18 謝罪と事件
「ねえ。あなたは私を強くするんじゃなかったのですか。」
今、俺は勇者ピリポの部屋に呼び出されている。俺からしてみれば何でとしか思えないのだが。
「はい、そうです。」
「じゃあ、他の人にも教えようとするのは私を強くさせる気がないということかしら。」
「い、いえそうゆうわけでは。」
「じゃあ、もうこうゆうことをしないように。」
「え。断って来いってゆうわけじゃないの。」
「ええ。もう引き受けたのに断るのは申し訳ないし。(あれは良くなかったと思うから。)」
「え?申し訳ないしのあと何か言った。」
「いいえ。何でもないわ。」
ピリポがそういった刹那、突然轟音が聞こえてきた。
そして、俺は自然と窓を開けて外へ出ようとしていた。
「私も行くわ。」
そう言ったピリポはとてもやる気に満ちていて。そして俺は
「なら、さっさと行くぞ。」
そう言っていた。
〜〜〜〜〜
向かった先の光景はとてもひどいものだった。
1、2級くらいの魔人が十数体も集団となって暴れていた。先生達は止めようとしているが焼け石に水でしかないようだった。
おそらく、魔眼によって先生達は弱体化され、魔人達は強化されているのもあるのだろう。
「何、これ。」
「魔人の襲撃だと思われますが。」
「そんなの聞いたことない。」
「私もそんなの聞いたことないですよ。魔族によるものでしょうかね。」
「なら、何でそんなに落ち着いているのよ。」
「第一に私が魔人と戦ったことがあるからということと。第二にこの場で冷静さを失ったら勝てる戦いも勝てなくなります。」
「勝てるの。」
「ええ。まあ、ピリポさんに手伝ってもらわないと無理ですけど。」
「なら、どうしたらいいの。」
「先生達と3分の1を足止めしておいてください。ここからは実践の時間ですから身を引き締めてくださいよ。では。」
まずは、先生達の弱体眼の効果を強化眼で無くすか。
とりあえず無くしたけど。視界に入ってない先生はどこにいるんだ。
「チッ。邪魔すんじゃねえ。」
予知眼。そして〈闇光球〉圧縮威力2.3倍
こんなことしてる場合じゃねえんだよ。
さっさと探して、魔人のヘイトを集めて上位魔法で倒そうと思ってるんだから。
この後、10人ほどの散らばった先生達に強化眼を使ったためヘイトを集める準備をしていた。
閃光ならヘイトが集まるかな。やっぱ爆破の方がヘイトが集まるかな。
よし、先に〈爆裂〉威力3倍、そして〈閃光弾〉威力4倍を使おう。
うーん。想像以上に集まったな。
よし。〈火炎地獄〉威力2倍から〈旋風永来〉を使おう。