324章 パワーをもらう
アカネは活力をもらうために、カスミの家を訪ねることにした。
「こんにちは・・・・・・」
カスミは突然の来客を、笑顔で出迎える。
「アカネさん、いらっしゃい」
「カスミン、エネルギーをちょうだい」
「どうすればいいですか?」
「カスミンの笑顔を見たい」
「わかりました。カスミンの笑顔で、アカネさんを元気にしましょう」
カスミは150パーセント笑顔を作る。アカネはそれを見て、元気を取り戻すこととなった。
「カスミン、ありがとう」
「アカネさんに感謝されるのは、ハッピー&ハッピーですよ」
カスミの家に、10歳くらいの女の子が現れた。見た目だけでいうなら、完全に小学生みたいである。
「カスミンおかあさん、ただいま」
知り合いだけでなく、子供にも「カスミン」と呼ばせる。「カスミン」という呼び方を、とことん気に入っているようだ。
カスミは娘を出迎える。
「ハルヒ、久しぶりだね。元気に過ごしているかな?」
ハルヒは首を横に振った。
「子育てに追われて、大変な日々を送っているよ」
10歳くらいの子供が、一人の子供を立派に育てあげていく。「セカンドライフの街」の女性は、とってもたくましい。同じ立場であったなら、育児を放棄していたと思われる。
ハルヒの二つの黒い瞳は、アカネのいる方向に向けられた。
「アカネさんですか?」
「うん。そうだよ」
ハルヒの鼻息は、五割増しで荒くなった。
「手をつないでください、ハグをしてください」
「うん、いいよ」
アカネが手を差し出すと、ハルヒはすぐに握った。
「カスミンお母さん、アカネさんと手を握れたよ」
「ハルヒ、よかったね」
ハルヒは手を離したあと、アカネを思いっきり抱きしめる。
「アカネさんの体温は、マイルドな印象を受けます」
「ハルヒちゃんは、とってもたくましいよ」
「そうですか。ありがとうございます」
カスミの子供ということもあって、とってもパワフル。活発な女性と過ごしていると、元気な女の子に育つようだ。