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第4話 アイカの不満(21)

 特にこの度の戦は、此の国の女王アイカの為にと。二国の男王健太が己の妃である女王アイカへとささやかなプレゼントをしたいから。おこないたいからと始めた戦──。

 そう、此の国に足りていない労働力、労働者──。

 それ? それら? その者達が町にいるからと。此の国の労働力を補う人手。人手不足を解消する為の戦なのに。

 彼女は、男王である健太のいる本陣から離れた位置に陣を構えている。と、いうか? されているからとお昼の連ドラ、夜のサスペンスまがいなお昼の情事、不倫、NTRを男王以外のウォン(もの)と、『嫌だ。嫌だ。駄目だ。駄目……』と、言っている。拒否している割には、このスリリングな時間(時)を楽しみ、堪能、満喫しているように思える。見えるから良くない。いけないと思うし。

 だからアイカは、此の国の女王なのに、今の己の主である男王健太の許からこんなにも離れた場所で陣構えをする羽目になるのだと思う?


 二国の男王から、此の国の女王アイカが心から信頼を受け、されていないのが、他人の目から見て確認をしてもありありとわかる光景だからね。

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