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493 ちゅーってしてるのは?

うう~ん、またまたねんねしちゃったドワーフさんたち。
妖精さんたちはまだ美味しそうに
『『『『『チュー♪』』』』』
って、魔力を吸ってます。

「じーにしゃま、ちゃ・・・たおりゅけっちょ」
ちょっとずつおしゃべりがんばらないと、おばあちゃんが、ニコニコゴゴゴォになっちゃいます。

『ん?サーヤちゃん、息子らを心配してくれてんのかい?』
『大丈夫大丈夫。心配ないよ』
『踏んずけたって大丈夫だよ』
ジーニ様じゃなくて、おかみさんたちが答えてくれました。

「だいじぶ?」
風邪ひかない?

『おう!大丈夫だ』
『心配するだけ無駄だ』
『タオルケットがもったいないくらいだぞ』

「しょっか~」
ぽんぽんから風邪ひかないなら大丈夫かな?親方たちが言うんだから大丈夫だよね。

〖ふふ。サーヤは優しいわね。大丈夫よ〗
そっかぁー。じゃあ、質問していいかな?

「てんがしゃんちゃ・・・たち、ちゅーしてる、ようせいしゃん、ひかりにょ?」

親方たちにくっついた妖精さんたちも、色々だったけど、やっぱり火と土が多かった気がするんだよ。だけど、天河さんたちは

〖そうね。火と土の妖精ももちろんだけど、光の妖精が多いみたいね。あと、親方たちと違うのは水の妖精も多いわね〗
そうなんだね。
〖それから藍たちは風と緑にも好かれてるみたいよ。ある意味バランスいいわね〗
風と緑の妖精さん?

『ああ、そうだね。私らは自然の素材をもらって、木工とかもやってたからね』
『いい素材はいい森から』
『森の手入れとかもしてたからね』
『こいつらはその中でも』
『若手の中心だからな』
『熱心にやってた効果かもな』

「にゃりゅほど~」
おかみさんや親方が教えてくれました。森を守ってる優しいドワーフさんたちなんだね。やっぱり親方たちの家族だね!いい人たちだ!

『そういや、俺たちが前の世界で読んでた物語に出てくるドワーフって、穴蔵とか地下都市に住んでるとか、あんまり明るい森の中にいるイメージなかったな』
『あらあらまあまあ?そういえばそうね?偏屈だったり、頑固だったりね。森の中で暮らすのはエルフとかのイメージよね?』
『『今更だけどな(ね)』』
おいちゃんとおばあちゃんが読んでくれたお話は、たしかにそうだったかも。ツルハシ持って、ランプつけて、お山のトンネルでトンテンカンテン。

『ああ、俺たちが鉱石求めてそこらじゅう掘りに行ってるイメージがあるんだろうな』
『だが、俺らだって暗い穴蔵で暮らすより、明るい日の当たる場所の方が好きだぞ』
『昔、たしかに穴蔵に籠ったヤツらもいたが、あれだって傲慢な人間共から隠れるためだしな』

「ふお?」
なんか最後ダメなやつ!

『そ、そうだったのか』
『あらあらまあまあ、大変だったのね』
おいちゃんとおばあちゃんも、なんか聞いちゃいけないこと聞いた!と思ったみたいです。

『ワハハハ!昔のこった!』
『気にすんな!』
『今はこうして陽のあたる場所で暮らしてるしな!』
『『『ワハハハ!』』』

『そうか』
『そうね。今が大事よね』

『『『おうよ!』』』ニカッ
「あい!」
そうだよね。ドワーフさんたちは、元気で頼もしいおじちゃんたちです!それが大事!

『『『おや?私たちは?』』』
「ふお?やしゃちい、おねえしゃん!」
もちろん、おかみさんたちもいいお姉さんたちです!
『『『ぷっ。ありがとね』』』
『あらあらまあまあ、サーヤ、いい子ね』なでなで
「えへ~?」
『ぷっ。凛の教育の賜物』
みあちゃん?


『まあ、これだけ色々な妖精に好かれているなら、どこにいてもやってけるな』
『そうですね。普通は契約できても多くて二人。一生妖精を見ることすら叶わない者もいますからね』

そうでした。天河さんたちと、妖精さんのお話でした。

アルコン様とギン様が、きっとドワーフさんたちはお家に帰っても大丈夫だって。

「ほえ~?ゆーしゅー?」
でも親方たちはもっといたよ?

〖そうね。天河たちはとっても優秀よ。妖精はまず嫌いなモノの前には姿すら現さないわ。だから、妖精を見ることすら本来は難しいの。更に契約出来るのは更にひと握り、複数契約となるともっと貴重ね〗
「ふあ~」
そうなの?じゃあ、親方たちは?

