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99 お土産を持って!

精霊樹の精様は精霊王様たちのお母さんでした。

「ふえぇぇぇ?」
精霊樹の精様はすごい人だった?

〖そうなのよ。これでもこの世界の全ての妖精や精霊の頂点に立つ存在なのよ。認めたくはないけどね〗
こんなにふざけた性格なのに信じられないと言うより、信じたくないわよね?ってジーニ様がものすご~く渋いお顔で教えてくれます。

「ほええ?」
ぴゅいきゅい『『えええ~?』』
『うそ~?』
『『そうなの!?』』
フゥとクゥ、妖精トリオ以外のちびっ子たちはもうびっくりです!
『『『そうだよ~』』』
『そうなのよ。私たちの源なの』
『精霊樹の精様がいなければ、おれたちはいないんだ』
なんですと!?じゃあ、精霊樹の精様がいなかったらフゥやクゥや妖精トリオにも会えなかったの?

『うふふ びっくりしたぁ~?』にこにこ

「あい。びっくり」
ぴゅいきゅい『『びっくりちた』』
『『え~うそ~』』
『お父さん、本当に~?』
『ハク、本当だ』
ギン様も本当だって言ってくれたけど、みんなまだ信じられません。
精霊樹の精様がとっても楽しそうに、にこにこしてます。

〖あんたね、小さい子を驚かせて楽しむんじゃないわよ〗はぁ~
『え~?だってぇ、反応が新鮮で可愛いんだものぉ』うふふ
〖性格悪いわよ…〗がくぅ
『ええ~?』うふふ
ジーニ様が呆れて精霊樹の精様に一言いってくれたけど、全然効き目ないみたいです。かえって、楽しそう…なんか、サーヤだけじゃなくてハクたちが驚いてるのも嬉しいみたいです。う~ん…

『それでねぇ~ 私なら精霊はもちろん妖精たちに声を伝えられるわぁ。そうしたら転移できる子にお願いして、空の魔石を持ってきてもらえばいいんじゃなぁい?』
精霊樹の精様が私頭いいでしょ~って、言ってます。

〖まあ、確かにそうね。現状一番確実で速い方法かも。それじゃあ、お願いしようかしら?あっ!でも自分たちに必要なものはちゃんと残しておくように伝えてね〗

『分かったわ~任せてぇ。じゃあ、一度精霊樹に戻るわね~すぐ戻るわよぉ』しゅっ

「う?」
ぴゅきゅ『『わっ』』
『消えちゃった~?』
『『いない~』』
『『『すご~い』』』
しゅって消えちゃった!

〖行ってらっしゃい。お帰り〗
え?
『ただいまぁ』
「ふぁ?」
ぴゅきゅ『『わあっ』』
『戻ってきた~?』
『『あれ~?』』
『『『すご~い』』』
えっえっ?ジーニ様と精霊樹の精様をかわりばんこに見ちゃいます。

『ふふ。猫みたいねぇ。可愛い♪すぐ戻るって言ったでしょう?』くすくす

「ふぇぇ?」
すぐって言ったけど、すぐってすぐだっけ?あれぇ?

〖それは普通のすぐの定義とは違うわね〗
ジーニ様も呆れたように言う。
『うふふ。そう?しばらくしたら空の魔石が届くと思うわよぉ』
「あ、あい?」
う~?すぐってなんだっけ~?あれぇ?

『ねぇねぇ。じゃあ、やっぱり今行ってこようよ~。水の妖精さんたちの所に~。フィオたちも隠し場所近いなら取ってきたらどうかな~?』
ハクはすごいね。もう立ち直ってみんなにこれからのこと提案してます。

『そうだね!』
『いってくる!』
『すぐだよ!』
『『『いってきま~す!』』』
妖精トリオがあっという間にビュンッて言っちゃいました。

〖あっ行っちゃったわね。ギン、ハク、サーヤも行くの?〗
ジーニ様が止める間もなく行っちゃいました。

『そうですね。行ってきましょうか』
「でみょ~ おみやげ、まじゃ」
まだお土産用意できてないよぉ。
『そうだね~』
どうしよう~と、思ってたら、ぽんぽんと肩を叩かれました。

