149 今度こそ!
トレちゃんと、ゴラちゃんと、ちゃんと自己紹介して、仲良くなってからお名前つけたよ!
トレちゃんは、さらに力持ちになって、肩車?してくれたよ。すっごく気持ちよかったよ!渋くって低くってかっこいい声でゆっくりお話してくれます。おいちゃんとも、ますます仲良し!
ゴラちゃんは、ちょっとふっくらして、お顔も可愛くなりました!声もかわいいの!頭にお花をぽんって咲かせて、サーヤにくれました!おいちゃんが、ジーニ様とお話して、枯れないようにしてもらってから頭につけてくれました!赤いお花でとっても可愛い♪「あいがちょう」言ったらゴラちゃんも喜んでくれたよ♪
それで、次はモーモーさんたちです。みんなそれぞれ家族がいるんだよ!
モーモーさんたちは、ふたつの家族です。お父さんお母さんはどっちもサーヤのこと前から知ってます。子牛ちゃんだった時に一緒に遊んでたんだよ。あっそれはコケコッコーさんたちもガーガーさんたちも、メーメーさんたちと、うさちゃんたちもだね。森から遊びに来てたリスさんもかな?
『それで?サーヤ、名前はどうするんだ?』
おいちゃんがもう決めたのか?って。
「う?もーもーしゃんちょか、めーめーしゃんじゃ、め?」
ずっとそう呼んでたよ?
『サーヤ、それじゃみんなモーモー、メーメーになっちまうじゃないか』
それじゃ、だめだろう
「あっ しょっかぁ」
それじゃ、だめだね~
『え~?』
フゥはわかんないって感じだけど、
『あ~なるほど』
クゥはなんとく分かったみたいです。
『クゥ~なにがなるほど~?』
ハクも分かんないから教えて?って感じです。あっ、他のちびっこたちもだね。
『多分だけど、サーヤにとってはさ、もう小さい頃から、モーモーはモーモー、メーメーはメーメーなんだよ。きっと』
『どういうこと?』
フゥはまだいまいちピンと来てないみたいです。
『ほら、ハクたちだって川でたくさん魚が泳いでたら、あ~お魚さんだぁって思うだろ?あれもお魚さん、これもお魚さんって』
『あ~なるほどぉ。サーヤの中ではもうそれが名前なのね。モーモーさんもメーメーさんも愛称だし』
ぴゅきゅ『『そっかー』』
『『『『『『なるほど~』』』』』』
ちびっ子同盟たちも納得のようです。
「うにゅ~、じゃあ~」
サーヤは少しの間目を瞑って考え込んでいたと思ったら、突然目を開けて、モーモーのお父さんお母さんたちを順番に指さし始めた。そして
『うーちゃん、しーちゃん』
『もーちゃん、ぎゅーちゃん』
と、言ったと思ったら、今度はそれぞれの子牛に
「みーちゃん、るーちゃん」
と、つけたようだ。ミルクから取ったんだろな。それで、くーちゃんだと、クゥと似ちまうから避けたんだろなぁ。
親牛は、ウシだからうーちゃんと、しーちゃん。モーって鳴くからもーちゃん、ぎゅーは、牛肉のぎゅうか?
『サーヤ、それは…』
酷くないか?と続けたかったが
「うにゅ?」
と、何が悪いの?かわいいでしょ?となんにも分かってないような顔を見ると何も言えなくなった。
『ナンデモナイ』
もう、こうなると次の予想もつく。
「こけこっこーしゃんちゃちは」
と、やっぱり指をさして
「こけちゃん、こっこちゃん」
「にーちゃん、わーちゃん」
と、お父さんお母さんそれぞれに名前をつけたあと、ひよこには
「ひーちゃん、ひよちゃん」
「ぴーちゃん、ぴよちゃん」
『…………』
コケコッコーとニワトリと、鳴き声…。もはや何も突っ込めないおいちゃん。
「がーがーしゃんたちは~」
次に狙いを定めたのは鴨たちか
「がーちゃん、がっちゃん」
「ねぎちゃん、なべちゃん」
おいちゃんはさすがにもう、ひよちゃんも、ぴーちゃんも使えないだろうと思いはしたが、カモネギに鴨鍋、さすがにこう来るとは思わなかった…子供はどうする気だと思ったら
「ひとちゃん、ふたちゃん」
「みっちゃん、よっちゃん」
ひーふーみーよー…数字だった…。
そうだった。サーヤは本来こうだった。
「めーめーしゃんは~」
次は羊か…
「めーちゃん、ひーちゃん」
「うーちゃん、るーちゃん」
めーめーさんのメーに、ひつじのひ?ウールに…次はなんだ
「らむちゃん」「けいとちゃん」
ラム?なんか、さっきからちょいちょい食肉が混ざってるような…ケイトは毛糸か?
「うしゃちゃんは~」
兎の番か…今度はどんな名前だ?
「あんちゃん、ごらちゃん」
「うさちゃん、らびちゃん」
アンゴラ兎に、ここで山桜桃につけようとしてたラビちゃん再利用したんだな……
「もえちゃん」「つとむくん」
もえちゃん?……萌??ふわふわモコモコだからか?
つとむくん?……ラビットのラビは使ったから残りのツトで、つとむくん??
うん。この訳の分からん感じはさすがサーヤだな。としか…
「あちょは~、もりにょ、りすちゃん」
『あっ、サーヤここで残念なお知らせだ』
「うにゅ?」
なぁに?
『それはリスじゃない』
「ふぇ?」
じゃあ、なに?
『それはな、オコジョだ!』
「お、おこじょ?」がーん
目を見開いてよろけるサーヤ
『そう。ネコ目イタチ科オコジョ。リスはネズミ目リス科だ。まったく違うもんだ!』ビシッ
「しょ、しょんにゃ……」
目をまん丸にしてショックを受けてるが、
『サーヤには森にいて茶色くてしっぽが長ければ全部リスだったからなぁ。何度も教えたんだけどな…』
残念だ…
「じゃ、じゃあ、おこじょしゃんちゃちにょ、おにゃみゃえは」
『名前は?』
どうする気だ?
「おーちゃん、こーちゃん」
「いーちゃん、たーちゃん」
そうきたか…それじゃ、子供たちは
「じょーくん」「ちーちゃん」
『ジョーくん』『チーちゃん』
やっぱり…しっかりハモったぞ。オコジョにイタチ...最後が一番残念だな。可哀想に
『ねぇ?サーヤのネーミングセンスを残念がってるけどぉ』
『ゲンのトレちゃんとゴラちゃんと何が違うと言うんだ?』
『むしろゲンの方が酷いように思えますね』
〖そうよね~数も違うしねぇ〗
ジーニ様たちは正しい。
『ワシらは幸運だったようだのぉ』
『そうだの、あの感じで付けられていたら…』
『うわぁ~』
『ちょっと』
『考えたく』
『ないね~』
『『『このなまえで』』』
『『『よかったぁ~』』』
安堵する泉の住人たち……
『まあ、何にしろ終わって良かったですね。あなた達も良い名をもらえてよかったですね』
バートさんがニッコリと山桜桃と春陽に語りかけると
『『は、はい。嬉しいです』』
山桜桃と春陽も頷きます。が、
『次はいつ、誰でしょうね~ふふふふ』
『『そ、そうですね』』
バートさんの言葉を聞いて、この人だけは何があっても逆らっちゃいけない!と決意する山桜桃と春陽だった…
『ふふ、ふふふふふ…』
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