131章 おもてなし3
「セカンド牛+++++」を、ココアに提供する。
「お肉が焼けたよ・・・・・・」
最高級の肉を前にした女性は、子供のように瞳を輝かせている。この姿を見ていると、母親には思えなかった。
「アカネさん、ありがとうございます・・・・・」
ココアは一口サイズに、肉を切っていく。その過程において、皿からこぼれんばかりの、肉汁が溢れることとなった。
「すごい肉汁ですね」
「肉汁が最大の魅力だよ」
「そうなんですね」
ココアは肉汁が溢れている、「セカンド牛+++++」を口に運んだ。
「ほとんど噛んでいないのに、肉が消えてしまいました」
あまりの柔らかさゆえに、口の中を通過するのが早くなっている。食材をしっかりと味わいた
い人には、不向きな肉といえる。
「甘い肉を食べたからか、口の中がとってもマイルドです」
肉とは思えないほど、優しい味わいとなっている。
「最高級の肉というのは、一般の肉とはすべてが違いますね。100グラムあたり、1000万ゴール
ドの値がつくのも納得です」
ココアは何かにとりつかれたように、肉を食べまくっている。普段はおとなしい性格をしているだけに、意外な一面を見たような気がする。
「アカネさん、おかわりがほしいです・・・・・・」
「うん。好きなだけ食べていいよ」
ココアは最終的に、1500グラムの肉を食べる。1億5000万ゴールドがあっという間に、一人の女性の胃袋に消えることとなった。