125章 大量の地雷
地雷を処理する場所にやってきた。
誰も住んでいなかったからか、草木がボーボーに生えていた。放置された状態が続くと、荒れ果ててしまうようだ。
仕事をするにあたって、伸びすぎた草木は足かせになる。魔法を使用することで、仕事をしやすい環境を整えることにした。
仕事がしやすくなったあと、地雷スコープを確認する。地雷の数は「10000000000000」と記されていた。どんなことをすれば、これだけの地雷が埋まるのだろうか。戦争が終わったばかりであったとしても、地雷の数はここまで増えることはない。
0をたくさん表示するよりも、「10兆」と書いてくれた方がありがたい。0の数が多すぎるからか、正確な数を把握できそうになかった。これだけの0が並ぶと、「1兆」にも、「100兆」にも読めてしまう。
アカネが足を動かした直後に、地面から激しい音がする。地面に埋まっていた、地雷を踏んでしまったようだ。
「ドカーン」
無敵の身体をしていることもあって、かすり傷一つなかった。生身の人間が無傷というのは、不可解な現象といわざるを得ない。
地雷スコープで地雷の数を、確認しようと思っていると、衝撃で木っ端みじんになっていた。こちらは、地雷に耐えることはできなかった。
粉々になった地雷スコープに対して、修復の魔法をかける。効果はてきめんで、地雷スコープ
は元の形に戻ることとなった。
地雷の残数を確認すると、「9999999999900」と表示されていた。実感はなかったものの、100個の地雷が吹き飛んだことになる。地雷の数が増えると、一度に爆発する数も増えるらしい。
地雷スコープが故障しないよう、強烈なバリアを加えることにした。こうしておかないと、何度も修復することになる。余計な手間は、なるべくかけたいようにしたい。
地雷を処理する前に、地雷地帯に強靭なバリアを張る。これを怠ってしまうと、地雷を爆発させたときに、周囲に甚大な被害を及ぼすことになる。仕事をするにあたって、それだけは避ける
必要がある。
アカネは宙に体を浮かせたのち、炎の魔法を唱えることにした。
「全てのものを燃やしてしまえ、ファイアーセカンド」
10兆個の地雷が埋められているとあってか、前回とは勢いが違っていた。鼓膜が破けそうなほどの、大きな音が鳴っていた。あまりにもうるさかったので、音を軽減する魔法をかける。直後、無人島さながらに静かになった。音を小さくする魔法は、効果てきめんだった。
地雷スコープを見ると、地雷の残数は「700000000000個」となっていた。数が多すぎるために、どれだけ除去されたのかわからなかった。先ほどの魔法で取り除いたのは、3000憶、3兆、30兆のいずれかであると思われる
アカネはもう一度、炎の魔法を唱える。音を軽減する魔法をかけたからか、地雷の音は全く聞こえなかった。雑音がなくなったことで、格段に仕事がやりやすくなった。
炎魔法を連続で唱えると、地雷は次々と爆発されていくこととなる。その様子を見ていると、大量の爆薬で花火大会をしているように感じられた。