207 お礼は･･･じゅるり。
みるみるうちに畑が耕されていきます。
『楽しそうね～』くすくす
『本当ですわね。回りすぎて目を回さなきゃいいのですけど』ふぅ
楽しそうな結葉様と、心配そうにため息をつくアイナ様。美人さんは何をしても絵になりますね。
〖本当なら回らなくてもいいんだけどね～よっぽど気に入っちゃったのね。あれ〗
苦笑いのジーニ様です。あれはね、でんぐり返しって言うんだよ。
「にぇーにぇー、じーにしゃま、あいなしゃま」はーい！
サーヤは聞きたいことがあります。だから、おててあげて質問です。
〖サーヤ、なぁに？〗くすくす
『はい。何でしょうか？』にっこり
「みんにゃ、おてて、ぽん！にゃんで？」
ハイタッチ！何でかな？
〖ふふ。みんな大好きなサーヤをお手伝いしてくれてるのよ。さっきお手手ぽんっしたのはね〗
『サーヤちゃんに直接触って力を少し分けてもらったのですわ。そうすると、サーヤちゃんの力と自分たちの力の両方を使ってお手伝い出来ますから』
ジーニ様とアイナ様が、
『ほら、ですから楽しそうでしょう？』
〖仲良しになれて良かったわね〗
って、言ってくれました。
「おてちゅだい？さーやちょ、ようしぇいしゃん、なかよち？」
だからお手伝いしてくれるの？
『そうですわ。仲良しになったら手伝ってくれますの。妖精たちの力を借りるので、サーヤちゃんはあまり力を使わなくても魔法が使えますし』
〖妖精たちもこれだけ人数がいれば一人一人が使っている力はわずかよ。サーヤから力ももらってるしね〗
「しょっかぁ。なかよち、うりぇちい。ようしぇいしゃんちゃち～！あいがちょ～！」
両方のお手手ぶんぶんします。
『『『『どういたしまして～』』』』
『『『『たのしい～』』』』
『『『『どんどんやるよ～』』』』
『『『『お～！』』』』
お、おぉ。やる気満々です。
『ふふ。そうですわね。やる気満々ですわね』
「おりぇい、にゃにが、いい、かにゃ？」
がんばってお手伝いしてくれてるから、何かお礼したいな。
『そうですわね、妖精はキラキラした物も好きですけれど、甘いものも大好きですわよ』
「あまいもにょ。おいちゃん」
それなら、せっかくお野菜これから育てるし
『分かったよ。あとで沢山作らないとな。サーヤも手伝えよ』
「あ～い。がんばりょ～！」
おいしくて、甘いもの！サーヤも食べたい！じゅるり。
『ふふ。ありがとうございますですわ。きっとみんな喜びますわ』
『私も喜ぶわぁ』
〖結葉…あんたはいいのよ〗
ジーニ様、結葉様の発言にため息です。
『さあ、サーヤ。練習もしたから次は私の足元よぉ』にぃっこり
「うえ？」
そんなすぐ？
『ちょおっと待った！！結葉様、種が先だぞ！畑だけ出来ても蒔くもんなかったら意味ないだろ？』
まったく！と、おいちゃんプンプンです。そりゃそうだよね。
『ええ～、分かったわよぉ』
プクーって、かわいくしてもだめですよ。
『サーヤ、頼むな』
「あい。えーちょ、おちゃ、ゆじゅ、こみゅぎ、おおみゅぎ、ほうりぇんしょう」
これで、五種類。あれ？もう一種類いいんだっけ？
「おいちゃん、もうひとちゅ？」
『ん？あっ、そうか。柚とお茶は結葉様が協力してくれるんだよな？』
『そうだったわねぇ～。私が二人を煽っちゃったからねぇ。二本ずつあれば、増やせるわよぉ』
結葉様も思い出したみたいです。
「じゃあ、おいちゃん、ようしぇいしゃんちゃちに、あみゃいにょは？」
『おっ！いい考えだな！すごいぞ！サーヤ！』
「えへへ～」
そう？そう？サーヤにも食べさせてね。
『うん。そっちがメインだな？』
そんなことありませんよ？お礼ですよ。じゅるり。
ん～と、それじゃあ、デザートにも、おかずにも使えるなら～
『さつまいも』
「さちゅまいみょ」
お～！！さすがです！やっぱりおイモ美味しいもんね！じゃあ～
『ほくほくの』
「あみゃ～いにょ」
『「……」』
ぶ～、だめだめです。
『おかずでも、スイーツでも使えるのはほくほく系だろ？』
料理するのは俺だぞ！？
「やきいみょ、すいーちゅ、ねっちょり、あみゃ～いにょ！」
蜜いっぱいの、甘～いおイモがいいの！
バチバチッ
でもでも、やっぱり両方食べたいなぁ。おいちゃんはどうかな？
『「……」』
こくりと二人で頷きます。こうなったら
「じーにしゃま、しゃちゅみゃいみょはにぇ、あみゃいにょみょ、おかじゅみょ、できりゅにょ。ちかみょ」
おいちゃんをちらっと見ます。頷いてます。通じたみたいです。
『そうだな。スイーツでも、おかずでも何しても美味い。しかも、さつまいもは良質な食物繊維が豊富でな？腸内環境を改善するのにいいから、お通じとか良くなってな？強いては肌荒れとか〖『作りましょう！』〗にも…』
おぉ！食いついた！ジーニ様だけじゃなくてフゥまで釣れたけど･･･
『出来れば二種類欲し〖大丈夫！〗い…』
にやり。
『ありがとう』
「あいがちょ～！」
やったね！おいちゃんとハイタッチ！パンっ♪
『あらあらぁ、サーヤとゲンもやるわねぇ』
〖あ、あら？〗
『わたしたち今何を？』
なんでしょね？にやり。
『それじゃあ、やっぱりそれぞれのタイプの庶民には手が出ない高級なやつとか、特定の地域でしか栽培出来なかったやつとかがいいよなぁ。絶対美味いよな？』
「お～！おいちゃん、てんしゃい！」
ぜったい美味しいよ！
『お茶は緑茶も紅茶も烏龍茶も同じ葉だったよな？玉露は確か日に当てないようにして育てるんだよな？』
「うにゅ？わかんにゃい。ちりゃべりゅ？」
『まあ、そうかぁ。調べるのは後でいいかな？じゃあ、サーヤ、種出してくれるか？』
「あ～い。ちゃね～でりょ～」
ぽとぽとぽと…成功だね！でりょ～を繰り返して、おいちゃんに渡します。
『じゃあ、俺は畑行くな。サーヤ頑張れよ』ぽんぽんっ
「あい～」
サーヤも行きたいよぉ。
『結葉様も、後で手伝い来てくれよな』
『分かったわぁ』
『頼んだぞ～ぉぉ』どどどどどっ
と、言って、おいちゃんは行っちゃいました。声が最後小さかったよ･･･
サーヤも連れてって～。
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