〖金剛たちは本当に特別ね。既に聖域で暮らしてるほどだし、サーヤに名前をもらってるしね。それにちょこちょこ魔力をつまみ食いされてたみたいだし〗
「ふぉ~おやちゅ」
おめめ、黒豆みたいだし?あっ、べっこう飴もいたね。じゅるり

『『うおうっ』』ぶるりっ
『あ、あんたらも食べられたね』
『やられたね』
「う?」
食べてないよ?

〖ん~、おめめは関係ないと思うわよ?〗
そっかぁー

『じゃあ、お父さんはやっぱりすごいんだね~』キラキラ
『ん?私か?』
ハクがとってもキラキラしたおめめでギン様を見つめてます。
『だって~らんちゃんとか、だいちゃんとか~、たくさんの精霊さんと昔から仲良しだったんでしょ~?』
『ん?まあ、たしかにな。でも、私の場合は自分もまだ子供で、ヤツらも妖精の頃からの付き合いだからな』
『そうなの~?』
「おしゃにゃにゃじみ?」
『サーヤ、幼なじみ、な』
「しょーちょもゆー」ふい~
『そうとしか言わないだろ』
『ふっ』
ギン様が、なんかカッコよく笑うと

『ふふ。そうよ~幼なじみね。私たちもね?ギンの魔力が美味しくてね』すう~
『近寄ったらギンがすぐ気づいてくれてね』ふわっ
『一緒に遊んでくれるようになったのよ』ふわり
らんちゃん、なるちゃん、氷花ちゃんがギン様の背中にふわりって座りました。

『じゃあ、らんちゃんたちは妖精さんの時からお父さんといたの~?』
ハクがらんちゃんたちに聞くと、

『うふふ。そうよ。一緒に大きくなって、私たちは精霊になって、ギンはこの森の主になったのよ』
らんちゃんが楽しそうに教えてくれます。

『・・・ぼくたちは、晴嵐たちに面白い子がいるって連れられてかれたんだよ』
『そうでしたね。ギンの魔力ももちろん心地よかったのもありますが』
『ギンが良い奴だったからな!俺たち直ぐに気に入ったんだよな!』

「ふぉ~」
『そうだったんだね~』
だいちゃん、みーちゃん、はーちゃんも見る目あるね!ギン様優しいもんね!

『私たちはこっそり見てたら』
『引っ張りこまれた』
『私はぼーっとしてたら引っ張りこまれた』

『ふふ、そうだったな』
牡丹ちゃん、揚羽ちゃん、月花ちゃんは確かにそんな感じします。ギン様も懐かしそうに笑ってます。

〖神獣になる前からこれだけ精霊を従えてるのはすごいことなのよ〗
と、ジーニ様が言うと

『ジーニ様、それは違います。私は晴嵐たちを従えたことはありません。子供の頃からの仲間です』
ギン様がジーニ様にキッパリと違うと言いました。

『・・・うん。こういうところだよね』
『そうですね。だから私たちはギンが気に入っているんです』
『ガハハ!どんなに強くなっても変わらないんだよな!』
『そうね』
精霊さんたちみんな、優しい顔でうんうんって頷いてます。

〖そうね。ごめんなさい。あなた達、素敵だわ〗
「あい!」
『お父さんもみんなもかっこいいね~』
うん!かっこいい!

『サーヤ』
『ぼくたちだって』
『なかよし!』
妖精トリオが
目の前でビシッとポーズをとってます。
「あい!」
『あら、それなら私とクゥだって!』にこっ
『そうだぞ!なんたってサーヤの家族第一号だからな!』にかっ
「あい!」
みんな、仲良しで家族!

〖ふふ。そうね、あなたたちもギンと晴嵐たちみたいになれるわね〗にっこり
『ああ、そうだな』にこ
「あい!」にぱあっ
『うん!』
ジーニ様とギン様のお墨付きもらいました!

『じゃあ、ドワーフさんたちも契約したらお父さんたちみたいになるのかな~?』
「かにゃ~?」
仲良しがいいよね?

〖さあ?どうかしらねぇ?くすくす〗
『今は一方的に魔力吸われているだけだからな』
〖まあ、それだけ相性がいいってことだから大丈夫とは思うけどね〗
『あっ、そろそろ起きそうですよ』
ギン様が言うと

『『『んんん~』』』
『『『なんか乗ってる?』』』

天河さんたちがおっきしました。
どうなるかな?

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