156 さすがバートさん!
プリンおいしかった~♪幸せです。みんなまだ固まってるけど、茶碗蒸しも食べたいなぁ~
「おいちゃん、ちゃわんむちは、やっぱちぃ」
『茶碗蒸しかぁ~、出汁はキノコで何とかなるけどなぁ、やっぱり醤油がないと、締まらないよなぁ』
う~ん。っておいちゃんも悩んでます。
「やっぱち、しょっかぁ」
残念です。
『やっぱり、醤油と味噌は早急に欲しいよなぁ。鰹節も昆布もないから、椎茸作りまくって干し椎茸沢山作らないと。あとは、野菜を干して…』
「あぶりゃみょ、なちゃねちょか、ごまちょか、ちゅばきちょか?」
油は色々種類があるよね?
サーヤはごま油の匂いがちょっと苦手でした。おばあちゃんとおいちゃんは、
『あらあらまあまあ、いい香りなんだけどね』
『お子様には早い大人の香りってやつだな!わはは』
って言ってました。ぶー。
菜種油は菜の花の種からおばあちゃんと一緒に作ったよ。椿油も椿の種から作ったけど、硬いからおいちゃんも手伝ってくれたんだよ。椿油は髪の毛とか、お櫛のお手入れとかに使いました。ツヤツヤになるの!
『食用にもできるのだけど、食べるのに使うには量がねぇ』
って、おばあちゃん言ってました。
『油かぁ 確かに種類は欲しいな。けど、野菜と小麦が先かなぁ。やっぱり、色々食べないと栄養が偏るからなぁ。葉物や根菜も欲しいよな』
「さーにゃ、りぇんこんちゃべちゃい」
あな~のあいたれんこんさん♪味も食感も好き♪きんぴらも~天ぷらも~はさみ揚げも~他にもいっぱい好き~♪
『選択が渋いな…レンコンは専用の沼みたいな池が必要だからな。竹林にしろレンコンにしろ、後かな』
「しょっか~」
おあずけです。ぐすん。
「じゃあ、れんげちょ、あかしあ」
さっき約束しました。
『ああ。蜂の女王さんたちのはちみつかぁ。レンゲは田んぼの畔に咲かせればいいな。アカシアは、ニセアカシアって木な。アカシアじゃなくて。でも、ジャイアントビーには小さすぎるんじゃないか?とまれないだろ?』
「ふあっ」
そっかぁ。レンゲ、小さいお花だもんね。
『それは心配ない。魔法でなんとかなるだろう』
「ほんちょ?」
魔法すごいね。
『ハイ。ナニヨリ、ミテミタイノデス』
レンゲとアカシアは自分の名前の元になったものだからね。気になるんだね。
『レンゲ女王、アカシア、それも悪いけど後でもいいか?』
おいちゃんが、ちょっと申し訳なさそうに言います。
『もちろんかまわぬ。まずは必要なものをそろえてくれ。な?アカシア』
『ハイ。モチロンデス』
やさしいなぁ~。二人とも。
『ありがとな』
「あいがちょ~」
そんなことをゆってたら
『あ、あの。よかったら、なんですけど』
山桜桃お姉ちゃんが何かあるみたいです。
『どうした?山桜桃』
「ゆすらおねぇちゃん?」
どうしたのかな?
『あ、あの私も、よかったら、見せて欲しいです。山桜桃を…』
だんだん声がちっちゃくなって下向いちゃいました。
『あぁ。そうだよな。山桜桃も見たいよな!気になるよな?自分の名前の花!大丈夫だろ?サーヤ』
「あい!がんばりゅ~!」
もちろんだよ!だから、お顔上げて?
『あ、ありがとうございます』
お顔上げてくれました!いいんだよ~。せっかくだから~
「おべんちょ、おはにゃみ!」
みんなでお弁当持って、お花見しよう!きっと楽しいよ!
『お~そりゃいいな!花見ならやっぱり桜も欲しいよなぁ~。梅とか桃もいいな!でも、やっぱり後だなぁ』
「しょだにぇ~」
これもおあずけです。
そんなお話してたらスライムさんたちが復活です。器ごと飲み込んできれ~いに食べ尽くし?舐め尽くし?てから器を出して、うっとりしているみたい。ぷるんぷるん揺れてます。でも、その様子は、
「みじゅまんじゅうが、ぷりんにょみこんぢゃ」
それはそれで美味しそう。じゅるり。
あれ?スライムさんたちがビクッとしてキョロキョロしてる?特に銀色さんのアルが…
『サーヤ、水まんじゅう、まだ諦めてなかったんだな…葛粉?わらび粉?どっちだ?あとは、小豆、和菓子は三温糖だよなぁ。どっちにしろ、後だな』
おいちゃんがぶつぶつ……もしかして
「ちゅくりぇりゅ?」
水まんじゅう?
