事ならできるでしょ!?』
『オイッ、それはさすがにいけない事だぞ!?』
『フフフッ、別にいいじゃない~それぐらいの事はしてもさ!?
後から、こっちの方から向こうの職安の人達を通して、それを通していって、ちょっとそこの奥さんにいいように言えばさ!? ねっ!?』
『まっ、まぁ……それぐらいなら、別にしてもいいかな……!?
こっちとしても、それは気になっているし……。その作品の後の展開の続きも、みたいしな!? 何だかそうして』
『なら決まりね。じゃあその作品の続きを、他の気になっている人達も流して、一緒に後で見ましょうか!?
その旦那さんには黙ったままで、そこの奥さんにはいいようにして、周りに言って利かせましょうか!?』
『まっ、それぐらいはしても、大丈夫かな?』
この職安の玄関ホールから入り、左手側の出入り口を通して、奥まったところで、そんな話題が挙がっていたのだった。
怪しい会話をしていたのは2人。
それは、ヨシュディアエさんとハッキングができる人だった。
そして、ヨーシキワーカはというと。
『………………』
度し難いほど、黙ったまま、だったという。

――2つ目は、ヨシュディアエさんを通して、またハッキング伝いの相手だった。
『ハァ……こんなにまた書いてまで……』
『どうすんだ!? この人は、ここにこんなにも書いてあるんだぞ!? またお前は、こんなにも、あの人のモノを消すのか!?』
『フゥ……ここをこうして消してくれる?
自分の身に起きた事なんだから、あの時の構想を思い出しながら書けばそれぐらいでいいだけでしょ!? 簡単な事なんだからさ!?
2回か3回か繰り返して、また同じものを書けるならば、こっちとしても、これを信じて上げてもいいわよ!?』
『いや……それはいくらなんでも、度を過ぎた横暴というか何というか……。もうこんな事は、100回以上ぐらい続けていて、
あの人でも、もう何がなんだか訳がわかんないぐらいに、メチャクチャになっていて、上手く書けなくなってきているとぞ!?
こんなにしてまで、まだ、あの人にやってやるのか!?』
『フンッ、別にそんな事は、こっちとしては、知った事ちゃないわよ!!
自分で書いた作品なのに、その程度しか覚えていないんじゃ、能力が低過ぎるんじゃない!?』
『……』
『そうだわ! 他の作家さん達にも、以前からこーゆう取り組みを行ってたのよね!?
こっちでそうしたデータの集計を取らない!?
それをこっちの方で見比べれば、いくらかわかる事でもあるんだからね!?』
『おっ! そうだな! そりゃあいいや!』
『で、なんか面白い作品かなんかがある!?』
『ああ、これは、XXXのYYYさんが書いてた作品なんだが……』
『あぁ、これは、なんだかちょっと面白そうな作品ね、フフフ』
『だろう?』
『う~ん……でもこれだけじゃ何とも面白みが足りないから、ここを、こうしてくれる!?』
『オイオイ、そんな事したら……別の話との上手く話が繋がらなくなって、誰が何の事を言ってたんだか、ちっとも訳がわかんなくなってきちゃうぞ!?』
『フンッ、まだ、そうして、その話の中にも、意図的に混乱の話を持ち込んでいけば……どうなると思う!?』
『おっ! それは何だか面白そうだな!? 日本のどこかの遠い地方にも仕掛けて周っておくか!? また、盗み見てな!』
『フフフッ、次に来るときの話を、楽しみにしてるわよ!?』
『よっしゃ! 任せろ!』

――3つ目は、別の職安のおばさんと、ある電話応対の人との話だった。
『それは、その人に書く能力が低いんじゃないんですか?』
『それは違うんじゃなかね!? だって、あの子はあそこにいっぱいあんなに書いてあったのよ!! それをあんた達がいじったり、消したんじゃなかね!?』
『ハァ……それは違いますね。それよりも……この次のフレアウィルスの候補地の場所がわかってきましたよ!?
どうですか!? ここは1つ、先にそうした場所の検討の当たりを付けて行きませんか!? 一緒に!?』
『何言ってとねあんた達は!! それはあの子が、あそこのメモ帳に書き記してあった物なんでしょうが!!
それを先にあんた達が、横からハッキングして盗み見して、盗んだんじゃなかね!!
こっちの方でも、そうした電話連絡が回ってきてたんだからね!!』
『チィッ、余計な入れ知恵を……いったい……。……あの、どなたが……!?』
『さあ!? そんな事は知ったこっちゃないわ!! こっちは!! もう先にそのネタは挙がってきているんだからね!!』
『クッ……!! あっ……どうですかここは1つ穏便に、
このままその子を、就職難の状態を長引かせて、そのメモ帳に、次のウィルスの発生する候補地などを書かせてみては!?』
『何言ってとね!? それは、あの子は、ちっとも何にも悪い事はやってなかったんじゃかね!!
それをあんた達がこんなにも、長引かせているせいでしょうが!!
それに、あの日以降から、その前から、そのメモ帳には、何にも異変がなくて、そこに書いてなかったんじゃかね!?
あの子は、まだ奇麗なもんよ!! あんた達なんかとは違ってね!!
まだ、あの子のものは、ここにゲームの話を持ち出すぐらいだから、まだ奇麗なもんじゃなかね!! あんた達みたいな卑怯な人なんかとは違ってね!!』
『卑怯……ゲーム……あのいったい何の話をされてるんですか!?』
『ハァ……あんた達は、先にそれを盗み見ただけで、先にそうした手柄を立てているような人達なんでしょ!?』
『えっ……』
『もう、こっちの方じゃ、そーゆう噂で持ち切りだからね!!
ちょっとこっちの方から、周りや上の人達に問い合わせて周って、
あんた達の給料を、低く抑えるように言って利かして周るけんね!?』
『あっ、ちょっと待ってください!!』
『もう待たないわよ!! もうこっちの方から、あの子の昔いた会社さんに一報を入れておくけんね!! もうあの子の事は、諦めてくれるようにね!!』
もう、こんな事が3年間を超えて、4年間も続いていたんだから、あんた達も、もう納得がいくぐらい充分な事とでしょ!?』
『……』
『それから、誰があんな恥ずかしい娘なんか、こっちの方から、そうして高い金で雇わんでも良かとやけんね!?』
『あの……本人は、そんな事、一言も申していないと言っておりましたが……!?』
『何言ってとねあんた達は!! あの子がそこにすごく長ったらしい文書を書いてあったんじゃなかね!!
そこにそん子がたまたまいて、それを聴いてて、後からそこに書き出したんでしょうが!!』
『鋭い……』
『あっちの会社さんにも電話を送ってみたら、もう間違いありませんで、その日会っていた事ですって認めてくれたわよ!?
何ねあんた達、以前からそーゆう悪巧みを頻繁に行っていた悪い人達なんじゃなかね!?
上からの行政の力の圧力を、そんな問題に使うんじゃなかっ!!
そんな問題作りをしてたから、周りの会社間に問題を持ち込んでいって、結局、ロクな事にならず、今、大変な事になってきてるんじゃかね!?
今までにたくさんの会社さんが、軒並み潰れて行ったんじゃなかね!! ロクなもんじゃないわ!! こっちの方に来ないで欲しかッ!!』
『……』
『あの子がそこに書かないまでも、こっちの方から周りの方に取り次いで周るけんね今から!』
『え……』
『あっ、そうそう、もう、うちの近くにも、別の会社さんの人達がここに着ていて、聞いているわよ!! ホラッ』
『ども~!』『聞こえますか~!』
『ゲッ!? あのマジですか……!?』
『フンッ、今の聴こえた!? そう思うなら、ちょっとそこから出てきてみんね!? こっちの方へ!?』
『あの……もう結構です……』
『フンッ、さっさとそん子に、次の就職先を案内せんと、さらに事態は悪化していく事になるわよあんた達!
もうそん子に、充分過ぎるほど待たせちゃったじゃなかね!?』
『……あの、その、実は、その子は今、この職安の方の中に着ていて、もうあたし達の身内の中にいるんですけど……も?!』
『な訳がないでしょうが!! バカも休み休み言いなさい!!
そもそもその子が、いったいどうやって、あんた達の身内の中に入れるとね!? バカも休み休みおっしゃい!!?』
『いや、だってホントに?!』
『ハァ~~あのねぇ……。
ちょっとこっちの方の人を通して、ちょっとそこの中の方が気になっていたいたから、見に行かせた事があるんだけども……。
そもそも、そこの中の方にあるカウンターゲートを通らないと、そこまで通れないんじゃなかね!?
手を伸ばしても、その中の方にある電話まで、手が届かないって、言ってたわよ!!
あんた達、あそこの学校の先生達を通して、今まで散々ウソをついてたんじゃなかね!?』
『え……見に行かせた……』
サァ……
とすぐに嘘をついたことがバレてしまう職安のおばさん。
『他の周りの会社間にも言って利かせて周って、外して周るけんね!!
こんないい話は、他になか!! 『無条件の自由の解放』ってね!!
あんた達、散々こんな事やってきておいて、ホンマに許されんことやっけんね!!』
『……』
そこには、反論のしようがない、職安のおばさんがいたのだった。
その顔が青ざめていて、呟いた一言は。
『あそこにいる、あの子は、ホントに何をやったとね……!?』
それに対して、その場から、数えて10mぐらいの距離にいるヨーシキワーカはというと。
『……』
(あぁ、多分、ハッキング伝いで、私のメモ帳が見られて、流布されて周っているんだろうな……。
だが、ハッキングされて、揉み消されても、ダメで、
それを見た人達伝いで、告白されて周っているんだろうな。
毒をもって毒を制すというが……。
まぁ、ありがとうと言っておこう。
望みは、ただ1つ、無条件の自由の解放だ。
アヤを推しても、亡き友人への弔いにもなる。
そして、人生を奪われ、命を失った人たちが願うは、ただ1つ、今、生きている人達への先行きへの緑豊かな幸福だ。
あなた達にできる事は、ただ1つ、
まだ、残ろうとする人たちには『彩』を添えて、
これから入ってくる人達には、『恵』を与える。
そして、その問題で、かって苦しんできた人達には、『実』豊かな先行きの人生を与える。
やがて、それ等は、人同士が繋がり、新たな『絆』となる。
彩、恵、実の3本柱。
これが、危機的状況にあって、乾いた大地を潤す、希望の雨となる。
これまでの苦しい経験を活かし、今後、その人達がどのように動いていくかは、私にもわからない……。
未知数の未来の可能性……。
何を学び、何を得たのか? なら、その逆も然り、それが徳と情けに繋がる――)

――4つ目は、男性のお偉方とハッキングができる人との話だった。
『他の地方の書き出しているライターの話はどうなっているとや!?』
『今、こっちの方でも、そうした能力の出来次第を問い合わせて周って、調べていますね』
『今、着ている向こうのあの子と比べてどうとや!?』
『う~ん……何とも言えませんね。皆さん、そこに書いてある作品が、大きく違うぐらいですから』
『あそこに着ているあの子と比べてみて、どうや!?』
『上か下かですか? アマチュアとプロですから、それにあの人は作品も世の中に出しておりませんし、
プロとアマとの比較じゃ、まだプロの方が、凄い高いぐらいですよ』
『なんや、やっぱそんな程度なもんか……』
『そりゃあそうでしょ?』
『フゥ……で、どうだ!? あの一件は今どうなっている!?
あそこの問題を通す中で、そこに書き出しているような妙な奴等もいるぐらいなんだろ!?
別方面の遠いところなんかでは、本物のライターさんの話を、弄って周っていて、
そうした能力の水準を、こっちの方で一通り調べてまわってから、その高い額のお金を支払うかどうかの話を決めかねているところだ。
あの向こうの出版会社さんとも、決め兼ねていてな』
『ああ』
(それだけは、止めた方がいいんじゃ……)
『その周りの親御さんなんかには、こう言って利かして周って説け!
それは、当時、出荷されたばかりのパソコンの性能が悪いとか何とか言って周って、
また、買わせろ!
そのメモリーの保存容量とかなんとかが悪いとか言って回って、
そろそろガタがきているんだとかウソをついてな。
出荷されたから数年が経っていれば、まぁ、納得してもらえるだろう、どこも!?
それで買わせてもらえれば、お店側としても、いくらかは儲けになるだろうしな!?
後は、儲けたそのお金を少し、こっちの方にも回してもらってな!?』
『そ、そうですね……でも、他にどんな事やればよろしいですか!?』
『そうだなぁ……。このまま、『マイアミ(ここ)』だけじゃなく、他所の遠い地方にも、こーゆう問題を確かめてまわって、
このアヤって奴を探すぞ、きっとこいつが『2枚目の紙』を持っているに違いない。
そこに書き出した瞬間に、『奪取』するぞ!!
周りから、取押えて行ってな、暴れるようなら、首でも絞めて息ができないようにして死なせ!
それでもそいつが嫌で、まだもがき苦しむようならば、何かそいつにいいように利かして周って、最後にはサツにでも何でも突き出せ。
後は、問題として形で済ませるためにも、このハッキングの編集ソフトウェアを仕掛けて周って、そいつのパソコンにでもぶち込んで置け。
後は過負荷でかけて周って、最後にはガタが着て、終わりだろうな……!』
『……』
『よしっ! 言う通りにして、お前はもう行けっ!』
『……』
そして、その現場を、ヨーシキワーカが聴いていた。
『……』
その心の内は。
(言う事を聞かない気なら、殺す気でいるな……。さあ、どうするか……!?)
沈黙は、金。雄弁は、銀。
だが、この場合は、黙っている気なら、こちらもそれ相応の対応を取り、ゆるやかな時間の中で、金欠で殺す。
もしくは、騒ぎに見せかけて、歩み寄り、脅して在処を聞き出す。
聞かぬようであれば、死か。
う~ん……どうするかか……笑いあり、泣きありの、何かいい手は……。
それでいて、小学生でも解けるレベルの暗号を……。


