バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

117 おいしそう…からの、おいしくなぁれ?


こくこく ぷはーっとお水を飲んだサーヤ。
『サーヤ〜お水おいしいね〜』
ぴゅいきゅい『『おいちいね〜』』
みんなもお水を飲みます。
「あい!」
温泉入ると喉渇くからね!余計に美味しいよね!お水大事!
ハクたちも水分補給したし、そろそろ温泉に戻っていいよね?

「おいちゃん、もじょりゅ~」
『ん~ ちょっと待ってな?今戻ってもギン色スライムがあのままなら、またサーヤが沈んじまうからな』
そう言って頭をなでなでしてくれます。おいちゃんはなんでも知ってるすごい人です。
「あ~い」
なので、言う通りにします。

おいちゃんが腕組んで考え込んでます。
『う~ん、どうするかな~』
と唸ってから、
『ジーニ様、サーヤが座った状態で銀色スライムが撫でられるように高さを調整できますか?サーヤが浮きそうだからハクかギン様に支えてもらうようかな?』
ジーニ様に聞きます。すると、

〖高さ調節なら出来るわよ。でも、そうね、サーヤは〗
ぴゅい『ぽんぽんから』
きゅい『ういちゃうもんね』
『そうね~抱っこしてないと浮いちゃうものね~』
ぴゅいきゅい『『ね〜。ぷかぷか〜』』
モモとスイと精霊樹の精様まで何か言ってます。
「ぶー」
浮かないもん。ひどい〜
『浮いちゃうよね~?』
「うにゅ~」
ハクまでひどい~

『拗ねるな拗ねるな。ちっこいうちは仕方ないからな』
「あい~」
おいちゃんは優しいです。

〖ふふ。じゃあ、サーヤは支えが必要は決定ね。場所はやっぱり泉の真ん中がいいのかしらね。縁に一応段差があるけど〗
『そうね~一応、目覚めの儀式?のようなものになるのかしらぁ~?』
『そういうことでしたら中央がいいでしょうね』
ジーニ様たちとバートさんが難しいお話してます。でもそろそろ…

「ふぇっ…ふぇっくちっ!」
冷えちゃいました。
『あぁ 悪い悪い一回肩まで浸かって温まろうな』
「あい ずびっ」ちゃぷちゃぷ
座ると浮いちゃうから立ったまま肩まで温泉につかれるところに行きます。
『サーヤ、ゆっくりな。私につかまってるんだぞ』ちゃぷちゃぷ
『気をつけて~』ちゃぷちゃぷ
「あい」
ギン様とハクがサーヤが転んだりしないように、両側を一緒に歩いてくれてます。ゆっくりゆっくりです。
ふう~。
温かいけどやっぱり温泉は座りたいなぁと思ったら、金色スライムさんがぴょんと肩から飛び降りました。

「きんいりょしゃん?」
そしたら金色スライムさんがいきなり、ずびびび~と温泉を吸い込んで少し大きくなりました。
「ふぇ~?」
『おお?何だ?』
おいちゃんもびっくり!
そしたら金色スライムさん、サーヤのおしりの所でイスみたいな形になりました。
「しゅわりゅにょ?」
お手手が伸びてきて座らせてくれます。ちゃんと背もたれ付きです!お水から出てるそこがお顔かな?そのままお手手でお腹を押さえてくれます。
「ふぉ~!うかにゃい!ぷにぷにきもち~!」
金色スライムさんすごいです。
そしたら、おいちゃんが
『ジーニ様、あそこに台を作って銀色スライムをサーヤが撫でられるようにしてくれますか?』
って言いました。どうやらちょうど温泉の真ん中だったみたいです。