『ん?おぅ!多分な。でも、まだ無理だぞ。先に必要なもの揃えないとな。待てるか?』
「あい!やっちゃー!」
もちろんだよ!待つよ!じゅるり。
『そうか……待てる顔じゃなさそうだけどなぁ』
何ですか?じゅるり。
『すごいな。アルが生命の危機を感じるのも、むりはないな』
『ハイ。ドウカンデス』
レンゲとアカシアがぷるぷるしているアルをかわいそうにという感じで見つめてます。
アルたべないよ?じゅるり。
『ま、まぁ、とにかく。今の段階だと5種類10粒だろ?』
おいちゃんが昼間のことを思い出してます。でも
「あにょあちょ、つゆくさ、みっちゅ、だちちゃ」
泉の精霊さんたちのお名前つけた時に、結葉様が咲かせてくれました!
『そうか。酵母は昼間仕込んどいたんだ。サーヤに頼まなくても、小麦さえあればパンが焼ける』ふっふっ
「お~こうぼ、あっちゃ?」
おいちゃん、自慢げに笑ってます。
『りんごとか、ブドウとか、果物と水さえありゃ簡単なやつはできるの思い出したんだよ』にかっ
「ほぇ~しゅごい」
おいちゃん、めちゃくちゃいい笑顔です。
『乳酸菌も自分で作れた気がするんだよなぁ。でも、麹だけは作れる気がしねぇんだよ。麹があれば増やすことはできるはずなんだけどな』
そっか~作り方分からないと出来ないよね。ん?作り方?
「しょうじゃ!いしぇかいじちょ!んっちょ~」
ちょっと待っててね!
『お!その手があったか』
おいちゃん嬉しそうです。麹、麹~あっ!
「えっちょお、おこみぇにょ、とぎじりゅちょ~」
『あっ!それと塩と甜菜糖か!』
おいちゃんも思い出したみたいです。さすがです!
「しょう、ただ、ひにちはかかりゅ」
『まあ、そうだな。普通はな...』ぶつぶつ
普通は?おいちゃんが何かぶつぶつ?あれ?そう言えば何か大事なこと忘れてるようなぁ?なんだっけ?
『サーヤ、みなが動きだしたぞ』
『アンデッドノヨウナウゴキデスネ』
「うにゅ?」
あんでっどってなに?
『あっほんとだ。今回は長かったな~』
だから、あんでっどって何?
『サーヤは知らなくて大丈夫だぞ(泣いちゃうからな)』
「うにゅ~」
教えてくれない。おいちゃんのいじわる~。それより
「ぷりん、にゅりゅくなっちぇちゃりちて」
プリンせっかく冷えてたのにね。時間経っちゃったよね?しかもプリンの器握ったままだよ?
『あっ バカ!そんなこと言ったら』
おいちゃん?
『もう、おそい』
『メガ、チバシッテイマス』
ハチさんたちもなんのこと?
『サーヤちゃん、見ちゃダメです』むぎゅ
山桜桃お姉ちゃんが抱きしめてくれて目を隠してくれました。
『ゆ、夢に出そうです』
春陽お兄ちゃん?き、気になる…でも見えない。
次の瞬間、『うお~』って叫び声が聞こえました。ビクってしちゃったよ。
『うわあ、すごいな』
『もはや、うばいあいだな』
『ソウデスネ。ソウゼツデス』
『『こ、怖いです』』がくぶる
叫び声とともにすごい勢いでプリンを食べ出したみたいです。用意されたお代わりの争奪戦が繰り広げられてるみたいです。見えないけど、音だけで
「こわこわこわ」
プリンは平和に食べたいです。
『あ~、すごいな。バートさん』
おいちゃんが感心してます。
『いや、感心って言うか、呆れるって言うかな?』
『ああ。あれは、氷魔法と、空間魔法か?』
レンゲも冷静な分析をしています。
『アレハ、ヒヤシテマスネ』
冷やしてるの?
『空間魔法というのは?』
『よく分かりませんが』
山桜桃お姉ちゃんと春陽お兄ちゃんがレンゲに聞いてます。
『ああ。すずしい顔して、手元におかわりを、転移させているぞ』
『プリンのために転移魔法ですか?』
『す、すごいですね』
「しゅごー」
魔法ってずるい…じゃなくて、すごいね。
『しかし、これじゃ土産増やさないとほかの神さんたち食えないんじゃないか?』
そうかも…
さすがバートさん…やることが違います。
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