☆彡
「――ってな事があっていたそうよ!
【マイアミの公共職業安定所』Public Employment Services In Miami(パブリック エンプロイメント サービス イン マイアミ)】でね!」
これを聞いてしまった、アユミちゃんとしても。
「うわぁ……遠い異国のアメリカのマイアミから、日本の遠い地方にも、攻撃を受けてたんだ……」
これには、スバル君も。
「それは、知らなかった……あれっ!? これって、もう、国際社会問題なんじゃないの!?」
「それもそうね!? ……でも、もう終わった事よ? もう数年前の話だしね!?」
「ああ、やっぱ、もう昔の事なんだ……」
「……」
そう、もうあれから数年が経過している。
今、会った話は、ヨーシキワーカとクリスティさんがいた時代背景であり。
スバルとアユミちゃんがいる、時代背景とは言い難い。
エメラルティさんは、こう語る。
「かのヨーシキワーカさんは言ったわ!
過去を知る事で、現在生きるあたし達がそれを知って、それをどう今後活かしていくか!?
学を知るという事は、それは人1人の為なんかじゃなく、みんなと協力して、共存し合っていく事よ!
学をないがしろにしちゃいけない。
それは、たった1人で始めた事でも、誰か他の人に活かせるのならば、実に有意義な事なんだからね!?
100年が1000年が積み重なっていけば、きっと真理の福音に届くわ!」
「……」
いい話だった。このエメラルティさんの話は。
――次いで、サファイアリーさんが。
「――さっきの話は、主に執筆関係だけど、TVゲームやアプリゲームにも、同様の事が言えるのよ!?」
「ゲームにも!?」
「ええ、そうよ! もちろん、某企業のまだ商品化されていない製品にも、同様の事が言えて。
例えば、そのゲームのプログラムが盗まれて、
そのハッキング伝いの相手で、勝手に遊べらていたとしましょうか!?
他にも、ハッキングができる技能がある人達がいて、さらに流布されて周ったと、仮に仮定しましょうか!?
それは、国内だけに留まらず、海を越えて、国境を越えて、他国にも流れます。
後はそこで、そのゲームデータに、ちょっと改ざんしてから先に出せば、
アメリカから、モス国へ移ったようなものであり、そのゲームの著作権を、先に勝ち得ることが可能なのよ!!
一時的なものがアメリカでも、あくまでそれは、それは製作段階であって。頭でしかない。
二次的なものがモス国へ移った場合、そうした商品券を勝ち得ているのであって、生産権を勝ち取る事ができる!!
後は、そうやって、世界経済産業事業によって、優位に立てるのよ!?
逆に、一次産業側は、そうした製品を買い取るため、米ドル金利的に見れば、マイナス金利でしかないのよ!?
わかる? これがハッキングのホントの有用性なのよ!?
皮肉なものよね!? 自分たちの手で、祖国の首を閉める事になっていったんだから!!」
「……」
これには、僕もアユミちゃんも、何とも言えず、辛辣なもので、ゲームの話だからか、良くわかりやすかった……。
サファイアリーさんは、こう続ける。
「自国内で試すから、他国から見れば、それは、勝手にバカをやっているようなものなのよ!?
それは、敵にしてみれば、付け入るスキを与えるようなもの!
う~ん……そうねぇ……。女医のクリスティ風に言うならば、
自分たちの体の中の免疫性能が攻撃的になって、正常な細胞を攻撃して、殺しているようなものね。
後は、外から持ち込まれた病原菌ウィルスなどにより、人体の免疫機能のバリアが果たされず、
正常な細胞が次々と攻撃されて、死滅していくようなものよ!?
当然人体は、過剰反応を起こし、その病人は、激しい激痛と吐き気と目まいを覚え、当分の間、寝込むことになるわね!?
……だいたい合ってるかしら? クリスティ?」
「ええ、そうね」
と、あたしは、妹のサファイアリーさんから、話を振られたものだった。
「――なら、次はあたしね、うん!」
――そう、次の語り手は、当然、クリスティさん。
「これは、世界を見て回った私だから言えるけど。……ちょっといい?」
「!」
その言葉に振り返っていくアユミちゃん達。
「足の引っ張り合いよ……!
それは、世界経済指標の1つ、国内総生産(GTP)にも大きく影響していてね。
景気を測る指標の1つにもなっているのよ!
この国内総生産を、内側だけの問題として捉えるか!? それとも海外にも目を向けた形で捉えるか!?
考えるのは、あなた達次第!!
内側だけで戦っていくなら、いつかはGDPも落ち込んでいくわ……。
米ドル金利が米安となっていってね。諸外国各国から、安く叩かられるようなものよ!?」

「ほぅ!」
「やりますね、彼女達!」
これにはアンドロメダ王女様もシャルロットさんも、感心ものだった。

「それよりも、卑怯なハッキングによる足の引っ張り合いを止め、
諸外国各国と渡り合えるような、革新的な医療機器、新型アンドロイドの制作、新型AIナビ等の人工知能の発達化に心掛けた方が、祖国の為なんじゃないのかしら?
あたしは、少なくともそう思うけど? ……みんなはどうかしら?」
「………………」
一同、これにはグゥの音も出ず、黙るばかりだった。
そして、どこかでこんな呟きが零れた、「大人だ」と。
クリスティ(彼女)は、「フッ……」と笑い。
――次いで、サファイアリーさんが、こう語るものだった。
「――高度AIの発展により、確かに作品のクオリティーの質は、跳ね上がったわ!
人は誰でも、腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)を持ち初め、暇さえあれば、閲覧可能な状態になった」
「……」
「作家とは、言ってみれば、無から有を生み出す人達の事よ! それは創造性に置いて他ならないの。夢の塊のようなものね!
けどね……往々にして夢と現実とでは、できる事に限りがあった……。
その為、昔からの慣習を破り、古い考え方を捨て、
時代の流れに沿うようにして、新しいルール変更を強いていかなければならないのよ!」
語り手は、サファイアリーさんのまま、
その横で、クリスティさんが、その心の内で、こう思っていた。
(父がいた、母がいたわ。周りの人達の目があって耳があって、人ぞれぞれに、独自の考え方が違っていた。
だから、あたしは、そんな人達とは、そもそも、反りなんて合わなかったのよ。
でも、医者はそれじゃいけない。
自分1人で、人を治すわけじゃない。
各科の先生達が集まって、その患者さんを診て、カンファレンスを開いて、議論しあって、過去の症例を参考にするなどして、人事に尽くす。
医は、仁術とは良く言ったものだわ。
医者(あたし)と作家(あの人)の考え方は、何だか似ている。
それは、壊すのではなく、治すもの。
壊すと違って、単純に時間はかかるけど、やり終えた後を考えれば……)
そこには、恍惚の笑みを浮かべる彼女がいた。
人事を、真っ当しようという意志があった。
その横で、サファイアリーさんは、こう説明を続けていた。
「昔の作品は、昔の作品のままの慣習ではなく、
200年ぐらい前から、AI技術が発展していった以上は、Aを取るか? Bを取るか? それとも古い慣習に従ったままか!?
アユミちゃんなら、どれを取る!?」
「えっ……それはAIナビと一緒に……」
「それだと、Aになり、ほとんどの意見を、そのAIナビ任せてしまう。
その場合、どの作品にしても、似たり寄ったりのありきたりなものになってしまいがちになる」
「あっ……そっか……。じゃあ、Bは?」
「Bは、ウェーブグローバルクラウド上の情報共有システムにより、確かに、作品のクオリティーの質は格段に上がる!
けれどね、クラウドに残る以上は、全世界共有の資産になり、
新たに台頭してくるライバルたちに、いつかはやられてしまう。
そうした個性の輝きも、いつかは失ってしまうものよ!?」
「あっ……AもBもダメなんだ……」
「ダメって訳じゃないのよ!? 個性を輝かせない、って事だけよ。
だから、ローカル路線の昔の慣習に従ってまでやったとしても、いつかは見飽きてしまう。
似た作品数だって、極端に多いだろうからね」
「……」
「だから、ヨーシキワーカさんなりに考え、Cを新たに創ることにした。それが誰も見た事がない世界、未開拓領域!」
「未開拓領域……」
「そこで、勝負を賭けた! その為、自身の体験談を元に、その作品の中に、あの人自身を入れた」
「もしかして……それがヨーシキワーカさん……!?」
「ええ、そうよ。彼は、その作品内に、自分自身の仮初を入れた。いわゆる仮想現実、フィクションのような存在! その定義ね!」
「……」
「主人公にはなり切れないんだけどね……。脇役の引き立て役のようなものよ?
バーガーの引き立て役のピクルスのような存在かしらね?」
「……引き立て役……」
それは、原作者自信を、仮初の存在として、作品の中に登場させるという荒業だった。
彼は、バーガーで言えば、引き立て役のピクルスのようなものだ。
「当然そうなれば、そうした犯罪を目の当たりにした人物だからか、周りからは、疎ましく思ってしまう。
自分たちの犯罪の手口が、全部とは言わずとも、一部が公表されてしまうのかもしれないと……危機感を募らせたわけよ!?」
「犯罪の手口……あっ! だからかぁ! そうした証拠を揉み消すために、ハッキングを仕掛けてきて」
「うん」
コクリ
と頷き得るサファイアリーさん。
「……」「……」
彼女は、この場は、彼女こそが相応しいと、彼の小説の愛読者であるエメラルティさんに、後を託すのだった。
(サファイアリーさん(あたし)が、ヨーシキワーカさんならば)
(エメラルティ(あたし)は、その後を引き継ぐ、チルディアかしらね)
世代交代みたいなものだ。
引き立て役のヨーシキワーカから、次の主人公引き立て役であるチルディアに、その命のバトンを託すように。
姉のサファイアリーさんから、妹のエメラルティさんへ、交代するのだった。
彼女は、「………………」一拍の間を置き、こう続ける。
「ヨーシキワーカさんは、常々こう思っていたわ。
自分が生まれた意味がわからず、ただのうのうと生きていた。
けど、実際にそうした現場を見ぃ、どうしようもない問題という犯行の手口を、知ってしまった以上は。
自分と同じようにして、他の誰かが苦しむのかもしれない……と」
「……いい人なんだね……」
とアユミちゃんは、微笑んでくれた。
――けど、そこへ、元悪女クリスティさんが。
「でもねアユミちゃん」
「!」
「その言動や行為を快くは思わない人たちも、少なくはいるものよ!?」
「……」
「金巡りのいい話がつく以上は、必ずどこかで、人を死にまで追いやっているのよ。こうした問題事はね!?」
「……問題……」
難しい課題であり、超えるべきハードルが、とてつもなく高過ぎるものだった。
実際に、そのハッキングに会えば、言わずとも良くわかるものだ。
原作者殺し、作品殺し、それがハッキングなのだ。
だから、絶対に許せない。
クリスティさんは、こう続ける。
「だから、ヨーシキワーカさんは、危険思想ありと、周りから『監視対象』になっていたのよ。
実際に『その現場を晒されていた』んだから、周りでヒソヒソ話とか、変な声を上げたりとかしてね。
当然、心は痛み、荒んで言ったわ……」
「……」
これには、アユミちゃんも、その口を噤むばかりだった。
そこへ、スバル君が。
「……そんな事するからだ……」
「……」
その様子を認めたクリスティ(あたし)は、その目を一度伏せ、次にその目を開けた時、こう言ったものよ。
「………………。……若いわね、スバル君」
「……」
と。
「でも、周りから見れば、反感の思いだったものよ?
それは、その人にしても、また同じで、大層、不平不満を抱いてしまっても、仕方がなかったわけよ!?
……実の親兄弟を遣われててね。
しかも、ハッキングができる人達と何らかのやり取りがあり、
ちょっと向こうから言ってきては、少ない言葉だったものに対して、軽く相槌の声を返してしまった。
それで、どーゆう訳か、勝手に勝っていたという大きな誤解を抱えてしまっていた……」
「……」
「後はもう、自分たちの手柄とするために、元あったデータを、一部削除し、穴ぼこにしたり。
酷い時には、10ファイル以上も、削除されていたらしいわ。
だからか、決して元通りには治らない……」
「……」
そんな事があっていたのか……。あの人の身に。
これには、その傍にいたアユミちゃんに推しても。
「……」
何も言えず、アユミ(あたし)は、納得の理解を得られたのだった。
クリスティさんは、こう言の葉を告げる。
「そして、あの人は、そんな怪しい連中と、今後一切、関わる気もなく、『完全離反』を決め込んだらしいわ!
もう1人でやるってね!
そして、そんな怪しい連中と関わっているヨシュディアエ(恥ずかしい女)とは、今後一切付き合う気もなく、
丁重にお断りさせてもらいますってね!」
「……」
完全にあの人から、振ったのだった。
まぁ、その前に、ヨシュディアエさん側から、振られていた事実もあるのだが。
完全に、あの2人は、仲違いしていたのだった。
これには、アヤネさんを推しても。
「アハハハッ! むしろそうなって当たり前じゃん! 結局は裏切らて、ロクな事にならないんだからね!!」
と軽く一蹴したものだった。


☆彡
【時に、人の噂話は、別の誰かを介し、飛び火していく恐れがある】
――次に、クリスティさんが、こう語るのだった。
「――フッ……。人の噂話のホントの恐さって、知ってる~~ぅ!?」
「!」
「その男女の複数人の人達が喋っていたんだから、どこかでその話を見聞きしていた別の誰かさんがいても、まぁ、おかしくはないわよねぇ!?」
「……」
うん……
と頷き得るまだ小学生の少年少女達。
それは大人よりも、まだ子供の方が、納得の理解が得られやすいからだ。

トッ……
その室内の様子を覗き込む誰かの姿があった。……それは人の目だった。

「当然、その話を立ち聞きしてしまった別の誰かさんは、それとなく、別の誰かさんへ、その事を言ってしまうキライがある……。
それが生徒同士や、
食事中の何気ない風景に溶け込む形の親子同士の会話シーンでもね。……あり得る話でしょ!?」
「た……確かに……」
「う……うん……」
これにはアヤネさんもアユミちゃんも、同意の意を示すばかりだった。
「特に秀でて、女性にはそーゆうキライがあるわ」
「「「「「うっ……」」」」」
「相手を下げて、自分をその人の上に置くようにする生き物だからね……クリスティ(あたし)たち、女性陣は……」
「……」
クリスティさんは、主にサファイアリーさんやエメラルティさんに対し、蔑みの視線を飛ばし。
それが反感に買った話になり、今度は、アヤネさんやアユミちゃんからの反感の意を買ってしまい、多数の蔑みの視線を浴びてしまうのだった。
これにはクリスティさんもさすがに。
「……ッ」
(意外と痛いわね……わかってたけどさ……)
(あんた、喧嘩売ってんのクリスティ……!? ハンッ、いくらでも買ってあげるわよ!)
(まさかそこまでバカだったなんてね……。場や状況を良く察しなさいよ!)
(……あれ!? これってもしかして……!?)
(その人を下げようと意図した動きだった……!?)
【――正解である】
【こーゆう事は、この世の中の常識の範疇なのだから、先に喧嘩を吹っかけてきたのは、完全にあちら側の落ち度、失態である……】

