18話 復讐
俺とアルフ。2人の命を懸けた一騎打ちが始まった。
「少林寺!!、二の技、八卦掌!!」
ダン!ダン!ダン!
俺は攻撃を繰り出す。アルフは、俺の攻撃を避けながら攻撃をする隙を伺っていた。
「・・・」
「・・・」
こいつ・・・俺が繰り出してくる技を知っているのか?
アルフは俺の攻撃を受け流しながら、俺を観察していた。
「氷魔術!!アイスストーム!!」
アルフが詠唱すると、辺り一面に氷が出現した。
そしてその氷は俺に向かって飛んできた。
「・・・」
ダン!ダン!ダン! 俺は飛んでくる氷を避ける。
(少林寺の1~10までの技をすべて出す!!)
「少林寺!!三の技、烈火脚!!」
ズシャッ!!
「ぐっ……!!貴様、何をした!?」
俺の蹴りは、アルフの顔面に直撃した。
「ぐっ!!」
「まだだぁ!」
俺は、間髪容れずに、回し蹴りを繰り出した。
「くそがあああ」
「がふっ」
俺の左脚が、アルフの脇腹に入った。
「調子に乗るなよ!!氷魔術!!アイスボール!!」
アルフは、氷の玉を飛ばしてきた。
「・・・ッチ!!」
俺はその玉を手で受け止めた・・。かなりの質量だ・・。
「潰れちまえ・・!!剣術、剣技、技名、ソードスラッシュ!!」
ドゴォオオオ!!
俺はそのまま闘技場の壁まで吹き飛ばされた。
・・・くそっ!!
バゴォオ!!
アイスボールを俺は叩き割る。
すぐに、アルフ目がけて地面を蹴り、突進する。
「少林寺!!四の技、大車輪!!」
ケイは地面に手をついて、ぐるりと回転し、その勢いでアルフに攻撃する。
「なっ!くそ、アイスシールド!」
アルフのシールドを蹴りで叩き割り、そのまま突っ込む。
「少林寺!!五の技、突天衝!!」
「がはっ……」
ケイは、アルフの胸元を掴み、背負い投げをした。
アルフは、壁に激突する。
「ぐっ……!!」
俺は、ゆっくりとアルフに向かって歩いて行った。
「こんなもんか・・?!!」
こんなやつ、少林寺拳法の全国大会の相手に比べても大したことない・・。
「ふふふ。本気を出すぞ!!氷魔術!!形態変身、氷竜!!」
アルフはドラゴンの姿になった。
その姿は西洋の鎧をまとっているようだ。
俺はそのデカさに驚いた・・。
こいつ・・!!本物だ・・!!強い・・!!
「アイスブレスゥ!!!」
ボゴォオオオオオオオ!!!
俺は正面からその攻撃を食らってしまった。
「ぐあぁああ!!」
やばい・・・!!息が・・・できない・・・!!
「死ね!!」
ドガァアアン!! アルフは、俺を踏み潰してきた。
俺は何とか転がって避けた・・・。
やべえ・・!!劣勢だ・・!!いや、演武だから元から劣勢か・・!!!
「お前の技!!相手と戦力比を6:4にするんだろ!!つまり、最初からてめえはずっと劣勢なんだよ!!欠陥技だな!!」
氷竜は旋回し、俺に向かってくる。
「くそっ!!少林寺!!六の技、流水拳!!」
俺は両手をクロスさせ、氷竜の突撃を受け流す。
「うぉおおおお!!!」
氷竜は闘技場の壁にぶつかり、壁が崩れた。だが、再び空中に飛び上がって旋回している。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。あと4つ・・あと4回技を出せば!!」
「疲れてきたんじゃねえのか!!?アイスブレイク!!」
バギバギバギバギバギバキバキバキバキバキ!!!!
地面や壁が凍りついて、割れていく!!
やべえ・・!!
俺はジャンプして足が凍らないようにした。
「少林寺!!七の技!!螺旋龍!!」
俺は足を曲げて、体を回転しながら、ドリルのように突き進んだ。
そして、氷竜に直撃する。
効いてない・・?!!だと!!
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「アイスブレス!!」
氷竜に変身したアルフの口から、氷のビームが放たれる!!
空中にいた俺は身動きがとりづらい・・!!
「少林寺!!八の技、千鳥足!!」
俺は足を曲げて、体を回転させながら、飛び跳ねるように進む。
氷のビームは、地面に着弾する。
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
まずい・・・!!このままじゃ負ける!!
「どうしたよ!!息が切れてるぜ!!」
アルフは俺に突っ込んできた。
「少林寺!!九の技!!風林火山!! 」
俺は腕を交差させて、突進してきたアルフを受け止める。
「はあああ!!!!」
俺はアルフを押し返す。
ゴゴゴゴゴ!!!
両者の押し合い!!
負けねえ・・!!ぜってえまけねえ!!
「殺す!!!とどめだ!!氷魔術、アイスブレイク!!」
バギバギバギバギバギバキバキバキバキバキ!!!!
「ぐわああああああ!!!」
俺は体の半身が凍り付いてしまった。
バゴォオオオオ!!
そのまま、氷竜の突進を食らい、地面に叩きつけられた。
まだ、片足が生きている・・!!片足で跳べ!!
「少林寺!!十の技、双龍乱舞!!」
俺は片足で跳び、体をひねった。
両足も凍っていて、バランスが取れない。
「ボゲがぁああ!!弱ええんだよてめえは!!」
俺の攻撃ごと、氷竜に踏みつけられ、再び背中から地面に叩きつけられた。
「かはぁあああ!!!」
全身負傷・・。
「はは!!終わりだな!!」
だが、これで少林寺の1~10までの技を全部出せた!!条件成立だ!!
俺はふらふらと立ち上がる。
「少林寺!!術式開放!!蒼真天封神!!」
俺の体から青いオーラが立ち上る。