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第71話 ママの番!

ちょっとずつお名前がついてきて、ひまちゃんが聖獣さんっていうのも分かって、なんだか盛りだくさん!

『ねぇねぇ、私には何かないのかい?』ずいっ
『あ!ずるいわ!私にはないの?』ずずいっ

「ふ、ふおお?」
ママとまぁまが迫ってきたよ!

『あら、私たちもいるんだけど?でもまあ』
『先にのんちゃんを助けてくれたしね』
『譲ってあげましょう』
『そうだね!ぼくたち心広いから!ね?』
『『『きゅん!』』』
わあ~聖獣さんたちもお待ちかねだ~
でも、待ってくれるって!やさしいね!

『おや、ありがとね。なら、遠慮なく。山吹達みたいに花の名前でもいいよ。私みたいに大人の色香のある花とかないのかい?』ふぁさ
「ほああ」
後れ毛を払う仕草がなんだか大人です!

『あら!それなら私も!神樹の精霊にふさわしい高貴な花とかないかしら?』ふぁさ~
わあ!こっちも!

〖い、色香かのぉ?ワシが真っ先に浮かぶのは、芙蓉(ふよう)という花だの。この花は大輪の花を沢山咲かせる美しい花なのだが、ある特徴があってな〗

『特徴?』
「う?ぐりゃんぱ、どんにゃ?」
早く教えて~

〖朝と夕方では花の色が変わるんじゃよ。そして夜に花を閉じ、また朝に咲く。芙蓉は薄い桃色から赤に近い濃い桃色に。酔芙蓉という花は白から濃い桃色へとまるで花が酔うように色付くんじゃよ〗

『へえ~』
「しゅご~い。へ~んちん♪」
お花なのに変身するなんてすごい!

〖そう。その特性や姿から花言葉は色々あっての『幸せの再来』『冨貴』、そして『繊細な美』『しとやかな美人』中でもママが一番気に入りそうなのは『妖艶』⋯じゃの〗

「ほああ~よぉえん!」
それはまさに!

『ふふ⋯私のためのような花だねぇ』しゃらん

「ふええ~?」
なんか、いい香りまでしてきた気がする~
『ぴよ~(ママやりすぎ~)』
『『『のんちゃんのお顔が真っ赤なのです!』』』
『『『白騎士さんたちも真っ赤っかなのです!』』』

『『『えっ!いや、あの、そのっ』』』わたわた
「ほあ~?」
ほんとだ~白騎士さんたち真っ赤っか!

『おや、すまないねぇ。しかし、見てみたいね~その芙蓉と酔芙蓉って花をさ』くふふ
「のんちゃんも!」
見てみたい!

〖ん?庭に咲かせてみても良いが、庭を広げるんじゃろ?どの辺に咲かすかの?〗
『そうですねぇ、場合によっては後ほど植え替えますのでひとまずあの辺に』
パパが縁側から見える位置に指さすと

〖そうか、ではの、ほいっと〗

「ほああああっ」
『ぴよ~(すご~い)』
『『『ぐんぐん大きくなるです!』』』
『『『⋯ぴょん?』』』ぴくぴく
花うさぎさんたちのお耳とお鼻としっぽのお花がぴくぴくしてます。
『『『『⋯んん?なんか来る』』』』じーっ
妖精さんたちも、なんだかすっごい真剣に睨んで?見てます。

ポンッて、二つの芽が出たと思ったらニョキニョキ伸びて葉っぱが出て、蕾がついて、お花が⋯

『『『『⋯っ』』』』ふわあぁ

お花が開いたら、欠伸をしながら伸びをする妖精さんたちがっ!
「ほあ?」
頭にお花がついてる!

『『『やっぱりぴょん』』』
『『『『のんちゃん、お名前!』』』』びたっ
「ぶふっ」
花うさぎさんたちと妖精さんたち分かってたみたいです。あっという間に妖精さんたちがお顔に張り付いてきました。

『ぴよ~(それじゃ喋れないよ~)』
『『『『あ、ごめん』』』』
「ぷはっ!ら、らいじょ~ぶ」ふら
ちょっと苦しかった~。

『『『『のんちゃん!お名前!』』』』ずいっ
わかってるよ~そんなどアップでこないで~

「えっちょ」
ピンクで一重の大きなお花と、白くて八重咲きの大きなお花。とってもキレイ!

『綺麗じゃないかい。さすが私の花だねぇ』ほぉ⋯
『なんか悔しいけど、ほんとねぇ』
ママとまぁまがうっとりしてます。ママに至ってはもう自分のお花って言ってます。これから張り切ってお世話しそうだね。

『だけど、妖精まで生まれるなんて』
〖う~ん、日本の神の御業なのか、のんちゃんのせいか?どちらにせよ、驚いたね〗
パパとぱぁぱはとってもびっくり!

きれいなお花、妖精さんたちのお名前、ベリー、ナッツ、フルーツ、リーフときたらやっぱり

「ふりゃ⋯ふらわーちゃん」
だよね?お花だもん

『『『⋯』』』ぱちぱちっ
お名前を読んでみたら、何回か瞬きした妖精さんたち。たちまち

『フラワー組!』
ひときわ濃いピンク色の妖精さんが、おっきな声を出すと、妖精さんたちが一列に並んで
『『『『よろしくお願いします!』』』』ぺこーっ
一斉にお辞儀!

「ふお~、よ、よりょちくね」

『『『『はい!』』』』
わ~元気~!

『『『『うわ~っ』』』』
『『『『よろしくね~』』』』
『『『『新しい仲間、おめでとう~』』』』
わらわらわら
『『『『はい!』』』』
わ~妖精さんたちがフラワーちゃんたちを取り囲んじゃった~

〖ふむ。無事にのんちゃんと契約出来たようじゃな〗
〖そうですね。芙蓉の方は、元々この家の家精霊ですからね。家が喜んでますね〗
お、おお、はやいね。もう契約出来ちゃった。

『ふふ。おやまぁ、花より妖精に持ってかれたねぇ』
『まぁいいんじゃない?かわいいお友達がたくさん増えたんだし』
『そうだねぇ』
まあ、仕方ないさね。と笑い合うママとまぁま。

『まあ、とにかく、これからもよろしく頼むよ。芙蓉』にっこり

『もちろんだよ。任せときな、主』にぃ~っこり

お名前の効果出まくりで、ますます妖艶さに磨きがかかった芙蓉ママ、誕生です。

『ふふ⋯』
「ふふ⋯」
〖ぶふっ!のんちゃんにはまだ早いから真似っ子はやめようね。ぶふっ〗
「あい⋯」ぷー
ぱぁぱ、笑いすぎだよ。

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読み頂きありがとうございます。更新遅れてすみません。
母の骨折に続き翌日から父が熱出して⋯もうね、現実逃避したい感じです。重なる時ってなんで重なるんでしょうね?妹が今月から数年海外に行っちゃったので気落ちしてたのかな?すみません、愚痴になっちゃった⋯

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