「まぁ、人という生き物はね。『黙っていれば1番安全』なんだけども……、そーゆう視線や言葉を浴び課せられれば、そりゃあ反感に買ってしまった動きとなるわけよ。
ヨーシキワーカさんの場合は、それが悪口だったわけよ!?」
これには、身に覚えが多い人も多い事だろう。
「そして、これは、昔の会社も、似たようなものだからね!? ……まぁ、数の多寡は雲泥の差だったけどね……!」
(((((あぁ……やっぱり……))))
【一同、納得の理解を得る】
【クリスティさんは、敢えて自分が悪者になる事で、それに気づかせてくれたのだった……――】
「――人という生き物はね。
気になった事、ネタになる話なら、どこかで聴きつけた時に、何かあった時にそれを、別の誰かさんへ伝えてしまう生き物だからよ。
人という生き物はね、そーゆう風にできてるの!!」
「……」
それが真相だった。
クリスティさん(彼女)は、こう語り部を続ける。
「そう言った場所の候補は、職業訓練校である以上、教室を初め、廊下、トイレ、マウス室、食堂、中庭、自販機前、技能実習訓練場や求職支援室、体育館なんかがそうね。
また、男性(その人)であれば、安易に近寄れない場所……そう、女子トイレの中や、職員室なんかが特に怪しそうね!
後は忘れてはならないのが、喫煙室も特に怪しいわけよ! あの人は、タバコは吸わないからね……!」
「……」
【そう、ヨーシキワーカ氏は、タバコは吸わない】
【それは詰まるところ、情報収集能力に乏しい事を指す】
【当然、第三者がいた話になる】
【それは詰まるところ、お父さんやお母さん、弟君などの大人の人達が、その人に代わって動いていた事になる】
【そして、忘れてはならない人物達、そう、情報屋やアヤさんのような影のような人達の存在だ】
【加えて、職業安定所の人達や他の方々が、持ち寄ってくれた貴重な情報収集のおかげで、ここまで来れた訳だ】
【ここだけは、履き違えていけない。絶対に1人では勝てないのだから……御礼】
――クリスティさん(彼女)は、こう語り部を続ける。
「――そう、『時に、人の噂話は、別の誰かを介し、飛び火していく恐れがある』……!! 危惧していたヨーシキワーカさんの御言葉よ!!」
「……」
僕たち、あたし達、私達は、その話をジッと聞き入る。
「『人の噂話はね……限定されたその空間だけに留まらない』のよ……!!
人という生き物はね、知り合いの友人と会ったら、ここ最近の出来事や、TVの話題、そして何か面白そうな話に、現を抜かして興じるものよ!?
時にそれは、その人を追い詰めて、自殺さえ、追い込む事だってあり得るの……!!
言葉はね、人を殺せる『心の凶器』なのよ、その事を忘れないで!!」
「「「「「……」」」」」
僕たち、あたし達、私達は、黙ってその話を聞き入らんばかりだった――


☆彡
【――その頃、遠く離れた銀河では――】
【スバル暗殺をもくろむ、某組織『アナトリア』】
――それは、隊長格の女が進言した後の会話だった。
「――ほぅ、地球人同士で、いがみ合わせる訳か……!?」
「はい――」
【謎の組織アナトリア コードネーム:『牝馬』Forada(フォラダ)】
ニヤリ
と怪しい笑みを浮かべるフォラダ。
「かってのそうしたアンテロポス星人の例があります。
身内同士で、勝手に殺し合ってくれれば、我々にはデメリットは何もありません。むしろプラスに働くかと……!? ウフフフ」
「……」
それを聞く、未だ姿見せない黒いシルエットの首領の姿。
「……」
その話を聴き、恐れ入るばかりの信者たち。
そして、首領はこう言った。
「フフフ、気に入ったぞ……!! ではその作戦の指揮は、お前が取れ!!」
「ハハッ!!」
ボッ
その様子を赤紫色の松明が見届けていたのだった。
そして、紫色の瞳(ヴァイオレットアイ)が、その様子を見詰めていたのだった――


TO BE CONTINUD……


おまけ
――読者の皆様へ、
フレアウィルス、ブツーツウィルスを出しましたが……。
西暦2019年に流行したウィルスとは、完全に無関係です。
この物語は、200年後の世界の西暦22XX年をイメージして制作されたものなので、
もしも、仮に、外でデマ情報が流行っても、下手に踊らされて、『騙されないでください』。
2016年ごろに流行った、2枚一組の紙は、宣戦布告だった訳です。

――そうですね。2016年。
以前にTVのニュース番組を通して、文部科学省(?)に送られてきた謎の犯行声明テープと2枚の紙を受け取ったTV番組の取材陣は、
その紙を不気味に思い、どこかの隠し金庫の中に入れて、堅く封をしたわけです。
さらに、取材陣は、独自の調査で、不気味に思ったその紙を流した者達の、そうした、その足取りを追ってみましたが、
その番組班の追跡途中で、取材陣の手を離れ、逃れてしまいました。
ここまでが、そのTVのニュース番組のナレーションでした。

――経緯は不明ですが、
その外部の方で、どこか遠くの方の大きな都会の中で、変な噂と数枚の暗号の紙が流れていました。
配っていたのは、街灯の露天商、地下鉄構内の露天商という見るからに怪しい風貌の人物像でした。
つまり、大都市に点在するように、複数犯が考えられてきます。
その時、怪しい露天商の人物は、道行く人たちに、こう、声を掛けて周っては、商品を配っていたそうです。
それは、街灯のビラ配りや、ティッシュペーパーとは違い、金銭を要求してくるような怪しい物言いでした。
その時の商品のモノの値段は、一部千円ぐらいで、販売されていました。
その怪しい人物像は、丸い機械の中に、その手をやり、そこから、トレーディングカードの大きさほどのものを抜き取っていました。
で、そこの怪しい露天商の男から、その時の商品をお買い上げになり、
家に帰ってから封を切り、開けてみたら……。何だこれは!? とお買い上げになった人は、思ったそうです。
入っていたのは、2枚だけ。
1枚は、何の目的だかはわからないものが入っていて、
もう1枚の方は、さっきの1枚とは別に、他にも何かがありそうなもので、後からそこに書き加えられていくような類のものでした。

――取材班の人達が、それを確かめた所。
1枚目の紙の内容は、
1.『果物の種類と数』
2.『調味料の何g』
3.『何かの動物』
4.『世界地図の中の切り取ったような地形』
5.『数字とアルファベット』でした。
それも、小学校の低い年代の学級児童に合わせたもので、絵本なんかに使われているようなものでした。
2枚目の紙の内容は、
1.『1から24までのナンバーリングが振られた用紙』
2.『白ではなく黄色い紙の暗号』
3.『黄色い暗号の紙の解読方法』
4.『船や船舶などで使われる埠頭の文字コード』
TVニュース報道で判明しているのは、1と2だけ。
別枠
赤い紙のレアカードの存在
1.船の招待状
2.蝙蝠
3.猫
4.
5.
6.
7.
8.
かって、私の知り合いのゲーム友達が、捜索を続けた限りで、判明しているのは、以上。
なお、4~8は、破り捨てられている為、もうこの世に現存していない事が判明。
赤い紙は、1枚だけで複製もない。
コピーも取ってませんでした……


ポイント
2人の学校の先生。
2人の男女、1人は医療関係の男性で医薬品の臭いがプンプンとしていて、年頃は見た目で30台前後、1人は20代前半ぐらいの年齢で、うっとりするほどのお姉さん。
2人のコードネーム持ち、統一されたコードネームで、バラバラになってなくて、実名とは結びつかないような造りとなっている。
騙された生徒達は、荷物持ちで、夜の埠頭で、その父娘の二人を送っている。
さらに、同じような一文字のコードネーム持ちは、国内にあと14人ほど潜んでいる。
教団がどうとか……至上目的……秘密裏がポイントになってきそうだ。
1234567890123456
ABCDEFGHIJKLMNOP
少なくとも、コードネーム持ちは、アルファベットであればAからPまでは、いることになる。
ただし、MとLに何だか似ていて、記号文字という印象だった。
その為、『断定できるもの』は――『残念ながらありません』……『余計な固定観念』が働き、『事後捜査の遅れ』になりますから。

――当番組の取材班とそこの露天商で買った人達は、その日の晩から、翌日の朝ぐらいにかけて、
その怪しい露天商の男を探し回り、
別の所でテナントを開いたところで、追い詰めた。
その店先の商品で買った人達は、人だかりができるほどの10から12人ぐらいの規模がいて、
その怪しげな露店上の男に問い詰めて、商品の返品制度を申し入れた。
その時に、その露天商のものから、こう声を掛けられてきました。
『それは、今はまだ何もわからないが、値打ちも、今は、まだ何もないが……』
『後になってから、それがわかってくる』
『その時のその紙の価値は、時価10万円から100万円ぐらいして、自分たちの命を安く買うようなもんだと』
『最終的な終値は、60万ほどだ』
その怪しい人物は、そう、語っていました。
で、その時にいた人達は、その男の目の前で、その紙を引き裂いて、破り捨てた訳です。
その時破ったのは、合計6枚。
怪しい人物に突き出したのは、10数枚ほど。
それは、ここで買った商品の紙でした。
さらに、その時、その怪しい人物は、こうも語ったそうです。
『その紙に、複製はない。それは、今回限りのものだ。それは、他の所にも、決して出回る事はない』
『自分は、あそこに売り込まれていて、ここで働きに出せれているだけの者だからだ』
『ここではない、どこかで働いている別の仲間も、同様の手口でやっていると』
『……だが、その2枚目の紙とは別の紙があって、それがないと、何も意味をなさない』
と、その時にいた人達は、TVの前でこう言ったそうです。
『千円でも高過ぎる!!』
とそれは、トレーディングカードのパック買いよりも高くついてしまったものでした。
しかも、その造りは、お上品にもしっかりしたものと言い難いほどでした。
小さな紙袋のような封筒に、
そこ等辺の色違いの紙を適当に切り取り、文字やら絵を書いたようなもので、販売されていたそうです。
さらに、その男の目の前で、合計8枚ほど、破り捨てられたそうです。
残りの紙は、16-6-8=2枚だけ。
さらに、別の紙がある事から、少なくとも3枚が残っている。

――さらに、その怪しげな露天商の人は、こうも言っていました。
『その紙は、ここで売っているもので、すべては揃わない』
『さっきお買い上げになった人達から、全部買い集めてみても、決して全部はここでは揃わない』
『だから、他の仲間達が売り出されている所にも言って、そこで同様な手段で売り出されている商品を買い出してから』
『自分たちで、人処に集まり、そこであれこれ意見を出し合いつつ、その答えを一から探っていかないといけない』
『……』
『もしも、あなた達が、その自分の命が惜しく、周りの人たちと一緒に協力するなれば、やり方だけは教えてやる』
『それは、その手持ちの携帯電話などで、写真を撮り、メールなどで添付し合い、みんなで意見交換し合い、共有していくんだ』
『そうすれば、今まで、目に見えなかったものが浮き彫りになってくるぞ』
『この問題に隠れた(病魔の)怪しさがな……』
そこへ、民衆の誰かが。
『ふざけるな、そんな事は不可能だ!! 最初から無理がある事だろそれは!!』
『なら、全員一緒におっ死ぬだけだ。
この問題は、最初からスキの少ない二段構えなんだからな!? 10年から25年以内に2つ目が発動するようにできてる。
どこかの誰かが赤い紙を1枚でも燃やしてしまえば、もうそこでゲームセットだ。
死傷者は1億人程度では済まない。
……100年間で、少なくとも累計500億人は死ぬんだからな。それも世界中規模でだ。
一度でも、あれが蔓延したら、もう誰の手にも止められない。それは、俺にも、お前達にでもだ』

――とその時、(まるでタイミングを見計らったようにして)その人だかりの相中を裂けるようにして、その男の知り合い思しき人が2人が出てきました。
それは、何かの学校の先生で、
その生徒さんを受け持っていた先生達2人でした。
その先生2人は、その生徒さんを取っつかまえて、路上に放り投げ、転がしました。
そして、その生徒さんの上に乗り、胸ぐらをつかみ、まだわからないのか、と文句を浴びせかけました。
で、もう1人の先生が、その丸い機械の中に手をやり、その中にあったものを放り投げて、
その機械を路上に転がすようにして、壊しました。
現場は、慌ただしくも錯綜としていました。

――その時、TVニュース番組にこんなテロップが流れました。
記憶もうろ覚えなので、ご容赦ください。
私共の学校の中で、とある問題を試し、社会活動を出た際に、そこの生徒さんと出掛け先の会社間で問題行動が起こり、
『なにも借金を負っていない』のに対し、周りでおかしな事態が続き、その生徒さんに、問題解決能力があるかないかを試していました。
この生徒に対し、責任能力が伴っていないことが判明しました。
この場を借りて、深くお詫び申し上げます。

――では、それはどこからか尋ねられれば、それは、学校側からですという訳です。
職業訓練校は、国内に60か所以上もあり、銀行を駆けずり回り、借金をして、そこに建てたはいいですが、その借金を回収しなければなりませんからね。
国の力が絡んでおり、あそこは半官半民組織で、国からの天下りが行き着く先ですからね。
そうした威権力が働いていて、周りの企業間が、騙し合いに協力していた訳です。
その生徒さんは、何も借金を負っていませんよ?
周りで下手に騒いで周って、そうした場が、何だかおかしくなってきているぐらいですから。
やられた被害者各位へ、もう無視してください。
下手に突っかかっていくと、返って返り討ちにあいますからね。
昔の会社間が絡んでいるので、新しいパソコンを買い、それで報告書をまとめてください。

――当番組取材班は、追跡インタビューを続け、そうした被害に会った生徒さんは、1人や2人ではない事が、続々と判明してきました。
この学校のいう問題行動を試す、というのはいったい!?
我々は、独自取材を続け、こんな事がわかってきました。

