第4話 アイカの不満(19)
そう、今の二国の二番目若しくは? と、いうか?
彼女は二国間での妃としての順位は?
二番目ではなくて本当は、四番目、五番目かも知れない。
この戦の様子。
彼女が只今位置する。配置をされている位置は、女王アイカの持つ部隊の配置を指示し、下知を下した男王である健太のすぐ横──。
男王である健太へいつでも直ぐにしな垂れかかり甘えることが可能な両翼の位置──。
二国の覇王健太を自らの命に代えてでも守護することが義務づけられた位置──。
男王である健太が本当に、本心から愛し、信用をしている。得ている妃(もの)にしか与えていない配置である両翼を、此の国の女王であるにも関わらず彼女──。
女王アイカは手に入れていない。
と、いうことは?
いくら寝所で女王アイカは、男王である健太から己へと、優しく、甘える声音で、『アイカさん好きだ』、『愛している』と、彼に告げ、囁かれても。
只の夫婦の営みの最中の戯言……。只お互いが激しく交わるから。その場のノリ、気の迷いと言う奴で、男王である健太は嘘偽りを漏らしている。
そう、だけに違いないないと、此の国の女王だけれどアイカは思っている。いるのだ。