第3話 ダークエルフとエルフのシャーマン(40)
まあ、いつ、なんどきに、お互いが敵になるかも知れない。と。いうか?
つい最近までは、敵としてお互いが領地間を挟んで、『ガンのつけ合い。飛ばし合い』ではないが。睨み合いを続けていた、ではないが。度々国境、領地間を挟んで小競り合い。紛争を起こしていた両領主、酋長、族長、姫巫女、シャーマン達同士だから。尚更、ライザとプラウム──。
そして二人の治める領地、集落のオークの戦士達も。プラウムとサラの姉妹がする行為が面白くないのだ。
だからオークの酋長、シャーマンであるプラウムやライザと一緒で、プラウムとサラがしている行為、行動を凝視しては、
『アイツラはバカか?』
『バカなのか?』
『それとも気が触れているのか?』
『まあ、ひ弱な種族の者達は、ああ、でもしないと、己の力、武の誇示ができないのだろう』
『だから情けない奴だ』
『どうしようもない奴だ』と。
二人──。
此の国のエルフ、ダークエルフの巫女、シャーマンである筈の、プラウムとサラ侮り、蔑み、苦笑を浮かべ、しながら戦後は、自身の領内、集落へと帰宅の途につくことが続いている。