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第53話 強く、美しく、かわいらしく

武神様と医神様が聖域に帰って行きました。実に楽しそうというか⋯

〖レイの分までしっかりと、愛し子を愛でますので安心してください〗にっこり
〖任せろ!子守りは俺と虎の得意技だからな!〗ニカッ
『おうよ!構い倒してやるから安心しろよ!』ニカッ

『あ、あらあらまあまあ、お願いしますね』ヒクッ
優越感?自慢?私がまだ会えないからって、これみよがしに得意気に見えるのは気のせいかしら?

〖行ってらっしゃい(も~レイさん煽らないでよ~)〗
〖ちゃんと伝えてよ(レイで遊ばないで!)〗
〖まあ、医神がいるから大丈夫でしょうけど(こっちは大丈夫じゃないですけど!)〗
『孫や皆さんによろしく伝えてくださいね(ああ、私が行きたい!)』
みんな心の声がっ

〖では、行ってまいります〗にぃっこり
〖『じゃあな!』〗ニカッ
シュンッ

『行っちまったな』
『そうじゃの⋯それより、エルフたち、離れるのじゃ』
〖ええ。早く距離をとった方がいいですよ〗

『『『『え?え?え?』』』』
工芸神様たちがエルフ達を呼び寄せながら、音もなく遠ざかります。

〖まあまあ、行こうね〗
〖〖急ぎましょう〗〗
『『『ええ?』』』
わけが分からないエルフさんたち

『私だって私だって⋯』ぷるぷる
〖お、おいっ、レイ、落ち着け、な?(てめぇら、とっとと逃げやがって!)〗
武神様、置いてかれた!

〖ごめーん、武神ちゃん、がんばってー〗
〖〖がんばれー〗〗
〖てめぇら親子して、これっぽっちも心が籠ってねえーっ!〗
『そんなことはございません。頑張って下さい。私たちのために』
〖バートっ覚えてろよ!〗
わ~皆様、丸投げっ


『私だって、孫を構い倒したいわよーっ!』ドッカーンっ
〖だから、落ち着けーっ庭が壊れるだろがーっ!(こいつを俺に押し付けるんじゃねーっ!)〗ガシィッ


〖おお、レイの飛び蹴りを受け止めましたね。さすが動く筋肉の塊〗
工芸神様、その言い方
『え、偉いぞよ!武神様!妾の庭を身を呈して守ってくれるとはっ』うるうる
天界樹様はいつ庭に被害が出るかとヒヤヒヤ
『あ、でも第二弾が来るぞ』
『ヒイッ武神様、頼みましたぞえっ』
これぞ神頼み!


『私だって、孫を直接愛でたいのよーっ』ぐりんっドカッ!
〖だから、落ち着けーっ!そういうことは、俺を吹き飛ばしてら言ってみろ!(ああ~めんどくせぇっ)〗ガシィっ!
庭を持ち出したの失敗したか?と思っているでしょ、武神様


『おお、あのレイの回し蹴りを片手で止めましたね』
『冷静さを欠いてるからな、逆に止めやすかったんだろな。でもありゃ』
『『相当、痩せ我慢』』
『してますね』
『してるな』
バートさんと料理長さん、冷静に分析
『武神様、妾の庭のためにっありがたや』
〖あ~天界樹ちゃん?武神ちゃん生きてるからね?〗
天界樹の精様、拝んでるし⋯

〖あら、どうしたの?〗
〖顔色悪いですわよ?〗
女神様がエルフさんたちを見ると、顔面蒼白⋯

『あ、あの、あれはいつものことなのでしょうか?』
『しょ、衝撃波がこちらまで』
『私たちも、あれ出来ないといけないのでしょうか?』
『出来る気がしません⋯』

〖〖あ、あはは〗〗
〖で、できても困るかしら?〗
〖まあ、強く放って欲しいですが⋯〗
〖〖ああはなってほしくない〗〗
〖わね⋯〗
〖ですね⋯〗


ドカーンっドカーンっ
『一発くらい当てさせなさいよ!』
〖やなこった!〗ガシッガシィッ


〖あなた達はかわいいままでいるのよ〗ぽんっ
〖強く美しく、かわいくらしく、ですわ〗ぽんっ
『『は、はい⋯』』
女神様たち、心からの訴え⋯

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お読みいただきありがとうございますm(_ _)m毎度遅くなりまして、すみません。
お気に入り登録などもありがとうございます。

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