ジーニ様は
〖分かったわ〗
と、目の前に台を作ってくれました。
ギン様がその台に銀色スライムさんを乗せてくれます。これでブクブクしないでも、なでなで出来ます。

『サーヤ、ここにいるから何かあったらちゃんと言うんだぞ』
「あい!わかっちゃ!」
ギン様頼もしいです。

『サーヤ~ぼくたちもここにいるからね~』
ぴゅきゅ『『いるからね~』』
「あい!」
みんないい子です♪

銀色スライムさんをナデナデすると、さっきまでヒヤヒヤのカチカチのツルツルだったのが、ちょっと温かくなってるみたい。

「ぎんいりょしゃん、ちょっとぽかぽか?」
『温まってきたのかな~?』
ハクも興味津々でのぞいてきます。銀色さん、まだ起きそうにないのでナデナデ続けます。

『お~い。金色スライム~。サーヤの胸がお湯から出るくらいにできるか~?』
と、おいちゃんが言ったら金色スライムさんイスがちょっと高くなりました。
『ん~頭の上に冷たいタオル乗っければもう少し長く入れるか?』
そしたら、クモさんが直ぐに糸を丸めておいちゃんに。
『おう、ありがとなぁ。おぉ!すごいな、これシルクじゃねぇか!こりゃ~機織り機も作らねえとな!本当にこんないい糸使っていいのか?』
おいちゃんがクモさんに聞くと、こくこくと頷いてくれます。

『そうか、ありがとな。それじゃあ、とりあえず濡らして、絞って、ちょっと冷やして。フライ、サーヤの頭にのっけてくれるか?』
『は~い』
『頼むな』
〖機織り機?また何かするのね。もう、任せるわ……〗
ジーニ様、おいちゃんはすごいんだよ♪

『はい。サーヤ~頭乗っけるね』
「あいがちょ~」
フライがびゅ~んってとんできてくれました。
『サーヤ~、冷えてきたら金色スライムにお願いしてお湯に入れてもらうんだぞ~』
おいちゃんの声も飛んできました。
「あ~い。きんいりょしゃん、よろちくね~」
金色スライムさんは、まかせて!とプルプルしたみたいです。

「なでなで~♪ありぇ?」
『どうした?サーヤ』
ギン様が心配そうにしてます。
「にゃんか、ぷにぷにしちぇきちゃ?」
指がぷにってちょっと沈むかな?
『本当か?』ぷにゅ
ギン様も触って確かめます。
『確かに。柔らかくなってるな』
「お~やっぱち~?」
気のせいじゃなかったみたいです。
すると金色スライムさんが魔力を少しあげてって言ってきました。…ような気がする?

「じーにしゃま~、きんいりょしゃんが、ぎんいりょしゃんに、ごはん あげちぇ ゆっちぇりゅ。みちゃい?」
金色スライムさんがこくこくしてるから合ってるみたいです。

〖それじゃあ、石の時みたいにしてみて。ゆっくりね〗
「あ~い」
石ちゃんみたいに銀色スライムさんにご飯をあげよう♪集中~。
魔力をあげると、だんだん柔らかくなってぷるんぷるんしてきました。ますます、水まんじゅうっぽく見えてきたよ。おいししょう。じゅるり…。
おいしくなぁれ♪おいしくなぁれ♪あれ?銀色スライムさんがぶるんって震えた?

『お~い、サーヤ!そいつはスライムだぞ~水まんじゅうじゃないぞ~美味しくなぁれはダメだぞ~』
「あい。ごめしゃい」
あれ?なんで分かったのかな?

きゅい『おいちゃん』
ぴゅい『すご~い』
『みずまんじゅうまで当てたよ~』
『さすがだな』
ぶー。ギン様までひどい~。分かってるよ?食べないよ?でも、水まんじゅう食べたいなぁ。じゅるり。

『サーヤ~、水まんじゅうはその内作ってやるから!食べるなよ~今は頑張れ~』

「ほんちょ!?みじゅまんじゅう!がんばりゅ!」
約束だからね!
水まんじゅう♪水まんじゅう♪

『サーヤ…よだれが光ってるな』
『そんなに美味しいのかしらぁ~?』
〖可愛いから残念でもいいのよ♪〗
アルコン様も精霊樹の精様も知らないんだよね。水まんじゅうは美味しいんだよ?じゅるり。

水まんじゅうパワーで魔力を送ります。水まんじゅう!じゅるり。
なでなで…ぽよよん
「うにゅ?」
おや?銀色スライムさんの手触りが?

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
お気に入り、星などありがとうございますm(_ _)m

しおり