『――1つの屋根の下のお店の一角の中に、窓際の席が、その席を1つ2つ利用していました』
『ここに呼び集められた生徒さんは、6人から8人ぐらいいて、ひとところに集められていました』
『ここに身を寄せ合うようにして集められた生徒さんは、比較的頭が優秀な方で、キレるぐらいの頭の持ち主たちが、ここへ集められていました』
『その動機は、今になってみても、よくわかりません……』
『それだけ、自分達に、そこの先生達は、何も物言いを言ってなかったのです』
『その時、向かいの扉が開き、2人ほど新たに入ってきました』
『1人は男性、もう1人は奇麗な女性な方です』
『うっとりするほどの思わせぶりでした』
『その内の1人は、白い出で立ちで、何かの博士のような風貌でした』
『その人は、医療関係者みたいで、その人物から、いくつもの医薬品の臭いがプンプンとしていました』
『そして、恐くも感じました……。1回や2回程度触ったぐらいで、こうまで沁み込ません』
『毎日、触っているんじゃないのかとするほどの思わせぶりでした』
『歳は、30代前後と思しき人で、その人を見てなんだか恐いと思いました、心の底から……。その思わせぶりの出で立ちの男が……何だか正直……』
そこへ、取材陣が。
『あの……恐いとは……?』
『その思わせぶりの男は、この素晴らしい薬の必要性を訴えのです』
『今のこの世界は、凶器と混乱と戦争で蔓延しているから、その薬が必要なんだとか』
『薬?』
『はい……なんでもその薬は、人の殺傷能力を最大限まで高めた殺人薬で、一度でも、その人物が感染したら、その周りで感染していくんだとか。
自分達は、2012年頃から、こうした研究を既に始めていて、
今はその計画段階入っているんだとか』
『計画段階……? それはいつ頃、発動するのだい?』
『わかりません。何も教えてもらっていないんです。口外無用の禁止措置なんだとか、これには国の力も絡んで、世界政府が絡んでいるんです』
『ははっ、随分と大袈裟にでましたね!?』
『信じてください、今なら、まだ間に合うんです!』
『ハハハッ、わかったわかった! ……で』
『それが、この紙です』
『……』
白い封筒の受け取る取材陣の男性。
『金に関しては、後から自分からその人達に払いますから、何も言わずにもらってください。あなたは優しい人らしいそうですから……』
『……』
『その紙が、当たりかハズレかはわかりません。それを預かっている自分でも、その中身が見れないんです』
『……その問題の(書かれた)紙の答えは?』
『……』
その取材陣の言葉に対して、少年はその首を振るうのだった。
その取材陣は、溜息を零すのだった。
『……わかりません……何も言えないんです』
『……』
『ただ、そこに書いてある紙を解いていけば、どこかの大きな商業施設のどこかにあるロッカーに辿り着きます』
『ロッカー? どこのロッカーなんだい?』
『わかりません……何も、自分たちは教えてもらっていないんです。そーゆう命令を上から掛けられているんです』
『……』
取材陣の言葉に対して、少年は、わからないの一点張りだった。
黙秘を対して、取材陣の次の言葉は。
『では、もう少し、具体的に聞いていこうか?』
『……』
『そのロッカーはどこにあって、中には入っているんだい?』
取材陣は、その男の子に対して、やさしく質問を投げかけるのだった。
それに対して、少年はこう答えたのだった。
『そのロッカーの中には、青い紙が2枚入っていて、それが問題の答えなんです』
『問題の答え?』
『はい。それは世界地図に描かれた、2体の動物が対になっているんです』
『その動物は?』
『……さあ、なんともわかりません。自分が書いたのは、2体の動物たちにキリンだったので、他の仲間達も同様に、その動物を描いていたんです』
『動物……?』
『はい、赤い紙に書いたものを、その男が選び、そのビジネスバッグの中に仕舞い込んでいましたから、
後になってから、中で選び直したんだと思います』
『何ともわからない答えだな』
『……済みません』
『他には?』
『自分達に、気さくに優しく接していたのは、20代前半ぐらいの女性(お姉さん)の方で、
その怪しい出で立ちの男と先生達2人を通して、何の用途と経緯があるのかわからない紙を書かせられました。
後になったら、それがわかると言われ、結局は何にもわかりませんでした。
テーブルの上に、白い紙、黄色い紙、青い紙、赤い紙を並べていました。
白い方の紙の方が、最も多いぐらいで、良く使われていました。
次に黄色い紙が中ぐらいで、
赤い紙の方は、何だか少ないぐらいな感じでした。
青い紙の方は……いったい何の用途があるんだか、その時には、まるでわかりませんでした。
君は、その紙にいったい何を書いたんだい?』
『何かの動物の絵とかを書かせられていました。
絵は昔から下手くそなぐらいで、何度も書いては、ダメだと言われ、何度も書き直されていました。
それは、向かい側のお姉さんにも、同じように言われ、他のみんなも同様に、やり直しを受けさせられていました。
みんな、絵は下手くそだったんです。
絵の上手な人は、そこには1人もいなくて……』
『……』
これには、取材陣もその顔が、ヒクヒクとしていたのだった。
ついて出た言葉は。
『……なるほど、道理でこんな絵に……お世辞にも、絵が上手いとは言えんな……』
『仰る通りです。それはみんな、あの場でもうわかっています……』
『この質問は、避けようか?』
『そうしてくれると、なんだか助かります』
その取材陣の言葉に、少年は同意の意を返すのだった。
絵の上手い、下手には触れないでおこう。
取材陣の男は、こう少年に優しく諭したのだった。
『……他に気になるものは、そこには何かあったかい?』
『そ、そうですねぇ……。確かぁ……あっ!』
『何か思い出したかい?』
『はい。あれは確か……。
テーブルの上には、何やら分厚い辞書のようなものがあって、2、3冊ぐらいはそこに置かれていました。
で、なんかおかしいなぁと思い、その1つは、何かの教典だったんです』
『何かの教典? 何の教典だかはわかるかい?』
『さあ、そこまではわかりません。その教典に手を出そうとしたら、その場にいた男性の人も女性の人も、血相を変えて怒り出しそうだったんです。
実際、そうした現場は1回見ていて、その時にいた仲間の内の1人が、それを見ようとして怒られて、
店の外に連れ出されていくのを見たんです』
『何かの内容までは見ていたかい?』
『わかりません……何かの文字がビッシリ書かれていて、日本語でも、英語でもなく、何かの海外の母国語のような感じでした』
『母国語……? どーゆう事だい?』
『わかりません……少なくともその2人は、同じ日本人の2人に見受けましたから……どこかの海外の人の同じ仲間なんじゃないかと……』
『……海外……? どこの海外かまでは聞いていないんだね』
『はい……。紙に書くまで時間は、優に2時間ぐらいを超えていて、気がついてから帰った頃には、夕方過ぎを周っていました』
『その時、何か大事な事は言われたかい?』
『う~ん……そうですねぇ、よくわかりません』
『……』
この取材陣の言葉に対して、少年の回答は、呆れ返るばかりだ。
『あっ! 1つだけ! それは、ハズレの紙は100枚以上あって、自分等がその場で書かせられたものでした。
で、少なくとも自分が知る限りでは、当たりの紙は、22枚書かせられていました。
でも、周りのみんなの分までは、わからないので……。
その紙の枚数なんかも、わかりません……多いのか少ないのかさえ……』
結局は、わからないばかりだった……。

――その少年の話を聞き、不憫に思った当番組のテレビスタッフは、その例の怪しい人物から、1枚だけ買い取り、当TV番組局内に持ち帰ったそうです。
その番組の取材班が、その紙を開けてみると……。
小さな封筒の中に、あの少年が言っていたように、白い紙が2枚ぐらい入っていたのです。
当TV番組の取材班は、あの少年の言葉を思い出し、2枚ともハズレであることがわかり、
なんだか買った後で、ガッカリするものだそうで物言いで、
隣のスタッフさんと、何やら話し合い、いらなくなったと思い、近くにあったゴミ箱の中に、捨てたそうです。

――その怪しげな露天商の人は、こうも言ってました。
『自分は、ここに1週間だけいる』
『それは、どこか遠くの街のいる仲間達も同様で、6人ぐらいはいると』
『そこでも、同様の手段で、ここで配っていたものと、同じものを22枚から24枚ほど配っていると』
『そして、約束の期日の1週間を過ぎた辺りぐらいで、他の街にいる仲間や自分も、その売れ残った、すべて紙を破り捨てると』
それで怒った人は、その怪しげな男に掴みかかり、一言文句を言ってやりました。
で、その間に、また別の人がきて、その怪しげな丸い機械の中に手をやり、その売れ残った30%の紙を抜き取り、その場で破り捨てて、
その時に、強い風が吹き、風に運ばれて、消え失せてしまった訳です……。

――その後、風の噂で聞けば、ほとんど同じような手段で、
街灯に男の人と奇麗なお姉さんが、まるでビラ配りのように、街行く人に配っていたのを目撃されている。
どうやら、同じ手口の仲間だと思うが……彼等の狙いは、いったい果たして……!?

――ここまでが、TVニュース報道番組の内容です。うろ覚えで済みません……。
TV番組の報道を通して、情報だけが、錯綜し、耳に入った経緯なのです。
ちなみに、私は、その時は、会社に行っていて、その場には、一切行っていません。
それは、私の家族にしても、同じです。
ただ、その時は、TVで視聴していただけです。
で、知り合いの誰かが、その封を切っていて、1枚だけ残していました。
で、紙に書き、しばらくの間だけ、保存していましたが……。
当のハッキングや偽電話詐欺などの被害に会い、結果的に見れば、破り捨てて、燃やす事になりました……。
気がつくのが、遅過ぎたんです……。

――その大きな街での2週間後の後。
こんな珍妙なTVニュースが報道されていました。
街中の夜ぐらいに、奇妙な折られた紙飛行が飛んでいたのです。
それは、1つだけではありませんでした。
紙飛行機に使われていたのは、白い紙と黄色い紙が主でした。
その街にいた人達は、不振がりつつも、その日は、まったくといって良いほど相手にしていませんでした……。
それから明け方を過ぎ、正午になっても、同じような紙飛行が、何枚か、不思議な形で折られて、飛んでいたのです。
不思議に思い、その街の人や、番組スタッフが手に取ると、どの紙飛行機の折り目も一貫しておらず、
イカ飛行機のものが最も長い距離を飛んでいるようでした。

――そして、道行く人が、試しに、その紙飛行機を拾い上げてみると、その両端には、何だか黒くて大きい丸が2個あったそうなのです。
意味がわからず、何の意図があるのかもわからず、その人は、仕事前の事もあって、その紙飛行機をその場に捨てて、
務めている会社に、その足を行きました。

――それから、日が傾いた頃、万札で折られた紙飛行機が飛んでいました。
それに気づいた周辺の近所の人達は、その万札で折られた紙飛行機を、まるで目の色を変えるようにして、浅ましくも拾い集めていました。
その額は、何とも少ないもので、10万円ほどのものでした。
いい小遣い稼ぎになったとばかりに、散り散りになって、その場に集まった民衆が別れ出した頃。
その街中の誰かが、その暗号で書かれた黄色い紙の折り目の、真の意図に気づき、それが『埠頭文字』の『救難信号SOS』である事に気づき、騒ぎ出したのです。
現場は騒然となり、すぐに警察に出動要請が入り、その場にいた誰かが報せました。
現場には、非常線が張られ、数名の警察官が、その居住区域に踏み入ったところ、
人の入りがありませんでした……。
あの紙飛行機事件がいったい何だったのか、腑に落ちない街中での出来事でした。

――埠頭文字の救難信号SOS
参考例では。
・――・・――・・――・
トン、ツー、トンで救難信号となります。
で、黄色い紙の紙飛行機には、丸が2つありました。それは、機種によって違っていたそうです。もちろん、紙飛行機の折り方も。
・――・か
・・・――・・・でした。
話を聞けば、他にもあったそうです。
済みませんが、既に全部破いた後で、燃やしています。
ハッキングの被害で、耐え切れなくなりました。偽電話詐欺もそれです。

――それから、その大きな街での2週間から2ヶ月後での事。
夜の街の埠頭に、出行要請の入っていない不審な船が一隻、外泊していました。
その場に集まっていたのは、数人から10数人ぐらい集まっていて、怪しい動きが、その街中の人に目撃されています。
歳や背格好は、遠目で暗くて、よく見えませんとのことでしたが……。
その中には、生徒さんと思しき人が、数人ぐらいいて、
その上の船舶の方から、『何やら先生らしき人』が、指示を出されているような感じでした。
指示出していたのは、先生と思しき2人で、それ以外にもなんだか同じ仲間が、その中にいるようでした。
そこへ、桟橋を渡って入ってきたのは、数名の若い男女のカップルと思しき人達で、
遠目でも確認している限り、背格好や年齢は、なんだか離れているような印象でした。
そこには、父と娘ぐらい歳の差が離れているような親子がいて、
何だか大事な箱入り娘を、どことも知れない恐ろしい戦場に送り出していくような、そんな心境でした。
これは、命がけの任務になると、国の上から賜っていたのです。
そのお父さんが、その娘さんを誘導しているような印象に見受けました。
そのバッグの中には、お金の現金が、パンパンになるまで積まれていました。
向こうで使う研究資金と海外旅行費です。
そこにいた生徒さん達は、その人達の荷物持ちで、下のデッキの方にものを持っていっているような感じでした。

――そして、ここでTV報道中にテロップが流れて。
その出掛けていった者達は、どこかの学校と、どこかの医薬品や製薬会社とどこかの企業の人達とで、構成されているようでした。
その至上目的は、ここにいて伺っておりませんが……。
何でも、海で停めてあった船舶で、遠い外国の地を巡りながら、観光し見て周りながら、そこでの支部での人達とのやり取りのために、遠出の目的でした。
その船の中に入っていった2人は、一文字のコードネームを持っているようで、何かの目的のために秘密裏に動ているような感じでした。
ここにいて、私は伺っておりませんが……。
同じように、ここで見ていた誰かがいて、気になったその人達が、そこにいた生徒さん達の所へ行き、少し話をしていたようでした。
何でも少し前に、あの大きな街の方で、騒ぎに会っていたのはその人達で、引き起こしたものなんだとか。
その時の話を伺ったら、何だか忍びなくて……。
代わりに、その2人のコードネームを聞いて、伺っているようでした。
『M』と『L』に『何だか似て』いて、普段、あたし達が目にしない『記号文字』なんだとか……。
何でも、そのコードネームは、その2人に充てられたものだけじゃなく、
そのコードネームもバラバラになっておらず、その『教団』の中で、統一されたものでした。
その為、実名とは結びつかないような造りになっていて、同じように国内には、あと、『14人のコードネーム持ち』が潜んでいるようでした。
えっ? 国内に同じ教団内の人達が潜んでいるらしくて、誰なのか聞いてみたんだけど……。
その名前も顔も隠されていて、わかんないって……。
気になって、私達は、その人達を送り出しているようでした……。その夜の街の埠頭で……。

