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210章 睡眠

 コハルは強い眠気に襲われたのか、顎が割れそうなくらい、大きな欠伸をする。

「アカネさん、眠ってもいいですか?」

 睡眠をとろうとする女性に、柔らかい笑みを送った。

「うん。いいよ・・・・・・」

「ありがとうございます。ちょっとだけ、眠らせていただきます」

 コハルは横になったあと、

「アカネさん・・・・・・」

 と小さな声で呟く。

「どうかしたの・・・・・・」

 質問を返したときには、コハルは眠ってしまっていた。

「コハルさん、おやすみなさい」 

 優しい顔を見たことで、ストレスを逃がすことができた。

「コハルさん、ありがとう」

 お礼を小さな声でいったあと、背筋を軽く伸ばす。

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