第12話 誤解?(8)
なのに、このひと~! 家のひとは~! と、いう事なので。私は魔王の妃らしく荒らしいおこないと所業──。
そう、まさに、魔族の女王の如き振る舞いで折檻──。
私の大事な旦那様であろうとも致し方がないでは済ませない。済ませる気はないから折檻をおこなうのだ。
「うぎゃ、あああ~! ぎゃぁあああ~! もう、許さない~。許さないのだから。あなた~。魔王~。いや~。旦那様のことをねぇえええ~!」と、怒号を吐くのだ。
私の大事な家のひと。旦那様の首を己の二の腕を使用しながら。
更に『ギュ~』、『ギュウ~』、『ギュ~』とね。
だから「フフフ」と、笑みを漏らす私に対して、家のひとの口からは。
「うぎゃ、あああ~! 死ぬ! 死ぬ~! 本当に死んでしまう」
と、絶叫が吐かれる。放たれるから。
「ああ~。死ね! 死ね~! 死んでしまえぇえええ~! 妻~! 妃である私を裏切り。捨てると言うのならばぁあああ~! 死ね! 死ねぇえええ~! 殺してやる! 殺してやる~! 殺してやるからなぁあああ~! あなた~! 今直ぐに~!」と。
私自身が心にも無い事を荒々しく吐けば。更に家のひとの口から。
「うぎゃ、あああ~! ぎゃ、あああ~! 死ぬ~。死ぬ~。死んでしまう~。た、助けてぇえええ~。助けてぇえええ~。お願いだぁあああ~! 許してぇえええ~! 許してください~。お願いします~。せ、責任はとる。とりますからぁあああ~!」と。