――2017年。
ラテン語がなぜか流行った時期があります。
それは、海外から日本の人達に持ち込まれたものだとそうです。

――そして、運命の2019年。
あの新型コロナウィルス(伝染病)が世界中に蔓延しました。
ここで、ポイントなのは、ワンフレームとツーフレームに分ける事です。
まず先に、ワンフレーム。
『中国の謎の軍事研究所施設内に、アメリカのエネルギー省と名乗る人物たち2人が、何度も出入りしていた形跡がある』
『その数週間後、また、別の国の人物たちが出入りしていた形跡があり、1人はロシア人と名乗る人物『たち』でした』
『さらに中の方で、いがみ合う声が聴こえ、その外の方に何かを持ち去っていく姿を』
『その中の者や、そこに取りつけられていた監視カメラ映像が目撃されています』
『そして、その数時間後、その外の方で何かがあり、いがみ合う声や喧嘩し合うような乱闘騒ぎが起き、幾多もの銃声音が聞こえ』
『中国人思しき数名と外国人の遺体が、そこの現場周辺に転がっていたそうです』
『そして、その街の現場周辺にいた人達は、泣きわめき散らしながら、騒ぎとなっていました』
『そして、その間のスキをつき、犯人達は今も逃走中……』
『……今も、まだ捕まっていない……』

――そして、運命の2020年、3月から4月頃、その続いて、ツーフレーム。
『我々取材TV班は、あの時、あの現場でいったい何が会っていたのか、知りたいと思い、各方面に電話を取りかけました』
『1日2日では捕まらず、ようやく4日目当りぐらいで、有力な情報が上がっていたのです』
『その間取り次ぎ回しの電話の中で、1件だけ、あの時、いったい何が会っていたのか、その内情を知る、とある組織が捜査線上に、挙がったのです』
『我々、TVの取材班は、謎の委託組織を通じ、独占インタビューにいくらかは成功していました』
『何でも、『とある学校関係者関連』を通じての、『独自の極秘入手ルート依頼のカワセ』だそうで、その組織の内情に関わる事は明かせないとの事でした』
『それでもいいから、我々取材班は、その者達に頭を下げてまで、頼んだ訳なのです』
『それが、その時の内容です』

――あの時、中国の武漢研究所に入る前に、
3隻の豪華客船の姿がありました。
どれもが一度は、『北極圏』を経由し、中国の武漢研究所へ入った訳なのです。
この時、少年たちは二人一組で組み、1人は余る感じでした。
その1人も仲間の周りの外国人たちの夫婦の誰かと組むような流れでした。
少年たちは、人気の多い所へ行き、細い路地裏の商品が雑多に組まれたところにも、よく出没していました。
そして、その現場周辺を良く探り、公園の近くにその腰を下ろし、
2人一組になって、その銀色の金属の容器の蓋を、ゆっくりと開け、
その中で冷えて固まったドライアイス状のものを何かで掬い取り、『聖杯乾燥(?)のありがたいお清め塩』と言いながら、
何か灰のようなものを、バラまいていました。
その現場周辺にいた人達は、その奇異な少年達の行動を、不振がりつつ、その少年達に歩み寄り、こう問いかけたそうです。
『それは何ですか!?』
『聖杯乾燥といいまして、これをやれば、世界中のみんなに、平等な幸福が訪れるようになるんです』
『聖杯乾燥……?』
『聖杯乾燥! みんな、幸せになれーっ!」
その現場にいたのは、その2人一組の少年達だけではなく、
番組取材班が把握している限りで、6、7人ぐらいの少年たちが3つのポイントに分かれて、同じような所作を犯していました。
そして、それは、日本の少年達だけではなく、あの外国人夫婦の所にも行った少年も、同じような行動を起こしていました。
その日、その街の周辺では、少なくとも、6から8か所ほど、そうした光景が見られていたそうです。
どれも同じ、聖杯乾燥と言いながら、その灰を周辺に撒いていました。
それは、風に運ばれて、遠くの方にまで届いていました。
不振がった町行く人達は、その足を止め、各々思いに不審な少年たちの行動に、疑問を抱き始め、
そこの警察に出動要請を促したそうです。
その出動要請の入った警察官並びに数名が、現場周辺に到着すると、
まるで、クモの巣を払うようにして、その少年たちは散り散りになって退散していきました。
その前に、先生らしき風貌の人達が数名いて、その警察官の接近に気づき、逸早く、少年達に声掛けをしていました。
散り散りになって、逃げていく少年達。
その頭の中では、逃走ルートを予め打算的に組み立てていたらしく、その現場周辺に逃げ込み、上手く逃げ出していったそうなのです。
その現場周辺には、人だかりができていて、その人ゴミに紛れ、追跡からの追っての手から、まんまと逃げだしていったそうです。
……たった1人の囮役で捕まった少年を除いて……。
そして、その怪しい現場周辺では、如何にも怪しい医療関係者の男と奇麗な女の人の姿がいて、同時に目撃されていたそうです。
その女の人は、小奇麗とは言わないまでも、何だか『白粉(?)』のようなものを、塗ったくったような印象を見受けました。
何だか抱えているような病気持ちなんだとか……?
この外に出るのにも、何だか辛そうで、日陰の中にいるような人で、いつも辛そうで俯いていたような印象に見受けました。(ンンッ!?)
散り散りになって逃げていた少年たちの姿は、この時には、4、5人ぐらいまでの人数にまで、その数が減っていました。

――その後、同じ仲間達となんの打ち合わせもする暇もなく、そこにいた先生達の誘導の元、少年達と医療関係の従事者たちは、同じ船の船内に乗り込んでいきました。
少なくとも、同じように逃げていった少年達は、あの外国人夫婦の誰かの船の中に乗り合わせたと考えれます。
ここで、3つあった船は、それぞれのルートを通り、国外逃亡を図った訳です。

――そして、その船の中で、異変が起きました。
乾燥されていた病魔が、牙を向き、その船内にいた人達に、襲い掛かってしまった訳なのです。
こうなる事を予め見越していた医療従事者たちは、手持ちのカバンの中から、その注射器の中に入っていた解毒剤入りの抗体を、
腕や脚や、自分たちの体の中の皮下脂肪の中に、予め打ち込んで、来るべき時まで、その船内で耐え忍んだ訳なのです。

――しかし、帰巣途中の国内線の無線から、このままでは、国内に入港できないという規制線が張られ、まさかの事態に陥ってしまう。
実は、この時、船内にいた、『仲間内の誰かの先生方の誰かが』いて、その服の中に忍ばせていた2台目の『ある特殊な携帯電波など』を使い、
同じく、国内の中に潜んでいた同じ仲間達と何らかのやり取りを行っていた訳なのです。
そして、そのままマズいと思い、
同じ、国内にいた同じ仲間を中継して、『その特殊な無線電波など』をやり取りを行う機械から、
その使用履歴だけを、遠隔操作などの手段を用いる事で、『破砕(クラッキング)』したというのです。
それも、もう二度と、警察などの修理に持っていっても、『復元不可能』なほど……。
国家機密に担うような重要文書などのやり取りを、この世から一片残らず、抹消した経緯なのです。

――そして、そのまま、荒い、静かな夜の過ごすうちに、冷たい海上の中で小さく揺られた豪華客船の乗組員たちは、骨などがやせ細り、
立って歩けないまでに、餓死寸前とは言わないまでも、そこまで弱っていったのです。
その中には、この時の事情を良く知らない、一般人の家族や夫婦や子供達の泣き叫ぶ声までしていました。
あれから、海上で、ゆうに3週間は経過していました。
そして、ようやく国からの要請が入り、万全な医療体制と満足のいく防御装とは言わないまでも、
危険極まるそのウィルス被害のパンデミックの中に、突入、アタックを決め込んだのです。
そして、そこの奥まった船内の一室に行き、明かりが消え、暗い室内に、蹲った感じの女の姿がありました。
国内からのようやくの到着を感じ、安堵しきった女は、その場で泣き伏せるようにして倒れ込みました。
その涙は、とうに枯れはれていて、何度も同じ言葉を呟いたのだろうか。
その唇は、その涙に触れ、乾燥しきったように枯れていました。
そこには、酷くやせ細った感じの、あの女の姿がありました。
そして、その隣の一室には、あの医療関係者と思しき、あの同じ男と思わせるような風貌の男がいて、
そのベッドの前で、体育ずわりのような姿勢で座り、何やら、呪言めいたような言葉を蠢いていました。
その周りには、火の灯った蠟燭が、その男の周りをグルリと取り囲むような円環じみていて、
なにやら、悪魔教の呪言めいたものでした。
その船内アタックを決め込んだ医療関係者等は、この2人がその件の事件の首謀者の2人だとわかり、その場で現行犯逮捕しました。
同様に、その場にいた少年達も、酷く痩せ細っていた感じで、栄養失調病のような感じでした。
聞けば、自分たちの食べ物も、その仲間内の男に渡していたようでした。
そして、聞けばその『医療従事者の女(?)』の方には、まるで自分たちと同じ、被害者のような感じがして、委ねるようにして渡していたそうなのです。
自分たちの取り分の量を、少なくしてまで……。
献身的になってまで、その女の人に尽くしたと言うのです。

――ここで、プレイバック。少し前に戻ります。3フレームと4フレーム。
まずは、3フレーム。
中国の武漢周辺に見られた、ゾロアほし教の信者(?)。言葉だけで、断定できるほどの確証はない(注意)。
『これは突然生き別れた、私達の偉大なる教祖様からの願い』
『あの優しかった家族の元から離れ、離れ離れになった父と娘の魂の再生を、六道の輪廻転生を促すための必要な儀式として執り行ったものです』
『どうか、我々と同じ、引き裂かれた4人の家族を引き合わせるために、その意識を共有して会ってください、とは言わないまでも、どうか願ってください』
『MとL様の魂の再生と帰還を。同じ家族のRとG様に引き合わせる為に』
ゾロアほし教は、3500年の歴史を持つ事から、悠久の時と言える。
だいたい、紀元前1000年頃の話だ。
ゾロアほし教が、西アジアで創始し、それからユダヤ教や、キリスト教、イスラム教、仏教に多大な影響を及ぼすようになっていた。
世界最古の主教に当たるのが、このゾロアほし教なのだ。
おそらく、初代の頃の話なのだろう。
で、ゾロアほし教の聖典は、原典完訳アヴェスタという。
もちろん、あのいかつい感じの医療関係者のあの男が持っていた教典が、これとは、言い切れないところも、中にはあるのだが……。
まぁ、何かの際の参考程度に留めて欲しい。

――次に、4フレーム。
夜の冷たい海上にて、その怪しくて誰も寄り付かない船に、少なくともこちら確認した限りでは、
2隻の小さなヨットのようなものが立ちより、
仲間の手を借りて、上からロープを伝い、人と物とバッグの移動があった。
そのバッグは、まるで大事なそうにして、抱えていた。
話に聞けば、その大事そうに抱えていたバッグの中には、青い紙のようなものが、まるで底の方に埋め尽くすように入っていた。
そして、その怪しい人ゴミを乗せたヨットは、まるで、夜の暗い海の中に、まるで溶け込むようにして消えていったという。

――国内に強制送還された、者達の末路はこんなものだった。
世界中を巻き込み、恐怖の渦で震撼させた事件は、死を持って償われた。
ただし、あの船内にいた乗組員の内、先生達以下数名は、その通う同じ街の学校の者や、国内からの暖かい支援の声掛けもあり、
今回の事件とは、切って離された形で運び、あの恐怖蠢く船内から、必死の声を上げて、国内に向けて訴えかけていた。
それは、同じく、国内の者達と連絡を取り合っていた事もあって、『冤罪』(?)だとして、『無実の刑(?)』となって、元居た街へ戻されていった……。
だが、一度間違えば、世界中が大パニックになり兼ねないほどの被害をもたらした少年達以下数名と医療侍従者2人には、
極刑の死刑判決でしか、罪を償いきれないとして言い渡された。
死刑囚たちは、建物前で一列に並び、その日のうちに、『射殺』された。
この時、少年達の風貌は、酷くやせ細り、何もものを言わないまま、安楽死の声を望んだからだ。
その時の人数は、船出向の時は、8人から減り、射殺した時には、4、5人ほどまで減っていた……。

――あの女は、見るも無残な姿だった。
酷くやせ細った感じで、獄中の中に静かに息を潜めていた。
あの白く美しかった相貌は、今や見る影もなく、何人もの男達を、その美貌で惑わし騙していた面影は、もうない……。
あの白かった肌は、黒くグスグスで、ここに入ってきた当初からこうだったそうだ。
それも初めからだ。
何でも、話を聞く限りでは、あの少年たちの誰かにそれを聞けば。
あの女と男は、恋人関係でも何でもなく、ただの上司のような立場と、その部下のような立ち位置だったそうだ。
そのため、そんな恐ろしい男についていき、金銭を要求されたり、その美貌溢れる肢体を求められた線はなかったそうだ。
手籠めにされていた線はないそうだ。
何でも、自分達はよく、あの白い建物の、見渡す限りの長い廊下から、彼女のいる病室の一角を、その窓からドアの隙間から、好意的に覗いていたそうだ。
当初は。
その時、彼女が、上司であるあの男に報告しに行く姿を、何度も目撃していて、完全に肉体関係ではなく、子もいない事から、
上司と部下のような立ち位置だったそうだ。

――そして、ここで、少年は、ショッキング的な意外な事実を明かす。そうそれは。
なんと研究に女は、何度も何度も、その小さな体から悲鳴を上げていたそうだ。
その時にいた、同じ医療関係の従事者や周りの外国人たちの同じ医療関係者も、
その倒れ込んだ彼女に駆け寄り、その身体に、直接、その解毒剤入りの抗体を埋め込むようにして、それも、何度も、幾度も打ち込んでいたそうだ。
その為、着た時には、あの奇麗で白かった風貌も、ここを出ていく時には、大きな様変わりするように風貌が変わり、なんだか黒ずくんでいた印象だった。
これは、おそらくだが、その時の医療従事者の言葉や少年が明かすには、
その時の彼女の体の中には、あの新型コロナウィルスに対する免疫機能ができていて、
それを、注射器などで抜き取り、恐怖の施設で、密かに培養し、増産していたそうなんだそうだ。
彼女は、本気で、この世界中を恐怖のどん底に突き落とすような、狙いは、何もない、なかったそうなんだ。
それは、あの男にしても同じで、
自分がこの時、痛みのあまりにキツクて泣きつくしているのに対して、あの男は、ただその場で、何もせずに、ただ立ち尽くしているだけだった。
自分があまりにも痛みのあまり、激痛の声を悲愴にも上げて、こんなにも打たれていたのに……あの男は何もしてくれなかった。
小さな声かけさえ。
止めもせず、ただただ、立ち尽くしているだけだった。
後になってそれを聞いたら、自分にもやる事があり、保険のためにやる事があるからと。
だから、自分にそれを代わりにやれと。
ただ、上からの命令で仕方なく逆らっていたそうで、
よく彼女に駆け寄り、心配な声で、掛け合っていた姿を周りいた外国人達と一緒に目撃している。(ンンッ!?)

