127章 終了報告
ゴッドサマーに、仕事を終えたことを報告する。
「ゴッドサマー、仕事は終わったよ」
「もう終わったのか・・・・・・」
依頼を受けてから、1時間くらいしか経っていない。そのこともあってか、本当にやってきたのか、といわんばかりの表情をしている。あまりに早すぎたことで、信頼を失ってしまったようだ。
「うん。効率よく進めてきたよ」
「地雷がなくなっているのかをチェックするのじゃ」
「ゴッドサマーは現地に行くことはできるの?」
地雷スコープの故障により、数値が間違って表示されることもある。その場合については、ゴッドサマーの命が危うくなる。
「超進化パソコンに地雷の数が記録されている。それを見ることによって、地雷の残数を知ることができるのじゃ」
「セカンドライフの街」と同じ性能を持つ、機械がこちらにもあるのか。住民の貧困さからすると、信じられないほどの格差がある。一部を分配すれば、食料危機から脱却できるのではなかろ
うか。
ゴッドサマーは地雷の数を見たあと、大きく頷いていた。
「地雷の残数は0となっておるのじゃ。完全に取り除かれているようじゃ」
数字を確認したことで、信頼してもらえたようだ。
「地雷がどうして、あんなにたまったの」
「いろいろと事情があって、地雷をうめることにしたんだ」
深いところまで追求するのはタブーである。アカネは質問をストップすることにした。
「地雷撤去の報酬については、マツリという女性に渡しておく。好きな時に受け取りに行ってくるのじゃ」
「わかった」
「あの地帯を利用して、新しい観光事業を始めることができる。アカネ、本当にありがとう」
アカネもお金をもらえるので、win-winの関係が築かれる。互いにメリットがある仕事というのは、すべての人を笑顔にできる。全員が幸せになる仕事を、これからもやっていきたいと思った。