第1章のプロローグ Lの発見とトナ博士
【プロローグ Lの発見とトナ博士】
この物語はフィクションです。登場する人物、団体などは実在しません。
【――この物語は、
地球人スバルとアンドロメダ星のオーパーツLとの出会いと冒険と友情の物語である。
2人は冒険の中で、成長し、助け合い、時に迷い、葛藤し、喧嘩するも、
その過程で仲が深まり、救世への道標を辿る。
地球とアンドロメダと他の惑星とを繋ぐ、
『宇宙団体協議連合加盟』通称『ファミリア』に加盟し、救世への道を辿るのだ】
【――この話の端は、今より1万2000年前、
ある天才科学者トナがとある遺跡にて、Lを発見した事により、始まりを告げる――】
なお、地球の公転周期では1万2千年前だが、
アンドロメダ星の公転周期では3万6000年前に遡ると動議する。
宇宙、どこまでも広がりを見せる広い空間。
その宇宙の中に1000種類以上もの大小様々な銀河、星雲があり。
その中の1つアンドロメダ星雲、その第四太陽系、救済星(ソーテリアー星)という名の赤い惑星があった。
なお、そのお隣の第三太陽系にはアンドロメダ星がある。
【スルメの大地 アチヨ遺跡】
どこまでも広がる見せる赤い大地。
いや、一見するとそれは砂漠のようであり、硬質の赤い岩肌が所々にあった。
その大地のどこかに石造りの古い遺跡があった。
その遺跡内部。
突然、どこかの部屋がドォンと爆発し、パラパラと石片が降ってくる。
舞い上がる土煙の中、ガンガンと何かを叩く鈍重な音が響いた。
その部屋に近づいてみよう。
それはトナ博士を始めとした遺跡探検家であった。
私達は国の許可を得て、こうして遺跡の中からあるものを発掘した。
その者達の特徴は、鉱物の体をした何かしらの動物達の種類だった。
――スルメ遺跡から発掘したのは、金属光沢を帯びた長方形の箱だった。
赤い太陽が照りつける。熱いな今日は。
「うん?」
箱に何か変化が現れたこれは。
それは色鮮やかな色彩だった。赤、白、緑とまるで彩雲のようで、金属光沢を帯びた長方形の箱が栄えるのだ。
なるほど、これは箱だけでも歴史的価値があるぞ。当たりだな今日は。さしずめこれは、光の屈折率かな。
「博士、何か書かれています。いえこれは……太陽の光で浮き彫りになって」
「おおっ、文字が、文字が、浮かび上がった」
「これはすごい大発見じゃないんですか!?」
なるほど、太陽光の光が箱の表面に施された文字と何らかの化学反応を起こして、文字が浮き彫りになったのだな。
すごいじゃないか、歴史的大発見だ。
「さっそく解読してみよう…………」
助手の1人が解読に試みる。
彼は考古学にも精通していて、象形文字なんかも読める天才だ。だが今回ばかりは。
「ダメだ……こんな文字、この星のどこにも記述が残されていない」
「え……」
「それじゃあお隣の星とか」
「いや、お隣の星とも多分違う。それなら記憶に引っかかるはずだ」
「謎の古代文字か……」
みんなう~んと大いに悩んだ。
だが、名前がないというのも何かと不便だ。
私はもう一度の文字列のパターンを読み、唯一読める表記体に目がついた。
それは私の口をついて出た。
「L……」
「博士、今なんて」
「いや……名前がないというのも何かと不便だと思い、せめて、名前だけでもと思ってな」
私はその唯一読めるLという名の表記体に触れた。
「L……L……うん、言いやすいかも」
彼女の発現を皮切りに、考古学に精通していた助手も。
「確かに言いやすいのも有りですね」
「よし! これからこのオーパーツの名は、『L』だ!! よろしくな『L』!!」
☆彡
――その日の夜。
どこかの部屋に安置されていたLの箱に、誰かが近寄ってきた。
それはトナ博士であった。
時間は深夜、誰もいない。
「……さっきの夢は、君かいL。
不思議な夢を見たんだ。
君は思ったより小さく、かわいい生き物だったんだな」
私はLの箱にソッと触れる。
「君はこの箱から出て、きっと旅に出る。
どことも知れない惑星を巡り、君の傍にはある少年がいたんだ。
だが、あの世界には、きっと私は生きていないだろう」
箱は答えてくれない。
だが、私の思いは口をついて出た。
そして、私は気づいていなかった。この部屋の出入り口に助手達がいることに。
「その少年とどこまでも旅をしなさい。きっとその方が君のためになる。
その少年ならばきっと、君の真実の名を暴き、この世界を救ってくれる。凍りついた惑星だって復活させてくれる。
宇宙同士の繋がり、絆の旅の物語か……今からそんな気がしてくるんだ。だから、それまで……お休み、……私達のL」
この話を聞いた助手達は涙をほろりとした。ええ話だわぁ。
【――その日から私は日記をつけることにした。いつの日か、Lと少年が私の日記を発見してくれることを願って――……】
TO BE CONTIUND……