――そして、その後、その女は、あの恐怖蠢く船内にて。
日の差さない奥まった部屋で、誰にも触れられる機会はなく、まるで、人目を避けるようにして、部屋の中で蹲っていたそうなんだ。
その部屋に入った少年が言うには、あのお姉さんの容姿は、この船内の中に入った当初から、既にだったらしい。
何でも、もう人前で出られないほど、肌はグズグズで、恥ずかしく、酷いもので。
あの恐い注射針を何度も指し、傷だらけだったんだか……それは、ここに入ってきた当初から。
その顔と身体は、まるで人目を避けるようにして、包帯でグルグル巻きで、隠していたものらしい。
そして、そんな女も、悪行に耐え切れず、何度も、ベッドの上で嗚咽の声を漏らし、泣きぐんでいたものらしい。

――だが、そんな彼女にも、ついに終わりの時が来た。
少年達が射殺されたことを聞けば、その目じりに涙をため、何度もその口から、嗚咽の声を漏らすように、
ごめんなさい、ごめんなさい、とそれは何度も謝っていたそうだ。
我々は、その彼女に、死にゆく前に問い質した。
いったい、誰が犯人だった……なのか!?
それに対して、彼女の返答は、ホントに意外なもので、知らないの一点張りだった。
聞けば、探し求めていた人物達がいて、それは2人もいると。
自分達も、あの人達も、その2人に習って、同じコードネームを持っていただけに過ぎなかったのだと……語る。
MとL!?
それは、普段から私達が目にしたり耳する事もない単語だそうで、その2人ですら、そのホントの名前を知らないと。
コードネームだけで、雲の上のような存在だと。
その人達が生きていたのは、ホントに『悠久の昔(!?)』で、自分達の生まれるもっと前からなのだと。
……そう語る。
『あの日、自分たちはホントに嬉しかった。あの日、自分は、ようやく認められたのだと』
『何度も苦しみ、この身を何度も墜としてまで、あの恐い注射針を、この体に刺し続けた甲斐もあったと……』
『ようやく報われる。この膿のような苦しみから救われる』
『それは、あの隣にいたあの人も見ていて、恐怖で引きつっていたような感じだった……』
(何、言ってんだお前……ッ!?)
『そして、その時、(TV中継のモニター)あの階段の上から、組織の上の者達から、声を掛けられた』
『今日から、自分達2人が、その2人に代わって、新たなコードネーム持ちになると』
『嬉しかった、正直、嬉しかった……。何度も……それは、部屋に戻ってからは、そのベッドの上で枕を抱きかかえ、飛び上がって何度も喜ぶほど……に』
『でも、気づけばその2人も、もう『船外』から、もう『国外』から逃げ出していて……』
『……ようやく気づいた、私達2人は、あの2人の『影武者』だったんだって……。利用されるだけされて、最後には棄てられた……』
『あの2人の目的は、国外に逃げて、また、こんな事をやるために、やり続けるために、『研究の続行』を担ってる』
『ぁ……計画の日取りは?』
『その計画の日取りは?』
『……ッ、ダメ、言えない……あなた達の為なんかに……ッ』
『……』
(道連れか……)

――これ以上、その女は、口を割る気はなかった……。我々取材班は、それ以上の続行を諦めた。
それは、向こうの隣の方にいる、男に聞いてみても、同じだった。
彼等彼女等は、『ある組織』に『利用されていただけ』だった。
その組織の所在すらも、名を合わせない以上は、不明……』

――それから数日がたったある晩。
服役していた男は、ついに、こんな状況に耐え切れずになって、口の中の奥歯の中に隠していた、緊急時用の自白剤を防ぐプログラムに則っとり、
噛み砕いて、その中に養分が溶け出し、すぐにその命を引き取った。
絶命の声を上げる男の前には、看守が2人、茫然と立ち尽くしていた。
そこには、あの見るも恐ろしかったあの男の風貌は、ここに来た時点で既になかった……。
あの威嚇的で威圧的だった、あの男の風貌は、いったいどこへ行ったのか……。

――それから女の方は、その隣の男の死を知ると、無残にもその顔がひっしゃげるほどの、無残なショックを受けた。
何度も何度もその頭を、壁に打ち付けるほどに。
そこで倒れた女は、一言も何も、話せなくなっていた。もう何も……知らないようだった……。
聞けば、その女は、その当時から、その美貌を活かし、優等生だった。
大学へ進み、医療関係へ進み、最難関の国家資格の博士号まで取得していた。
何をどう間違えば、こうまで墜ちこんでいったんだろうか?
あの男のせいなのだろうか?
それとも、あの夜の街に繰り出し、その生まれ流れの美貌と金と酒の魔力で、何人もの男を誑かし騙し、
周りの男達と一緒に、夜の街にでも繰り出し、
そこで、電話などで巧みに使い、金銭を騙し取っていたのだろうか。
それとも……それとも……周りの先生達と一緒に恐喝と恫喝の脅迫行為を……。
まぁ、何にしてもわからない事だらけである事だけは、確かな事だ……。
その数週間後、女は目を瞑るようにして、獄中の中で、静かにその息を引き取った……。
横たわる、かっての絶世の美女だったものの遺体……。
もう誰にも知られる事なんてなく。
その獄中には、おびただしいほどの彼女の流血と血痕はあったが、それが囚人や看守からの暴行を受けた類のものではない。
彼女自身で、自分で犯した悪の所業に耐え切れずに、勝手にやった事だ。
我々、取材班が、訪れた時には、前からそうだった。
かって、その美貌と才色兼備を活かし、誰からも愛され、どんな男も惑わし、虜にしていった、そのかっての美貌は、もうそこにはない……。
あの白かった肌も、黒ずくんでいて、ズブズブな状態だった。
あの一度、触れれば、
あの美しい女としての潤いと張りはもうなく、そこには、ただの服役している、囚人の罪人の女の姿でしかなかった……。

――そして、ここにあの女の事を知る、最後にして最大のメッセージが送られてきている。
こんな内容だったものだ。
『お国(?)のために、こんなになるまで、必死に耐えて、あんなに辛くて痛い激痛の薬を、この肢体に打ち続けてきたと言うのに、
結局、最後には、何事もなかったみたいに、『あの国の人達からも(医療機関?)』、捨てられた……。
私も彼も、こんな見ず知らずの国の人達の所にまで、耐え忍んでこさせられて、勝手に(罪を)着せさせらえて、捨てられた……』
それが、あの女の最後の言葉(メッセージ)だった。
『最初から最後まで、訳のわからない事を呟く、妙な女だったものだ。
自分で勝手にやった、犯行の落とし前(?)だろうに……?!
我々、番組の取材班達に、対して、いったい何事かを言って、訳のわからない国の言葉を吐いていたものだ。
ここは日本なのだから、自分の生まれ育ってきた土地だろうに!? そっちの言葉で話せただろうに?!
いったい何を言って、何を世迷言をほざいていたのだろうか(本物の番組取材班ではない言葉使い?)!?
それに、『2回目』とはいったい……!?』
『まぁ、何にしてもわからない事だらけである事は、確かな事実だ。
ここには、彼女が使っていた、『妙なお化粧品が2つ3つほどある』。
どうやら、何かのファンデーションみたいなものと、何かを溶かしたような溶液の青い縦長のリキッドタイプようなものがある』
『……だが、ここには、このお化粧品に詳しいものの女性が1人もいない……。
あのキレかかった感じの女が言うには、『同じ顔』をした、『あの妙な高飛車の感じの女の方』が怪しいとかで、
よく女友達と家族3人(?)で、その外泊していた施設を出て、あの白い建物のような所を飛び出して、
よく通りの近くにあった感じの高級デパート沿いの方に、買い出しに行っていたらしいが……。
そこには、妙な取り巻き達と、子供達のような妙な感じの学生さん達がいて、その怪しいお姉さんの周りを、ガッチリと固めていたらしいが……。
……で、そのお姉さんと同じ、年上の感じの医療関係に従事している感じの怪しい男の方がいて、
そのお姉さんとの楽しいショッピング中に、そこの生徒さん達に付いていた先生方が、その怪しい男の方にいき、何やらを話しをしていたり、
どこかで隠れ忍んできた感じで、怪しい感じの電話のやり取りを行っていたらしいが……!?』
『いったい、何の事を口走っていたんだが、さっぱり、要領を得ない説明ばかりで、わからん事ばかりだ……フッ?!』
『だが、まだ、こっちの方がいくらか信じられる、我々、独占取材班インタビューとしては?!』
『あの妙な感じの怪しくて、美人な女の買い物に付き合ったせいで、
そこで、そこに陳列してあった高い買い物を買えず、
その女の持ち主の方から、タダでその女の方に、差出人として無料で送られてきた事が、あるそうなんだが……。
まだ、我々、番組取材班としては、まだ『そっちの送り主の方の同じ顔をした女(?)』の方が、『すこぶる信頼が置ける(?)』。
だが、あの女が言うには、この白粉の方を使って、
毎晩、頻度に使っていて、『急になって老け込んだ感じの顔になった(?)』とブチ切れて、ものを言っていたようだが……。
我々取材班が、どこかの医療機関を通して、化学分析を行ったところ、
この化粧品や化粧水の中に使われるリキッドの中にも、
その奇妙な『鉛』のようなものや、怪しい『水銀』や『塩の結晶じみたたもの』で、老化を促すような作用するようなものは、
何も含まれてなかったそうなんだが……』
『――そう言えば、女は妙な言葉を口走っていた。
それは、『老化防止』を促すような『塩の結晶じみた』もので、体内の血流の中の何かを阻害し、それ等をことごとく破砕し、
人の『DNA構造体』の内、『何か1つを破壊工作(?)』するのが『試験的目的』なんだったとか……?!
自分とまだ会った時は、その『死んだ少女のようなものも、『16歳』という、まだ未来と希望にあふれた張りと潤いの肌で、
その時は、自分以上だったんだとか……。
そんな未来と才気に溢れた、まだまだ若かった少女のようなものも、
何かの実際、その肌に打たれたたった1本の注射程度で、その日の晩に、気分を大きく害され、自室にこもり、泣き喚き、もがき苦しみ、あがいたんだとか……。
そこに心配した職員さんが取押えても無駄で、
見る間に、たった一晩やそこらで、高熱でうなされ、
見る間に年老いて、今のような張りと潤いの何もない、まるでおばあちゃんのようなものに、姿を変えてしまったんだとか……?!
その見た目は、ここに着た時には、48歳から60代ぐらいのようなもので?!
これと同じようなものを、今後100年以内のうちに計画を、もう機密裏に陰ながら、進行中なんだとか……?!
何でも、『あの予言と合わせる』為にも必要な事で、これにはあの国も政府機関も関わっていて、
これと同じようなものを、『併せて2種類』ほど研究中なんだとか……。
その内の1つは、薬ですらないんだとか……。『(線)虫のようなもの』……?!』
『……まぁ、どうやら、ここで死んだ女の方が、ものをまともに言えないような大ウソつきものの、
国民を、世界を欺き、誑かし、唆し、敵に回した国家、世界最大の大逆罪の大悪人だったのだろうが……?!
まだ、我々、番組取材班としては、そっちの方がいくらか信頼ができそうだ?!』

――その当日中に、国からの電話が舞い込む、あの彼女のお父さんは、その国からの話を通じ、娘さんの死の一報を知ると、大変ショックを受けたそうだ。
もう、住み慣れたこの街にはいられない。
あの娘と過ごした、この大事な手放し、国からの多額の援助金を受け取り、
その住み慣れた家を売り払うようにして、どこかもしれないひっそりとした山奥に移り住んでいった……。
そのお父さんの所在を知る事は、国からの威権指示もあり、誰にも知られる事はない。

――ポイントは、4つ。
・その少女の年齢は、同じ顔の女と会ったときは、16歳。
空白の期間の3年間を考えて、18歳から19歳ぐらい。
あの薬を打たれたことで、たった一晩かそこ等の間で、見る間に変貌し、その見た目が48歳から60代ぐらいのおばあちゃんみたいな見た目になっていた。
・あの薬は、現段階で3種類あって、うち2本は、『注射器』と医薬品やサプリメントみたいな『タブレット状のもの』。
さらにもう1つは、『線虫みたいなもの』。
これは、宇宙空間で、既に実験中。
・あの予言に合わせるために、今後100年の間に、人類にふとした拍子に、老化の病魔が襲い掛かる。
つまり、この少女は、実験体として悪魔の研究に使われたのだ。
効果は見ての通りだった訳だ。それも最悪的なほどに。
・阻害薬としては、塩の結晶じみたみたいなもので、人体のDNAの設計図の内、何か1つを阻害する事を目的としている。
その阻害薬を、先に開発できれば、未然の防止策として貢献できるわけだ。
おそらく、もうそれしかないだろう。

――阻害薬として、考えられるものは、何だチア?
当初は、医学や宇宙科学の中で、宇宙飛行士たちに取って、それは期待だったわ……。
無重力空間の中では、筋力が段々と衰えるから……。
その刺激を受けて促すのが、線虫であり、ドーパミンだった……。
過酷な環境の中、訓練と経過観察は、何も怠らなかった……。
実際、その実証成果があったから……!
それが、『Daf-16』といって、老化と寿命を延ばすことができる。
人にもこれがあり、あたし達の中では、これを『FOX-0』として言っている。
当初の研究成果通り、それが実用にいたり、研究に湧いたものだったわ。
新薬を超える期待だった……実際そう。でもそれも、思わぬものを招いてしまって、血中濃度と環境次第では、異変が生じる……!?
1人の人間にそれが発症すると、採血を取り、それが明らかになった……。
そして、それは時を隔て、世界中で……。
『蚊』や『ダニなど』が、始めの媒体だった……。それは、移る危険で。蔓延すればバイオハザードものの世界恐慌(パンデミック)なの。
その小動物が死んで喰われた後、それは他の動物たちに運ばれて、病原菌の元となっていく。
それが食物連鎖。
感染したその病原菌は、人にも有効で、思わぬ被害をもたらすようになっていく……。
……皮肉なものね……少子高齢化社会となっての新しい試みが、世代を経て、そんな悲劇をもたらすようになるだなんて……ッ。