「う?はちのじょおうしゃま、どちたにょ?」
そうするとぽんっと口に甘い物が入れられました。

「あみゃ~い!おいち~♪」
口に両手をあてて、足をパタパタしちゃいます。
はちの女王様は、そんなサーヤのあたまを撫でながら、仕方ないわね、今回はこれをお土産に持っていきなさい。と言ってくれているみたいです。

「いいにょ~?あいがちょ~!」
いいのよ。って言ってくれてるみたいです。

〖じゃあ、これに入れたらいいわよ〗
と、ジーニ様がガラス瓶を出してくれました。
「あいがちょ~」
それは、はちみつをキャンディーみたいに小さく固めたものでした。はちさんのおいしいはちみつのかたまり。じゅるり。
じゅるり。ってしたら、またはちさんにぽんぽんされました。
後であげるから、それは水の妖精さんたちにね。って言われた気がします。ごめんなさい。

『じゃあ、行こうか?サーヤ、ハク』
「『は~い』」
「いってきま~しゅ」
『行ってくるね~』
『行ってまいります』
お土産持って出発です!
〖『行ってらっしゃい』〗
手をふりふりしてジーニ様たちもお見送りしてくれました。

「えへへ~はくちょ、ぎんしゃまちょ、おでかけ~♪」
『そう言えば、三人でははじめてだね~』
『ふふふ。そう言えばそうだな』
「あい♪もふもふ~」
ハクの背中に乗せてもらってます。もふもふです。
『もふもふか。では、たまには私の背に乗るか?今回はハクも』
「いいにょ~?」
サーヤの目がキラキラ輝きます。
『ああ。私も気をつけるがハクがちゃんと支えてくれれば更に安心だろう』
『うん!大丈夫~えへへ。ぼくまで乗っけてもらえるなんて、サーヤのおかげだね~』
「えへへ~」
『では 乗れ』
ギン様がしゃがんでくれたので、ハクがぴょんと背中に乗りました。サーヤはハクの背中から滑り降りてギン様の背中にお引越しです。ギン様がしっぽで助けてくれます。
『じゃあ、サーヤはお父さんにつかまってね。ぼくは後ろから支えるね』
「あい!うへへ~ もふもふもふもふ~♪」
ギン様もふもふ~♪泳げます!しゃかしゃか
『サーヤ…亀さんみたいだよ~』
なんですか?もふもふ~♪
『もういいか?じゃあ、行くぞ。しっかり掴まるんだぞ』
「『お~!』」
出発~!どっぱ~ん!
またまた水の中です!
今日もキラキラ綺麗です!
ギン様がお水の玉作ってくれてるから息もできるし濡れません!

「あっ!ようしぇいしゃ~ん!」
『お~い!こんにちは~』
さっそく水の妖精さんたち発見です!

『あ~ サーヤだぁ!』
『どうしたの~?』
『ギン様もいる~』
『ハクもいる~』
みんながこっちに来てくれました。

「こんにちは~おみやげ、たべちぇ~♪」
『はちの女王様から貰ったんだよ♪』
「おいちいにょ~♪」
甘~いよ♪妖精さん達にお土産のを渡します。

『ありがとう~』
『おみやげ~?』
『みんなで』
『食べるね~』
良かった!喜んでもらえました。

『先程は石を見つけてくれてありがとう。さっそく役に立った。そして、改めて先日ハクとサーヤが世話になったことにも礼を言う。ありがとう』
ギン様もお礼を言ってくれます。

「あいがちょ~いちちゃんみょ、みょりいちちゃんみょ、ごはんあげちゃよ~」
見て~と手に乗せて見せると、わらわらって妖精さんたちが寄ってきて

『わ~さっきの空の魔石?』
『キレイになったね~』
『それで集めてるんだね~』
『守石もご飯貰えて喜んでるよ~』
石ちゃんたちを、つんつんしています。

「えへへ~」
褒められちゃった!良かった!

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