第4話 アイカの不満(3)
己の肢体をクネクネと、官能的な仕草、動きをしながら。
「……んッ、な、何を無視している貴様……」と、だけではなく。
「た、頼むから。や、やめてくれ。お、お願い……。お願いだ」と。
う~ん、どうやら高貴な女性は? 男の優艶な戯れ、甘え対して、己の強靭な意思──。自分に甘え戯れてくる男の優艶な行為に対して耐え忍べなくなり。とうとう己の強い意思で閉じ込めていた理性と性の性と言う奴を解放──。
自分自身の持つ艶やかな唇を開いて、甘くて淡く。官能的な吐息を「あっ、あああ~。んっ、んん~」と嬌声と共に漏らしてしまう。しまうのだが。
でも、高貴な女性は、己の肢体をクネクネと官能的、優艶に振り、動かす行為だけに止めて。
「……他人の目に触れてでもしたら大変だ。……だからお願い。やめて、頼むから……」と。
自分自身の諫めを聞かない。
そう、大きなトカゲ、恐竜。どちらかわからない巨大で恐ろしい物に引かせた馬車と、いうか?
人がやっと二人座れるか、どうか、程度の大きさしかない。大変に煌びやかに装飾品飾った。他人。誰が傍から凝視しても高貴な者が乗っていると思われるような馬車、というよりも? 戦車と呼んだ方が良い乗り物──。
またこれが? 弓矢避け、防御の為だろうか? 周りを木製若しくは? 日本の畳のような物で戦車を覆うようにしているから中──。中にいる二人の様子。戯れる様子が傍から凝視してもわかりにくい。にくいのだ。