――そして、同2020年の3月から5月中にかけて、あるTV番組のニュースが報道された。それは、世界を激震させたほどだった。
確か、うろ覚え程度だが、こんなものだった。
ある女性TVアナウンサーがこう言ったのだった。
列挙するのは、地名候補地。
「あー今手に入った情報によりますと、新型コロナウィルスには、8つの候補地がありました」
で、ここで、まるで画面を隠すようにして、そのテレビ局の外観が映るのだった。
この間の動きに、そのTVアナウンサーの手から離れたものは、3から4人が集まったところへ運ばれる。
『――えっ!? ナニコレ!? ちょっと今の数が下手に多過ぎない!?
ちょっと今の『青い紙』みたいなのもう一度、それを見せて!
あっ! 何をやってるのあなた達!?』
『うるさい、あんなもの1度見せれば、それだけで充分だ!』
『あっ、ちょっとあなた達、そこで何やってるの!?
何でその青い紙みたいなの破り捨ててるのさ!?
ちょっと今、それが必要なんでしょ!?』
『うるさい、『あの先生達』は、もう俺達の身内関係みたいなもんだ。
まさか、こんな大事になるだなんて、夢にも思わなかったんだ。
だが、これを一度見て、途中になって逃げ出したあいつも動揺をきたしてる頃だろ!?』
『ああ、そうだな!』
『もうあの内容を知っているのは、あいつ1人だけだ! 他のウソ内容が見つかっても、ウソかまことかの遜色のないものなんて、造れないからな!!」
『ちょっとあんた達、そこで何を言ってるの!? 『あの学校の先生達』って何!?
あっ、なにタバコの吸い殻の所で、その破り捨てた紙の上に、火なんてつけちゃって燃やしちゃってるの!?
ってこれ、火の勢いが燃え移るのが早過ぎない!? 何紙の上に油みたいなものを塗ったくってたの!? アハハ?!
……ああっ、もうこれじゃ、何がそこに書いてあったのかも、まるでわかんないじゃないのよ!?
次のコロナが発生するんでしょ!? もうこれじゃ、何も希望もわかんないじゃないのよ!?』
『うるさい、逃げたあいつが、そこから出てくればそれで済む話だろ!?』
『あぁ、確かあいつが逃げたのは、どこかの外国船の外国人の夫婦のどれかに、匿われていたんだろ!?』
『見つけ出したら、す巻きにして、沈めておかないといけないな……どこかの海の底にでも……!?』
『でも、そんな人、ホントにいるの……』
『ああ、今もどこかにいる』
『その息を潜めている』
『でも、もう、あんな騒ぎの後だから、そのどこかの外国船の中か、そのどこかの国で密かに息を潜めていても、もう何もできないじゃないの?』
『……』
『次の2回目で、人類も終わりか……』

――そして、悪魔の研究は続く。
国内はもとより、海外でも、同様にその悪魔の研究は、密かに、大学や医療機関を通じ、研究が続いていた。
彼等彼女等の、ホントの目的はいったい――!?

――その頃、本物のあの男と女は、海外で自由気ままに、バカンスを楽しんでいた。
そう、『影武者』・『替え玉の信者の囮作戦』だったのだ。
実は、2016年から2019年までの間には、空白の期間があり、この3年間の間に、綿密な脱出計画を立てていたのだ。
ここでは、3つの指標に分けた方が早い。
1つは、本物のMとLは、国外に逃亡しながら、政財界や教団内を行き来している線だ。
1つは、本物の男と女は、その者達の『影武者』であった。
1つは、その男と女が、海外旅行と研究の両方を兼任する中で、自分達の容姿に近い、信者を見繕っておく事だった。これが『替え玉』である。
そう、『囮作戦』だ。
一番不幸で不運なのは、その怪しい教団に騙されて入り、売り飛ばされた黒人みたいな騙された信者だ。
ここでは、肌の黒い女として扱う。
要は、こーゆう事だ。
初めの時期辺りは、美人な女も、自分の身体で、試していた時期があっただろう。
それが、医療関係者の性(さが)だ。これには好奇心とか興味とかで、逆らえない気質がある。
これが、少年達の言葉と合致する。
……だが、自分の美貌や容姿に、自信を持つ女が、そんなヘマを犯すだろうか?
周りからは、こう言われていた、才色兼備揃った絶世の美女だと。もてはやされていた。
当時、医科大学や大学医学部など、医学を履修する過程で、6年間学んだ後、医師国家試験に合格すると、医師免許を取得する事ができる。
医師免許を取得した後、さらに2年間の臨床研修を受ける事が必要である事から、
この臨床研修を一般に、『初期臨床研修(初期2年)』と『卒後臨床研修(後期3~6年』という。
最短でも、おおよそ、医学部受験生から、医者になるためには、『8年間の期間』を要するわけだ。
つまり、要約すれば、
最短、18歳で医学部に入学した人は、24歳で医師となり、29歳で専門医を取得できるわけだ。
これを、2016年までの、初期臨床研修(初期2年)に当て。
残りの2019年までを卒後臨床研修(後期3年)に充てる事ができるわけだ。
何も、後半は、国内でやる必要もない。
18歳 医科大学1年生
19歳 医科大学2年生
20歳 医科大学3年生
21歳 医科大学4年生
22歳 医科大学5年生
23歳ー24歳 医科大学6年生(卒業)
24歳 どこかの医療機関に在籍(1年目)
25歳ー26歳 どこかの医療機関に在籍(2年目)
早ければ、2016年の計画始動。
この時、予測と仮説通りであれば、26歳の頃だろう。
少年達から見て、彼女の容姿は、それほど若く、一目で見れば、20代前半ぐらいと勘違いするほどのものの魔性の美貌だった。
もしかしたら、童顔の線もある。
この空白の期間を、『海外留学』のための3年間とする。つまり、どこかの『大学の線』が自然と高くなってくる。
もしくは、その『医療機関の海外の支部』。
もしくは、国からの援助を受けた、『特別な支部』か。
この3つが、濃厚な線だ。
2019年に新型コロナウィルス発動。
注意すべきは、彼女の誕生日だ。早いか遅いかで、誤差が出てくる。
2016年 26歳
2017年 27歳
2018年 28歳
2019年 29歳
2020年 30歳
2021年 31歳
2022年 32歳
2023年 33歳
2024年 34歳
2025年 35歳
皆様のある程度の参考の目安にしてほしい。

――そんな頭のいい彼女が、どこかで、疑問を持てば、その計画を途中で断念する事ができたはずだ。
見繕うべきは、裕福ではない家庭だった。
それが、肌の黒い女の発見に繋がる。
その女を見つけた後は、嬉々とした事だろう。
後は、警察の保護承認プログラムに則り、生前の名前を捨て、新たな第二の人生を送る事になる。
この時、医療関係者が絡んでくれば、当然、うり二つの自分を作る必要があり、白い自分と黒い自分になる。
『白が本物の悪で』『黒が偽者の囮役』だった。
肌の黒い女は、協力的で、新しい自分の容姿に、見とれ、うっとりするほどで、意気溢れていた。
これが、新しい私と……!?
後は、奇麗な寝床の用意と奇麗なお洋服、衣食住の提供を行えばよい。
そして、女の心配事は、生き別れた元の家族の心配だった。
それも、手配済みで、充分とは言えないまでも、以前と比べれば、マシな提供を行っていた。
これが、国絡みの線であり支援だ。
気を許した女は、自分の肢体を売り込み、悪魔の研究に手を貸したのだ。
その甲斐あって、悪魔の研究が進み中で、あのワクチン製造も同時に並行して、進んでいた。
ただし、ここで注意したいのは、その研究機関が、『バレない』ようにする事だった。
つまり、起源に当たるところは、国から世界から隠蔽されていて、
表の私達が知っていたのは、ファイザー社とモデルナ社の両方だった訳だ。
つまり、仕入れルートがあり。
株式の投資家たちは、以前から、そのルート手段を風の噂などで知り、株を投資していた線だ。
後は、皆さんのご存じの通りである。
つまり、あの薬は、見ず知らずの信者の抗体から、生まれた理由(わけ)だ。

――そして、さらに、2020年から2021年の間は、MもLも精神的に気が気でならなかったはずだ。
自分達の正体を知っていて、自分達の出自を知っているのは、日本の総理大臣だからだ。
これに関わってくるのが、時の首相、安倍晋三様だ。
日本の総理大臣は、2022年7月8日に射殺されている。
表向きには、安倍首相は、旧統一教会に関する少年の手で、撃ち殺されたが、
実際に、撃ち殺していたのは、ビルの屋上にいたロシア人の殺し屋だった。
この時、打たれた弾丸の数は、全部で3発。
うち2発は、少年が撃ったもの。
残り1発は、ロシア人の殺し屋である。
この時、少年が使ったのは、自作の拳銃ではなく、溶接の線がある拳銃だった。
ガス溶接などの線があるわけだ。
そもそも、一般人が、自宅で溶接し、拳銃を作るのはあり得ないからだ。
また、少年の服には、通信機などがあったが、
これも、警察官や一般人に扮した人が、少年に近づき、その証拠の品を奪えば、何も証拠が残らないわけだ。
後は、その少年にすべての罪を着せるようにして、身代わりの保証人システムよろしくの一件で、罪を肩代わりさせたわけだ。
その報は、世界中を駆け巡り、安倍首相の葬儀は、盛大に執り行われた訳だ。
2022年9月27日に盛大な国葬が行われている。

――話を少し戻し、2022年7月8日に、安倍首相様の銃殺事件の報が、世界中を駆け巡り、安心しきった2人は、気持ちも落ち着き、心配の種が1つ減った訳だ。
ねぇ、そろそろ、あたし達もいい歳じゃない?←約32歳ごろの女
そうだな。←少なくとも35歳ごろの男
……。
……。
お互いの秘密を守り合う誓いがある。自分でもあなたでも、それを漏らせば一生の終わり……。
お前は秘密を守れるか?
フッ……チクれば、あたし達は一生の終わりでしょ? あの少年達や替え玉の信者以上の末路を辿る事になるわ。
それもそうだな。
ねえ、もう、そろそろ一緒にならない?
そして、2人は、夜の蜜月を送り、子宝を宿すようになる。
子が生まれるのに、必要な月数は10ヵ月間。約1年間だ。
安倍首相様が亡くなったのは、2022年7月8日の事。
この2人に伝わり、盛大な葬儀を見る事になるのは、なんやかんやのいざこざがあり遅れて、2022年9月27日ぐらい……だろう。
切りのいいところで、女の方から話を持ち出す以上は、2022年7月22日に初夜を送るはずだ。
7+10=17だから、子供の出産は、2023年の5月か6月ぐらいが妥当な線だろう。
2024年であれば、5月か6月を過ぎた辺りで、1歳の誕生日を迎えているはずだ。
2025年であれば、2歳の誕生日を迎えている。
国際警察の方々が、犯人を捜す際、何かのお役に立ててください。
また、医療関係者である以上、整形の線もあり、少し顔立ちを変えているのかもしれません。
あと、ラテン語も話せますよ? この2人(笑)。
それというのも、2017年にTVニュースを通じて、なぜかラテン語が流行った時期がありますからね。
それに、その女の方は、お父さんは出てきていても、お母さんが出てきていませんから、血筋か教団の線がある訳なのです。
さらに、少年達の名前も不明で、その男も女の名前の報道も、不思議と伏せられていましたからね。
普通、殺人を犯したら、実名と顔写真が公表されるものです。

――そして、それを辿るための方法は、白粉である。
黒い肌の女は、一時期、整形した事で、うっとりするほどの美を得ていた。
あの女と瓜二つの顔を。
……だが、白い肌の女にしてみれば、自分とよく似た黒い肌の女の存在は、なんだか雲行きが怪しくなってくるものがあったハズだ……。
その為、ちょっとした出来心で、イタズラを仕掛ける事になる。
虐めっ子女の気質である。
医療の分野においては、それをわかっていて、悪い事をしたのだ。
その白粉の成分は、おそらく、『鉛』と『水銀』と『界面活性剤』などの試験的なものを用いている……ハズ。
その少し黒い肌も、白粉を定期的に塗る事によって、白い肌を得ていた。
並び立つ、2人の白い肌の美女。それは、姉妹と見間違うほどのものだったハズだ。
だが、ここで、後から現れた女が失墜していく。
継続的にそれを肌に塗っていく事により、その成分が蓄積し、人体に有害の成分が蓄積していってしまった。
鉛は、シミやそばかすの原因に。
水銀は、歯茎が黒くなっていき、いつかは歯が抜け落ちてしまう事だろう。
それにより、顔の骨格が微妙に変形し、本人とはいつしか結びつかなくなっていく。
その為、定期的に肌に白粉の肌が、浸透し、グスグスになってしまったのだ。
問題は、その女のDNAを調べ、国籍を割り出す事。
続いて、その白粉の容器だ。興味本位で、創ってしまった以上は、どこかの海外で販売されていた闇ルートがあるはずだ。
それも1か月以内だけ、周りが止めた線があるからだ。
その製造場所がわかれば、それを追跡し、追って辿る事ができるわけだ。

――さらに言えば、お化粧品に含まれる界面活性剤を試験的に、試していくならば、いつかは、商品化し、世の中に出回ってくる頃だろう。
試験的に試していくならば、貧しい国や、貧しい村で、一通り試してから、認証試験を済ませ、商品化できるわけだ。
国の力が絡んでいた以上は、いつかは、表舞台にひょっこりと出てくる頃だろう。

