二人の話
ギィさんは頭を下げながら何回も(本当に申し訳ありません)とざのざのさんに謝った
ざのざのさんは呆れながら言う
(おい、もういいよ、こんなところで大きな声をだすな、バカ、まーあんた、俺のラーメンのファンなんだろう、わかったからもういって)
ギィさんが顔をあげると笑顔になった
ざのざのさんは少し考えてから言う
(ところであんた、いま、暇か)
ギィさんは(はい、特に用事はありません)
と言った
ざのざのさんは(じゃあ、俺は今日いろんなラーメンに使う食材を見に来たんだよ、あんた、ラーメン好きなら俺がどんな材料見てるか一緒に見て回るか、暇ならよ)
と言う
ギィさんは憧れのざのざのさんがどんな材料を見ているのか気になっていた
こんなチャンスもうないだろう
ギィさんは(喜んでお供させていただきます)と笑顔で言う
ざのざのさんは頭をかきながら言う
(じゃあ行くか、ついてこい、俺がどんなもん選んでるのか特別に見せてやる)
と言って二人は店内を見て回った
ざのざのさんとギィさんは店内を3時間くらい見ながら時折、商品を買うとざのざのさんは(これくらいだな)と言ってギィさんを見て言う
(どうだ、こんなもの見てんだよ、俺は、面白かったろう)と言った
ギィさんは笑顔で言う
(はい、とても参考になりました、申し遅れました、私はギィと言います、実はこんどラーメンの修行をして、ラーメン屋さんを始めるつもりなんです)
と言うとざのざのさんは驚きながら言った
(なんだよ、ギィさんはラーメン屋やるつもりかよ、そうか、でもな、ラーメン作るのは半端じゃあないんだぜ、そこんところギィさん、わかってるのか、本当に)
と言う
ギィさんはかしこまってざのざのさんに言った
(はい、とても厳しいことは承知してます、命をかけてやりとげたいんです)
と言う
ざのざのさんは厳しい顔をしながら(そうか、まっ、かんばんなよ、ギィさん
ラーメンは本当に半端者じゃあできねえからな、肝に命じとけよ、じゃあ、俺は行くわ)
と言って手をふって別れた
ギィさんはあらためてラーメンは本当に半端じゃあないんだなと思いながら気を引き締めた
ざのざのさんと一緒にに回ってついでにギィさんも材料をいくつか買った
ギィさんは晴れやかな気持ちになると店内をあとにした
ギィさんはどんなことがあっても美味しいラーメンを作るんだと言う気持ちがかたまった