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65章 報告

 仕事を終えたあと、情報屋を訪ねることにした。

「アカネさん、仕事はどうしたのですか?」

 あまりに早すぎたのか、マツリは仕事をしていないと思ったようだ。

「地雷撤去の仕事は終わりました」

 マツリは信じられないのか、目がきょとんとしていた。

「あまりにも早すぎますよ。どのように地雷を処理したんですか?」

「魔法で全部爆発させてきました。私はダメージを受けないので、正面突破でやりました。おかげさまで、数分で仕事は終わりました」

 マツリは苦笑いを浮かべていた。

「大胆なやり方ですね。アカネさん以外にはできませんよ」

 普通の人間がやれば、命は瞬く間に滅びる。「無敵の身体」を持っている人間の、特権事項といえる。

 社会人時代に学んだ仕事の鉄則は労力を使わず、最大限の成果を上げること。無駄のあるやり方は、推奨されない。

「地雷が除去されているのかを、パソコンで確認させていただきます」

 アカネの超能力もすごいけど、マツリの扱っているパソコンも異次元な気がする。あんなに遠くにある地雷を、どのようにして確認するのだろうか。

 マツリはパソコンを見て、二~三度頷いた。

「地雷の残数は0となっていますね。アカネさん、ありがとうございます」

 アカネは報酬をすぐにもらえるのかなと思ったけど、そういう展開にはならなかった。

「報酬については1週間後となりますので、家でゆっくりとお待ちください」

 水世界の生物調査、裏世界の探索のときも報酬は後払いだった。高額案件については、すぐにお金をもらうことはできないのかな。お金を必要としていないものの、すぐに報酬を受け取りた
い気分だった。

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