――しかと加えて、TV報道で新型コロナウィルスの報道には、1つ、誤りがあるのを知っているだろうか!?
私達が知っているのは、2020年1月15日、日本で初めて、最初の感染者が報告された事だ。
で、逆順に遡っていき、2020年12月8日、中国湖北省武漢市で、初めて新型コロナウィルス、COVID-19が発生した。
私達が知っているのは、ここまでだ。
だが、さらに遡る事ができる。
2019年10月から11月にかけて、真のコロナウィルスが発生していた訳だ。
これは、英国のケント大学が行った研究報告である。
この新型コロナウィルスに関する発生時期による調査によると、
最も可能性が高いのは、2019年11月17である疑いがあるのだ。
つまり、騙された学生たちも、顔を整形させられた騙された信者たちも、デマ情報を流しただけで、
TV報道を通じて、私達に偽の情報を植えつけた訳だ。
つまり、本物のMとLの一文字のコードが、別の信者たちや、医療従事者などを介し、仕掛けた線が濃厚であるわけだ。
しかも、そいつ等は、世界中のどこかに、今も潜伏中である。
これが、私の知り得る限りの情報である。
今後のために、どうか役立ててほしい。国際警察の方々のご健闘をお祈りします。
そして、できる事であれば、どうか集団の力に賭けてください。
1つでも、逃した時点で、すべての計画が御破綻し、水泡と帰します。

――そして、TVニュース報道を介していない、公共職安定所を通しての、偽電話詐欺による宣戦布告。
ちなみに、99%偽者の線あり。いわゆる偽詐欺電話。
『ちょっと! ホントにここにそのあの人の生まれ変わりがいるの!?』
『そ、そうです奥様。確かに、この計器にあるように、その地域にお亡くなりになられた旦那様の気配があります。
もしかしたら、この世界に、もう既に、転生なされているんじゃないかと!?』
『おいっ、占い師のお前、せっかくこっちが、高い金を払ってまで、お前にあの父さんの反応を探らせたんだからな!?
見つけられませんでしたじゃ話にもならないからな!!
もしも、外したら、死んで、その命で償えよ!!』
『ヒィッ!! お許しを、グラディアスお坊ちゃま!!』
『あっ、お前、ここでそんな恥ずかしい名前、出すなよ。今の聞かれちまったら、非情にマズいだろ!?』
『大丈夫でしょ!? グラディアス! まさか、ここのあの人がいて、一度聞いただけで、この内容を覚えていただなんて、信じられないし』
『ルザミルアーティユアス母さん……。いい加減にもう諦めたらどうなんだ!? モーイ父さんもリリィだったかリーリエも、もう既に、あの時……。
俺達が、この星に着て、逃げる時、忘れていったじゃないか……!?』
『そうよね……グラディアス……。
確かに、あの時、他のみんなと一緒に、この星から飛び去っていく時、
私達は、あの人に、知能制限を掛けたわね……。
私達は、転生しているけど……あの人も同じように、転生しているのかも、もうわからないんだからね』
『クソッ……こんな事になるなら、あの時、俺が、リリィのその手を放すんじゃなかったぜ。
あの時、妹は、死んだ父さんと一緒に、後追うようにして付いていったんだ。
まだ、この星に残って、やる事が残っているからと』
『グラディアスお坊ちゃま……そ、そうでしたよね……。確かにあの時、お父様は……この星で生き別れたんですよね……』
『……』
『……』
『……』
『……』
(なるほど、声質からして、計4名か……。
グラディアス、ルザミルアーティユアス、召使いの女、それに占い師か……モーイにリリィねぇ……へぇ、自分の妹も忘れてるんだぁフ~ン)
『おいっ、ちょっとまだ続けるぞ? この人かも知れないし……』
(な訳あるか!! 別人だ別人!!)
『え、ええ? あっそうだわ。あの人だったら、数学系が意外と昔、得意そうだったと『聞くし(?)』!?
今頃、どこかでそれを続けていれば、新しい方程式の算出とかできちゃったりもするのかもしれないわね!?
そしたら、あたし達の所に迎えちゃって、この広いフロアを貸しきっちゃって、英才教育をつけさせれば、
あの時は、あんなに頭が良かったのだから、宇宙船の修理とかをできてたんだから、それぐらいの事はできるのかもしれないわね』
『あっいや……母さん……この人、もう別人かもしれないぞ!?』
『えっ……』
『だってこの人、文才だし……俺達の知る父さんとは、なんか初めから違うのかもしれない……』
『えっ、それホント……!?』
『はい、奥様、それマジもんですぅ』
(あったり前だ!!! 別人だ別人!!!)
『この人、ホント何も言ってこない……。あれだけ周りで騒いでいれば、1つは怒鳴り返してきてるんだが、俺の知っているあの父さんだったら』
『あぁ、やっぱり、あの時、知能制限なんてかけるんじゃなかったわ。
わたしとあなたは、あの後も何度か、転生する度に巡り合っているけど、あの人と妹は、あの後から、もうさっぱりだし……』
『くそぅ……こんな事になるんなら、俺があの時、しっかりその手を……』
『まだ、言ってる……。ハァ……こんな事になるんなら、もしかしたら、もう、魂の結びつきが、解けかかってきているのかもしれないわね……。
こう何度も、転生を繰り返しているんじゃ……』
『だったらもう、ほとんど次はないって事か……クソッ何てことだ』
『こうなったらもう、魂の結びつきを、再びまた、強めるためにも、あたしか、あたしの血を引く娘に、一度交わした方が良さそうね。
それでなら、またいくらか強まりそうだし……』
『母さんも、今年でもう、53歳だしな!』
『まぁ、何ですって、グラディアス、今までここまで育てて上げた恩を、もう忘れたというの!? お母さん悲しいわ』
『あなたに、ここまで育ててもらった恩は覚えていない。今まで、自分でここまで大きく登りつめてこれたんだ。
まぁ、あなたに育ててもらった恩義は、少なくとも、まだ感じてはいるが……』
『それは、今、その人の隣にいて、ずーっと向こうの方にいるあの娘にも同様の事が言えるんじゃないのかしら?)
(あぁ、これは誘ってるな……ヨシュディアエさんとの結びつきを……。
さては、『ヨシュディアエさんの親族関係』か!?)
私は、そう睨むのだった。
『それでなら、いくらか私達も、スッと胸がすく思いで、気が落ち着くわ……)
(は~い確定確定。
ほぅ、結構年上だったわ……。ヨシュディアエさんよりも、12歳は年上だわ。すげぇおばさんだな。
あれは、41歳、こちらは53歳、……だが、妙だな……ベラベラ、喋り過ぎてる……)
とここで、職安の女性の人が。
『あの~~ぅ、あなた達はいったいどちら様なんでしょうか!?』
『あのウィルス騒ぎを起こしたのは、俺達なんだ』
『えっ!?』
(ナヌッ!? う~ん……)
と考えてみるヨーシキワーカ。
だいたい、今の時期は、2023年12月頃に当たる。
自分が、小説を執筆し、フレアウィルス、ブルーツウィルスの名前を持ち出すようになっていくのは、2024年2月から3月ぐらいにかけてなんだ。
つまり、それよりも前、2023年12月よりも前は、ちょうど、消されたファイルに当たる、コンピューターウィルスの方だろう。
なるほど、引っかけか。
『そこにいる、父さんの反応があるやつと、ちょっと変われ!?』
『えーとそのぅ……できません』
『なんだと!?』
『えとそのぅ、衝立が邪魔してて、電話のコードも伸ばしてみても、残念ながら、その人にまでは届きません。今もこれでいてめいっぱいめいっぱいでして』
固定電話のコードは、おおよそ1mから1.5mほどだ。
この時、私と彼女の位置は、1mぐらいだが。
問題は、その固定電話の位置だ。私から見て、2mほど離れていて、受話器を取って、私に伸ばしてみても、届かないわけだ。
しかも、衝立が邪魔していて、この者達の望みは、最初から叶わないわけだ。
これには、グラディアスと呼ばれた男も。
『クソッ何だと!? それでかぁ!? 道理でこんなにやってみても、ちっとも何をやっても出てこなかったと……周りで言ってたわけだァ!?
クソッ!? 道理であいつ等!! このウィルス騒ぎに紛れて、この施設のものまで、ハックしてやがったわけだ!!
なんてふてぇ下等種族なんだ!!』
(は~い、偽物確定! ウィルスはウィルスでも、コンピューターウィルスでしたぁ!)
『えっ下等……み、えっ、あなた達はいったいどちら様なんでしょうか!?』
『……』
微妙な間が入り、Gと呼ばれた男は、こう口にしたのだった。
(今、こっちの方に、ある匿名の名を伏せた電話がどこからか掛かってきたが事があったんだ。
それを追跡し、追ってみようにも途中から、なぜだか切られてる線があるんだ。
どこの組織の怪しいもんだかはわからん。
だが、その怪しい電話口で、その時、向こうのあっちの方から、色々とものを言ってきたみたいなんでな。
今、丁度そこにその子が着ているんなら、ここにそれを書かせてみて、後でみんなで集まって一緒に見てみようと思ってな。
オイッ、聞いてるあんたも、この話に上手く合わせろ!?)
(えっ、ええ?!)
状況把握についていけてない職業安定所の女性職員さんの方がいたんだ。
その怪しい男は、電話口で、こう言ってきたんだ。
『くそっやっぱりこうなったら、
もう一度、次は、500年先の時代に飛ぼう!! それでならいくらかは、殺人ウィルスの被害も、いくらかは収まった後だろう!!』
『お待ちください、私めも連れていってください』
『あっ、私も』
『クッ……乗組員は残念ながら、俺と母さんの乗務員は2名までなんだ。
お前達は、この時代に残ってくれ……残念ながら』
『『そ、そんなぁ~~連れていってくださいよ~一緒に、なんだってしますからぁ』ねぇ!?』
『クッ、どちらにしろ、今すぐには飛べんっ!! 次のエネルギーチャージまで、あと2年は、どうしてもかかるんだ!!
あと2年したら、その時の冬の時期に、発動してやる!!』
(2年……。今は、2023(令和5年)の11か12月ぐらいだから……。後2年なら、2025年前後か……。それも冬と……!?
ううん? もしかして、また、オリンピックの年を妨害する気でいる? おいっ、ふざけるなよお前等……偽者のクセして……GとRの名を語るな!!)
『あのいったい、何を言って……!?』
『そこにいる男と、一度合わせろ、ちょっとそこから出てこい、一言文句を言ってやる』
『おばっちゃま……もうそろそろ回線をお切りになった方がよろしいかと。その周りにも、勘づかれてる頃ですよ!?』
『うん、あたしもそう思います』
『クッ、そうか……ここまでか……』
ブッツ
(なるほど……。2人乗りのタイムマシーンか……
って、誰が騙されるか!!! 変声器を使った線だな!!
怪しいのは、ミシマさんとその息子さん!! 後はその知り合い関係で、女の方は、ヨシュディアエさんの親族関係を通した線が濃厚だな!!?
それとも、俺の父の知り合いのボート場関係か!?
どっちにしろ怪しいのは、職業訓練校の線や、周りの設備管理科関係の奴等だな!? さては……!? 偽者だ偽者!!
GとRの名を語る、詐称罪もんだ!!!)

――で、とあるもののハッキングを受けて。
1秒間だけ、パソコン画面が、TVモニターと繋がった事が会った。
いたのは、高い身長の男性。年頃は、30代から40代頃。
日本人にも見えたが、どちらかといえば、ハーフの線がある。
なるほど、部屋の内装はしっかりしてるな。これは漆か? 木目の?
その時、私には、何もできず、サルと言われた気がした。こんな人があの父さんな訳ないだろ。
カチンッ、別人ですよ初めから、メチャ失礼な人だった。
政治会で、おとなしくしてなさい。

――そして、原作者(私)個人の問題。
とうのハッキングによる被害に合い、耐え切れず、すべての紙を、破り捨てて、燃やしたわけです。
それは、かっての元TVゲーム友達も、同様の被害に会い、
その後、私からの言葉を受けて、すべて破り捨てて、もうこの世には1枚も残っていません……。
完全に、ナンバーリングを振られた白い紙は、もう残っていません。
黄色い暗号の紙も、暗号解読の紙も、もう完全に残っていません。
あるのは、聞いた言葉だけです。
おぼろげな記憶でしかありません……。
……。
それが、件の暗号の一件です。
――私が思うに、あの問題は、金盗り主義の完全な『ガセネタ』だったと思います。もしくは、『周りからのやらせ』か……。
だから、決して『騙されないでください』、皆さんも。
私は、その当時の出来事を、記憶を振り返りつつ、あくまで、今回の話に、流用した経緯なのです。
まぁ、考えられる線は、
『東経と緯度』ぐらいでしょうね。
――で、その後、その時の情報を振り返りつつ、記憶を遡っていった次第なのです。
1枚目の暗号は、蝙蝠として明かしました。
2枚目の暗号は、猫で、確証はありませんが……。当時の記憶を頼りに、作成中です。
未来のスバル達が、追いかけている少女と遭遇する頃には、『90%以上はできている頃』かと思います。
まぁ、『遊び半分での作成』ですね。
22-8-16=-2。2枚足りない。
封を切って、開けてみたところで、2枚目の紙は、どうやら、2種類ぐらいあるらしくて、
後から、解き明かした後で、付け加えていくものでしたが……。
手元に、残っていない以上は、予測と仮説を立てて、補完していくしかなかったわけなんです。
『果物の種類と数』と、『調味料の何g』と『何かの動物』と『世界地図の中の切り取ったような地形』と『数字とアルファベット』を、
答え合わせをしても、その解には、至りません。
紙ではなく、口頭によるものが、必要なカードになってくるわけです。
もしくは、何かしらのイメージか。
ふむぅ……。

――そして、ここから、他の作家さん各位へ。
「――そして、今後、ハッキングによる同じ被害を考えまして、他の作家さん達に対処方法を残します。
メモリーの保存には、西暦・月・日のフォルダをいくつも作った方がよく!
できるだけ、メモリーは、複数所持していた方がいいです!
また、パソコンを、シャットダウンするとき、裏でアプリが稼働していたのを確認しています。
そのまま、強制シャッタダウンすると、アプリが働き、また、データが消去されてしまうでしょう。
よって、対処方法は、パソコンをシャットダウンする時、メモリーを一度抜いてから、強制シャットダウンすれば、
その被害は、できるだけ抑えられます。
また、予備のパソコンで、執筆するのが有効でしょう。
この時、アカウントを使用してはいけず、ネット回線にも繋いでもいけません。
スマホとの同期(ペアリング)も同様で、機種端末番号、IPアドレスを辿り、ウィルス感染します。
加えて。
偽電話詐欺は、知り合いの声が聴こえたという表現が多いです。
これは、『変声器』によるものの歴とした犯罪行為です。
自分の親や兄弟、親族関係、また知り合いの誰かや仕事仲間を介している訳です。
その中には、必ずといって良いほど、この『変声器』が使われています。
ご注意ください。
なお、私の『声』も、既に『盗られた』後です、『顔写真』も、『個人情報』も『アカウント』や『メールアドレス』も含めてです。

しおり